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ジョニー・デップの本気がここに! 「ブラック・スキャンダル / Black Mass」批評

こんにちは、Machinakaです。

 

今回批評するのはこちらの映画

 

 

 

「ブラック・スキャンダル / Black Mass」

 

 

はい、ジョニーデップがボストンのギャングスターになって大暴れする映画です。

 

まずは予告をどうぞ。

 


映画 『ブラック・スキャンダル』本予告【HD】2016年1月30日公開

 

 

原題の「Black Mass」とは、「黒い集団」という意味です。映画にぴったりなタイトルだと思います。今日はこちらの感想・レビュー・評価を、ネタバレを避けて書いていきますよーー。

 

 

  • なぜここにきてジョニーデップがこんな役を?

ジョニーデップと聞いてみなさんが思い浮かべる役は、「パイレーツ・オブ・カリビアン」のジャック・スパロウだと思います。

 

ジョニデといえば、パイレーツ! ハリウッドセレブでみんなの憧れ! みたいなキャラクターが作り上げられました。

 

 

パイレーツシリーズで大ヒットを飛ばしたジョニーは、SFのミュージカル・コメディジャンルの映画にどんどん引っ張りだこになります。

 

2005年 チャーリーとチョコレート工場

 

 

2007年 スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師

 

2010年 アリス・イン・ワンダーランド

 

 

もはやビジュアル系か!? と勘ぐってしまうほど、派手な化粧に身を包んだジョニー・デップ。 映画が公開される度にテレビでも大きく取り上げられましたね。

 

 

そして彼は2013年のローン・レンジャーにて、製作総指揮と主役を務めました。

 

ディズニー資本で制作総指揮を任せられたジョニー・デップは、張り切りすぎて約250億円もの予算を注ぎ込んだと言われています。しかし興行収入は260億円。これを見るとギリギリ採算があったように見えますが、映画は予算の3倍の興行収入がないと採算が取れない、つまり大コケしたのです。

 

 

 

 

その翌年に出演したチャーリーモルデカイですが、衝撃的な評価の低さで有名になりました。

本ブログでも昨年のランキングにて、ワースト2を記録しました。ただふざけているだけで何も面白く無い、ダメな映画でした。

 

 

www.machinaka-movie-review.com

 

 

そして今年、彼の近年の役者遍歴からは異例とも思えるギャングスターへの転身。なぜ今になって?

 

 

 

実は彼は昔はカルト映画のスターだったんです。

 

強烈に印象に残っているのは、ティム・バートン作品に初出演した「シザ・ーハンズ」

 

 

人より優しい心を持ちながらも、手が刃物で出来ているため、いじめられるし、愛する人を抱きしめることが出来ない。そんな悲運な主人公を演じていました。

 

 

彼は元々おふざけキャラじゃなかったんです。心に傷を持った、闇を抱えている人をやらせたらピカイチのカルトスターだったんです。

 

そう、彼はこの作品でカルトスターだった頃の原点回帰を図ったんではないかと、評論家の中で噂されています。

 

 

 

  • 映画の元ネタ

予告編を見たら、3人のおじさんが協力してボストンを牛耳る! みたいなノリですけど、これは本当にあった「凶悪事件」なんです。

 

 

日本で言えば、国会議員と暴力団と警察が好き勝手街を弄んでいるようなもんです。

 

1,970年代のボストンにおいて、ありとあらゆる権力という権力を独り占めしていたのが、ジョニーデップ演じるWhitey Bulgerなんです。実話なので、もちろん本人も実在しています。

それにまだ、生きています。

 

左が本人。右がジョニーデップです。

 

体型や顔つきはもちろん、髪型やサングラスまで一緒。すさまじい役作りです。

 

 

 

日本の予告編にも実話の文字はありますが、およそ0.2くらいしか。しかも小さい文字で「実話」としか書いてない。。。

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Whiteyさんは殺人だけでも30人以上の関与があり、終身刑2回と懲役5年という、なんとも無理難題な罪で服役しています。

 

 

 

 

  • 映画の全体の感想

 

日本でも大変多くの映画館で上映されていますね。多分ジョニーデップ効果が大きいんでしょう。

 

まぁ映画は前払いだから、ジョニデ・ブランドがある日本ではいいのかもしれないですけど。

 

でもこの映画ね、娯楽作品として撮っているつもりはなかったです。配給会社も映画館も勘違いしちゃったんじゃないの?

 

日本の予告編とは打って変わって、非常にシリアスな路線でストーリーは進みます。

なんたって現存している本当の犯罪者をモデルにしていますからね。派手な演出をして娯楽大作みたいに出来ないですよ。日本で言えば暴力団が起こした派手な事件を楽しくスリリングに作ってくれって言っているようなもんです。

 

 

多くのレビューで、単調な映画だったと言われていますが、まぁそれはしょうがないでしょう。終身刑2回を食らっている犯罪者を、格好良く描けなんてできません!!

 

 

ジョニデ演じるギャングスター、ジョエル・エガートン演じるFBI操作官、ベネディクト・カンバーバッチ演じる上院議員の3人が主役のように見えますけど、今回は完全にジョニデの独壇場だと言えます。

 

ジョニデ for All!! All for ジョニデ!! 

 

  • 最強最悪のジョニデの殺し文句に酔いしれろ!!!

 

実話をモデルにしているだけあって、ジョニデ演じるWhiteyがハッピーエンドで終わることはありません。

80年後半から彼は逃亡生活が始まり、3人の協力関係もなし崩しになっていきます。何しろエンディングでは、かつての勢いもない老人となっていますから、なんだか尻すぼみしてしまいます。

 

もちろん極悪非道のWhiteyを褒める点は一つもありませんし、彼にあげる賞などないでしょう。

 

しかし、彼がどのような性格で、どのように殺したのかが明らかにされていきます。

そして何より、彼は非常に執念深い性格。

誰を仲間にするか、自分を裏切った人間をどう見分けるか、彼の非常に独特な人選観みたいなものが、ジョニデの名演により再現されるのです。

 

こちらの予告が、彼の異常性を知る上で最適だと思います。

 


Black Mass Trailer (HD) (English & French Subtitles)

 

簡単に和訳します。

 

ジョニデ:このステーキウメェな! どんなソース使っているんだ?

部下:いやぁ、それは家族秘伝のレシピなんでね、教えられません。

ジョニデ:そんなこと言わないで、教えてくれよ。

部下:・・・ガーリックソースと醤油を混ぜたんですよ。

 

 

ジョニデ:お前は家族の秘密を簡単に漏らしたな。

部下:・・・・・いや、単なるレシピですよこんなの。

ジョニデ:違う、これは家族の秘密だ。

ジョニデ:お前は簡単に家族の秘密を言っちゃう口軽野郎なんだ。きっと俺の秘密だって、おまえは簡単に暴露するさ。明日にだってすぐにな。

部下:・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

この後、部下がどうなったのかは、劇場で楽しんで下さい!!!笑

 

 

凍っちゃうくらい恐ろしい演技のジョニー・デップ。 今回の映画で完全に今までのおふざけキャラとは決別できたと思います。恐ろしいながらも、凍りつく発言や、あまりにも残虐な殺し方には、人を惹きつける恐ろしい魔力のようなものを感じました。

 

 

 

ここに乗れるか乗れないかで映画の評価は決まると思います。

 

殺し屋ジョニーデップを受け入れられる方には、オススメです!!!!

 

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