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映画「21ブリッジ」ネタバレあり感想解説と評価 令和の時代にありがとう!極上骨太社会派刑事映画! アンドレの真の正体とは?

 
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この記事では、「21ブリッジ」のネタバレあり感想解説記事を書いています。
 
 目次
 

まえがき

 

 

今回批評する映画はこちら

 

「21ブリッジ」

 
 

 

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名優チャドウィック・ボーズマンの遺作ということで、「ブラックパンサー」に深く感銘を受け、楽しませてもらった身としては、彼の最期を見届けねば気が済まない。

 

彼自身も製作に関わっているとのことで、いったいどのような作品に仕上がっているのだろうか。ルッソ兄弟も制作に関わっており、非常にMCU色が強いが、新たなヒーローがここに生まれるのだろうか。

 

それでは「21ブリッジ」ネタバレあり感想解説と評価、始めます。

 

 

 

 
 

あらすじ

  
「ブラックパンサー」のチャドウィック・ボーズマンが主演・製作を務めたクライムミステリー。マンハッタン島で強盗事件が発生し、銃撃戦の末に警察官8人が殺害された。捜査に乗り出したのは、警察官だった父を殺された過去を持つデイビス刑事。マンハッタンを全面封鎖して犯人の行方を追うが、事件の真相に迫るうちに思わぬ事実が浮かび上がる。孤立無援となったデイビス刑事は、事件の裏に潜むニューヨークの闇に立ち向かうが……。共演は「アメリカン・スナイパー」のシエナ・ミラー、「ビール・ストリートの恋人たち」のステファン・ジェームズ、「セッション」のJ・K・シモンズ。製作には「アベンジャーズ」シリーズのアンソニー&ジョー・ルッソ兄弟監督が名を連ね、「ゲーム・オブ・スローンズ」などテレビドラマを中心に手がけてきたブライアン・カークがメガホンをとった。

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「21ブリッジ」のネタバレありの感想と解説(全体)

 

 
 
 

令和の時代にありがとう!極上骨太社会派刑事映画!

 

本作を見て、70年代の傑作の刑事映画を思い出した。

 

社会問題を背景にした犯罪を断固阻止するために、悪に立ち向かう刑事たち。どんなことをしても犯人を捕まえるという執念と情熱を、ド派手なカーアクションやガンアクションで見事に描いた、往年の刑事映画たち。

 

本作もこの70年代映画のイズムを受け継ぎ、近年まれに見ぬ極太で濃厚な刑事映画となっていた。

 

タイトルが示すように、「21」世紀の時代に70年代映画の架け「橋」となったのではないか。

 

本作では私の知る限り、「ダーティハリー」、「フレンチコネクション」、「サブウェイパニック」、「狼たちの午後」。いずれも本作に対するオマージュが捧げられていたように思う。

 

キリスト教の引用や、悪を倒すためには暴力も辞さないといった手法は、「ダーティハリー」のハリー・キャラハンを思い出す。

 

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また、大麻の流出を止めるという設定、唐突に訪れる暴力、ワイルドすぎる警官たちは、「フレンチコネクション」を見ているようで。

 

 

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そして、地下鉄の最前車両で敵と対峙する様子は「サブウェイパニック」のようで。

 

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最後に、2人の犯人が詰めの甘い計画で犯行に乗り込む様子は「狼たちの午後」を見ているようで。

 

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少々無理やりなところはあるかもしれないが、かつて見た面白い70年代刑事映画を思い出す。
 
 
また、刑事映画ではないが、空撮の夜景が印象的に使われるところや、ラスボスの家で主人公が待ち構えている様子など、「イコライザー」を思い出す。
 
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恋愛、私生活、一切なし。事件だけが描かれる骨太展開!

本作を骨太だと言えるのは、構成が大きいかもしれない。
 
普通、刑事映画であれば、刑事の私生活に大きく時間を割かれることが多い。
 
事件が始まるまで、結構な時間が掛かることがある。予告編で見たドキドキワクワクのカーチェイスやガンアクションは、いつ始まるんだ! といら立ちを感じる刑事映画もたくさんある。
 
しかし本作は、
・橋を封鎖し、マンハッタン島のみに場所を限定したこと
・タイムリミットを設け、時間を限定したこと
 
以上によって、事件以外の出来事や説明が行われることがほとんどない。
 
我々観客は100%刑事事件に集中できる作りになっている。人間ドラマや恋愛要素は、本作には関係ない。
 
いかに犯人を追い詰めるかに焦点が当たり、映画の展開はますます加速していく。
 
アンドレ側と犯人側が交差するストーリー。一戦交えた時の銃声の鋭さ、突如現れる暴力と悲劇。この映画には、ご都合主義はない。
 
全ては綿密な脚本と、リアリズムに溢れている。
 
こういうハードな刑事映画が、もっと見たい。
 
 
 

アンドレの正体とは?

 
 冒頭は、主人公アンドレの子供時代から始まる。
 
父親も警官で、ちょうど彼のお葬式(告別式?)がキリスト教会にて行われている。
 
そこで、本作を象徴する非常に印象的な聖書の引用がある。
 
新約聖書「ローマの信徒への手紙」13章4節の言葉を、アンドレの父親の遺影を写しながらこう引用する。
 
もしあなたが悪を行うなら、恐れなければなりません。彼は無意味に剣を帯びてはいないからです。彼は神のしもべであって、悪を行う人には怒りをもって報います。
(新約聖書「ローマの信徒への手紙」13章4節)
 
ちなみに、13章前半ではこの世のあらゆる権威について述べており、アンドレの父親を写すことで、この引用における権威とは警察=公的権力について語っている。
 
つまり警察は神のしもべであり、神のもとに公務を行うべきだ、としている。
 
以上の文脈を踏まえると、アンドレの父の死は殉職であり、殉教でもある。
 
父親の意志を引き継ぎ、同じく警官になったアンドレは、神のしもべとして悪と対峙する。という構図となる。
 
 
キリスト教を順守する警官であり、一種の理想主義・原理主義であるアンドレ。
対して、警官の過酷な環境から悪に手を染めるのも止む無しと持論を展開する現実主義的なJKシモンズ。
 
理想と現実を対立させることにより、アメリカで常態化している警察の過剰な暴力が浮き彫りになる。告知なしの発泡、無抵抗の人間をねじ伏せるなど、目に余る行為を侵す警察。加えて犯罪者とも一線を交える。
 
アンドレは唯一の神のしもべとして、マンハッタンの全ての悪と戦うのである。
 
絶望的とも取れる孤高の戦いを挑むあたり、やはりブラックパンサーが頭にちらつく。
 
 

 

  

 

まとめ

 

このようなクオリティの高い刑事映画がずっと作られれば良いのに、と切に願う。

 

チャドウィック・ボーズマンさん、本当にお疲れさまでした。

そして、ありがとうございました。

 

90点 / 100点 

 
関連画像
 
 
 以上です! ご覧いただきありがとうございました!
 
 
 

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