こんばんは! いや、おはようございますか? Machinakaです。
さて、「ピンクとグレー」、3連続投稿になります。まさしくトリロジーの最後を飾るのは、こちらの特集
「ピンクとグレー」 Q&A特集
私が思いつく限り、この映画で分かりづらいことを解説していきます。
もちろん、ネタバレ全開でいきますのでご注意ください。
その前に、映画本編の批評もどうぞ!
また、誰しもが違和感を感じた衝撃の煽り予告にツッコんでいます。
はい、ブログの宣伝はもうやめましょうね!
それでは答えていきます〜〜!!
Q. 映画のテーマって何なんですか?
A.
一番分かりづらいかもしれませんね。テーマは色々あるかもしれませんが、私の場合は「若者のアイデンティティーを問う青春映画」
だと考えています。
この映画で一貫しているものは、白木蓮吾が絶対的な正義であり、強者であるということ。まさに「桐島、部活やめるってよ。」の桐島的存在なんです。
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幼馴染の河田大貴は、活躍する白木蓮吾に嫉妬し、羨望の眼差しを持っていました。「いつかは俺もアイツみたいに認められたい」。
「ピンクとグレー」を出版し、映画にも白木蓮吾役で活躍した河田は、益々白木蓮吾の後を追うようになりますね。象徴的なのは白木の部屋で自殺しようとしたこと。死を持って、白木になろうとしたのです。
実は河田は、いろんな人に「白木ってどんな人?」「俺は白木になれる?」と聞きまわっているのです。それは事務所社長であったり、グレーサリーちゃんであったり、グレー夏帆であったり。しかしみんな口を揃えてこう言います。「誰かになんてなれない」
特にグレー夏帆さんの「誰かになるってなにそれ!?」は強烈でしたね。
つまり、自分は他人にはなれない。自分は自分なんだ、ということ。
そして青春映画と付けた理由は、白木が自殺した理由がとても「しょうもない」からです。単純にシスコンと罵るのもいいんでしょうけど、それでは最後の「しょうもなっ」の意味を無視しています。そもそも、白木が作った歌はお姉ちゃんのバレエ曲から取ってきたものだし、白木蓮吾という名前もお姉ちゃんからだし。つまり白木蓮吾の正体は、とってもしょうもない人間なんですよ。
青春映画って客観的に見たらおかしかったり、大人には理解できない妙な根拠みたいなものがあると思うんですよね。
白木がしょうもない人間だと分かった河田は、最後ライターを投げて終わる。
もうこれ、サイコー!!
Q.白木くんも河田くんもタバコ吸いすぎなんですけど、どうして?
A.
この映画では、タバコをとても象徴的に使っています。
時には白木と河田の友好の象徴として。(渋谷川でタバコを吸うシーン)
時には白木になるための課題であったり(喫煙所でタバコに挑戦してむせる河田、ホテルでグレー夏帆からもらうタバコ)
愛煙家としては、これほどタバコを愛してくれていることに感謝です!
そして何より、ライターはタバコに欠かせないもの。タバコと同等の象徴になっています。渋谷川で、お互いのライターを交換するシーンがありますね。実は、あのシーンにはとても重要なメタファーが込められています。
それは、「河田と白木の立場を交換すること」。河田の持っているライターは、やっすくてピンクのライター。白木のは、ブランド物で有名なグレーのライター。もうお分かりですよね?
河田=ピンクライター 交換→グレーライター
白木=グレーライター 交換→ピンクライター
河田が白木に取って替わる瞬間なんですよ!!! 実際には、自殺とか遺書とか、関係ないですよ。だってこのライターで証明しているんですから。
Q.じゃあ何故、最後に河田はライターを投げたんですか!?
A.
先ほどの質問でもお答えした通り、ライターは人間の分身です。
河田は白木から交換したグレーのライターを投げ捨てますね。白木に自殺の真相を打ち明けられて、白木への憧れがなくなった河田は、白木に興味がなくなってしまいました。この映画的だと、白木になる理由がなくなったのです。それを映画的に見せるために、グレーのライター(白木の分身)を投げ捨てたのです。
はい、また思いついたら質問に答えていこうと思います。
コメントで質問を送っていただいても結構です。100%答えられるかわかりませんけど、、、、。
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