こんにちは! Machinakaです。
はい、ゴジラの批評を終え、やっと他の映画の批評ができます笑
アクセス数も落ち着き、ようやく平常運転に戻れる、、、なんか嬉しい笑
さて、仕切りなおして、、、、今回批評する映画はこちら!!!
「ヒマラヤ 地上8000メートルの絆」
https://pds.exblog.jp/pds/1/201601/10/71/f03529718562763.jpg
はい、私がずっと期待していた韓国映画です。
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シンゴジラの批評を書きすぎて8月になっちゃったね笑
私が大好きなファンジョンミン主演、今度は山に登ります!!
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1.あらすじ
『ヒマラヤ~地上8,000メートルの絆~』 ファン・ジョンミンの男気に涙!感動の予告編!
ヒマラヤ8000メートル級14峰の登頂に成功した、実在の登山家オム・ホンギルと仲間たちの軌跡を描いた山岳ドラマ。引退した登山家オム・ホンギルのもとに、ヒマラヤ4座をともに登頂した後輩ムテクが悪天候のため、下山中に遭難死したとの報せが入った。誰もが地上8750メートルでの遺体回収を諦める中、ホンギルはかつての仲間たちを集め「ヒューマン遠征隊」を結成し、エベレスト山頂付近に眠る仲間の亡骸を探すため、記録に残ることはない過酷な遠征に挑む。監督は「パイレーツ」のイ・ソクフン。主人公オム・ホンギル役を「国際市場で逢いましょう」「ベテラン」のファン・ジョンミン、後輩ムテク役を「応答せよ1994」のチョンウがそれぞれ演じる。
こちらはmachinakaオリジナルのあらすじ
ファン・ジョンミン(オム・ホンギル)がリーダーの登山チームに、当時大学生だったチョン・ウ(パク・ムテク)が入隊。二人は助け合いながら数々の登頂に成功。かけがえのないパートナーとして二人の絆は深まっていく。しかし、オム・ホンギルが足を負傷し大学で教鞭をとることに。一方のパク・ムテクはオム・ホンギル不在のまま、登山を続けることに。しかし、パク・ムテクがエベレスト登山中に行方不明になり、死亡してしまう。相棒を失ったオム・ホンギルは、パク・ムテクの遺体を探すために、異例の「頂上が目的でないエベレスト登山」を敢行するのだが、、、
ちなみにこれ、実際にあった話をモデルにしています。オム・ホンギルは実在の韓国人登山家です。世界で9番目にヒマラヤ14座を登頂した、世界的に有名な登山家の人です。
https://www.cinemajournal.net/special/2016/himalaya/pic05.jpg
2.監督とキャスト
監督はイ・ソクフンさん。すいません、存じ上げませんでした。同じ韓国映画で「パイレーツ」や「ダンシング・クイーン」
すいません、こちらも見たことないです。。
そして、、主演はファン・ジョンミン! ヨイショ!!笑
韓国映画の売れっ子俳優! 1970年生まれ、中年の星!!
韓国映画で歴代1位のヒットを記録した「国際市場で逢いましょう」で主演を努め
そして、銃を使わない刑事アクションコメディとして、エンタメ映画として満点、、だと個人的には感じた「ベテラン」の主演も務めています。
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ワタシ的には、韓国映画の俳優で一番好きな人です!!!
喜怒哀楽の演技力・アクション・コメディセンス・溢れる中年の臭い笑
女みたいな若手韓流アイドルやジャ◯◯ズとは違い、男臭さムンムン! だけどカッコいい! もはや俺の憧れ!!! 全男の憧れ!!
大好きだぜファン・ジョンミン!!!
そして、ファン・ジョンミンの相棒を演じるのはチョン・ウさん
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どことなく、大泉洋ににているような、、、気のせいか?
どっかで見たことあると思ったら、「レッド・ファミリー」で偽装の夫役を演じてました!!
キム・ギドク制作で社会風刺が効きながらも北朝鮮スパイの恐ろしさや虚しさを描いた傑作でした! オススメです!!
はい、私の大好きな俳優さんが出演し、期待度マックスで映画館にGO!!
映画の感想は、、、、?
3.映画の感想
ファン・ジョンミン最高!! 相棒のパク・ムテクも最高!!
実際にあった悲劇を題材にしながらも、前半は過剰なコメディ要素がいっぱい!! そして後半は号泣!! ラストでふと我に帰る、これは実際にあったリアルな話なのだと。
極上のエンターテイメント映画として成立していたぞ!!!
この映画は登山家のオム・ホンギルとパク・ムテクとの出会いと成長、そして別れを描いているため、比較的長期的な時系列で話は進みます。
オム・ホンギルは既に韓国でも知らない人はいない有名な登山家として活躍しており、自分で登山隊を運営している立場にあります。一方のパク・ムテクは大学生のアマチュア登山家からスタートしており、オム・ホンギルとパク・ムテクの関係は最初は師弟関係です。
パク・ムテクはオム・ホンギルの登山隊に入隊するのですが、そこでの入隊試験で腹筋崩壊しましたww
パク・ムテクの同級生のパク・ジョンボク(キム・イングォンさん)とトレーニングするのですが、、この二人のおバカコンビが最高!!
もはや顔だけで笑える(俳優として褒めてますよ!)
https://www.hf.rim.or.jp/~t-sanjin/image/kimingwon_p.jpg
ちはやふるの矢本悠馬くんに似てませんか!? いや、似すぎだろww
https://pbs.twimg.com/profile_images/680439835144765440/laMsCB7o.jpg
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とまぁ、パク・ムテク修行時代はおバカコメディの要素が満載で、お腹痛くなるぐらい笑わせてくれます。途中で、何でこんなに笑いを入れるんだろう? と疑問を感じるくらい、マシマシな映画でしたww
が、しかし、パク・ムテクがエベレストで遭難・死去してから映画の空気が一辺します。全体的に画面は暗くなり、これまでの過剰なまでの笑いの一切は消えます。
既に登山をリタイアしたオム・ホンギル。パク・ムテクの遺体を拾うにしても、場所はエベレストの登頂部付近。かつての仲間を訪ね、パク・ムテクの遺体を回収するためにエベレスト登山に登らないかとお願いするシーンがあります。もちろん、最終的には仲間が戻ってきて登山チームが再編成、エベレストに向かうのですが、、、
そこに至るまで、過度な演出は控えていて、非常に淡々としたシーンの連続になります。
ここはおそらく、実在するオム・ホンギルさんの実話に沿ったストーリーにするために、映画的な細工よりもリアリティを追求したのだと思います。そして映画のラストですが、、、ここも普通の映画なら派手な演出でカタルシスがあると思いきや、、、ここも非常に淡々としている。後半だけを観たら、まるでドキュメンタリー映画のようにも見える演出です。。。何故なら、実話に基づいた話では定番の「実在の人物の写真」やエピソードがまるでないんですね。登山隊といっても、あくまで一般人を対象にしているのですから、今後の仕事やプライバシーに関する情報は流さない方針なんでしょう。
ちなみに、映画の前にテレビのドキュメンタリー番組でオム・ホンギルさんの登山隊が取り上げられていたそうです。
韓国人はこのドキュメンタリー番組を既に観ているので、映画では過度な演出をすると受け入れられなかったのでしょう? 何はともあれ、この選択は正解だったと思います。
おそらく日本映画でこのような映画を撮るなら、終始まじめで、、、まさに「おごそかな」映画になってると思うんですね。
しかし、前半で過剰な笑いを持ってこれるあたりが韓国映画の面白いところ、つまるところ、サービス精神に溢れている!!
実話に基づいた、非常に真面目なストーリー運びをしながらも、娯楽として観客に楽しんでもらうため、前半で笑いをサービスしてくれる、、、いいよ、いいぞ韓国映画!!! 日本も少しは見習え!!!!
4.同じ「エベレスト映画」との比較
私が映画館で観た2作品を対象に、比較してみましょう。
まず、この映画と構造的に最も近いと思ったのが、阿部寛・岡田准一の「エヴェレスト 神々の山嶺」 はい、未だに私は駄作だと思っている映画です。そして、阿部寛・岡田准一の二枚看板、膨大な制作費を掛けたのにも関わらず大コケしてしまった、日本の映画産業の未来を暗くした映画とも言えます! またこんな事言ったら原作ファンに叩かれるんだろうなぁ、、笑
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この「エヴェレスト」と本作の「ヒマラヤ」は映画のプロットが非常に似ていてるんです。
エヴェレスト:エベレストの単独登山中に行方不明になってしまった阿部寛を、相棒だった岡田准一が同じく単独登頂で探し出す。
ヒマラヤ:エベレストを登山中に行方不明になってしまったパク・ムテクを、相棒だったオム・ホンギル及びそのチームが探しだす。
どちらの作品も、エベレストの登頂が目的でなく、エベレストで登山中に亡くなってしまった相棒を探す物語なのです。もちろん、エヴェレストはSF的な話、ヒマラヤは実際にあった話なので単純比較は出来ませんが、、、
また、「エヴェレスト」は、相次ぐ単独登頂に象徴されるように、エベレスト山と人間が常に一対一の対峙なんですね。一方の「ヒマラヤ」は、あくまでもチーム戦でエベレストに挑む話なんです。
なので、日本映画の「エヴェレスト」は山と男の対峙に重きが置かれた映画、韓国映画の「ヒマラヤ」は山とのチーム戦に重きが置かれた映画といえるでしょう。
そして、活火山が今でも動いているアイスランド出身の監督が作った「エベレスト」。東京国際映画祭で観ました。懐かしいなぁ、、、。
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こちらはエベレストにおける「商業登山」の危険性や脆さをテーマにした、実在の話をベースにした「エベレストこわーーい!!」型映画です
「人間がエベレストに登るとどうなるのか」を徹底的に追求した映画です。
・高山病にかかるとどうなるのか?
・酸素ボンベが切れるとどうなるのか?
・凍傷にかかると皮膚がどうなるのか?
・ヘリを呼ぶ時は何mまで来てくれるのか?
普通の映画なら無視してもよい現実の障害を、あえてメインにして描いた映画ですw ここまでやるかww
一方の「ヒマラヤ」では、頭頂部にも関わらず酸素ボンベは積んでない様子、もしかしたらオム・ホンギルレベルの登山家になると酸素ボンベなんていらないのかもしれませんが、、、。なんたって14座を制覇してますから、、、
はい、以上です。
韓国映画、またしても恐るべし!!!!