- まえがき
- あらすじ
- 「21ブリッジ」のネタバレありの感想と解説(全体)
- 令和の時代にありがとう!極上骨太社会派刑事映画!
- 恋愛、私生活、一切なし。事件だけが描かれる骨太展開!
- アンドレの正体とは?
- まとめ
まえがき
今回批評する映画はこちら
「21ブリッジ」
名優チャドウィック・ボーズマンの遺作ということで、「ブラックパンサー」に深く感銘を受け、楽しませてもらった身としては、彼の最期を見届けねば気が済まない。
彼自身も製作に関わっているとのことで、いったいどのような作品に仕上がっているのだろうか。ルッソ兄弟も制作に関わっており、非常にMCU色が強いが、新たなヒーローがここに生まれるのだろうか。
それでは「21ブリッジ」ネタバレあり感想解説と評価、始めます。
あらすじ
・「ブラックパンサー」のチャドウィック・ボーズマンが主演・製作を務めたクライムミステリー。マンハッタン島で強盗事件が発生し、銃撃戦の末に警察官8人が殺害された。捜査に乗り出したのは、警察官だった父を殺された過去を持つデイビス刑事。マンハッタンを全面封鎖して犯人の行方を追うが、事件の真相に迫るうちに思わぬ事実が浮かび上がる。孤立無援となったデイビス刑事は、事件の裏に潜むニューヨークの闇に立ち向かうが……。共演は「アメリカン・スナイパー」のシエナ・ミラー、「ビール・ストリートの恋人たち」のステファン・ジェームズ、「セッション」のJ・K・シモンズ。製作には「アベンジャーズ」シリーズのアンソニー&ジョー・ルッソ兄弟監督が名を連ね、「ゲーム・オブ・スローンズ」などテレビドラマを中心に手がけてきたブライアン・カークがメガホンをとった。
「21ブリッジ」のネタバレありの感想と解説(全体)
「#21ブリッジ 」鑑賞!
— Blog_Machinaka🐻@映画ブロガー、ライター (@Blog_Machinaka) 2021年4月10日
70年代に隆盛を極めた社会派骨太刑事アクションが、まさか令和の時代に見れるなんて。
・交通インフラを差し止めエリアを限定
・タイムリミットを付け時間を限定
時と場所を締め付け、事件以外の出来事はほぼ描かない。だが、それで良い。最高だ。 pic.twitter.com/BvPRtdyKXO
令和の時代にありがとう!極上骨太社会派刑事映画!
本作を見て、70年代の傑作の刑事映画を思い出した。
社会問題を背景にした犯罪を断固阻止するために、悪に立ち向かう刑事たち。どんなことをしても犯人を捕まえるという執念と情熱を、ド派手なカーアクションやガンアクションで見事に描いた、往年の刑事映画たち。
本作もこの70年代映画のイズムを受け継ぎ、近年まれに見ぬ極太で濃厚な刑事映画となっていた。
タイトルが示すように、「21」世紀の時代に70年代映画の架け「橋」となったのではないか。
本作では私の知る限り、「ダーティハリー」、「フレンチコネクション」、「サブウェイパニック」、「狼たちの午後」。いずれも本作に対するオマージュが捧げられていたように思う。
キリスト教の引用や、悪を倒すためには暴力も辞さないといった手法は、「ダーティハリー」のハリー・キャラハンを思い出す。
また、大麻の流出を止めるという設定、唐突に訪れる暴力、ワイルドすぎる警官たちは、「フレンチコネクション」を見ているようで。
そして、地下鉄の最前車両で敵と対峙する様子は「サブウェイパニック」のようで。
最後に、2人の犯人が詰めの甘い計画で犯行に乗り込む様子は「狼たちの午後」を見ているようで。
恋愛、私生活、一切なし。事件だけが描かれる骨太展開!
アンドレの正体とは?
もしあなたが悪を行うなら、恐れなければなりません。彼は無意味に剣を帯びてはいないからです。彼は神のしもべであって、悪を行う人には怒りをもって報います。
まとめ
このようなクオリティの高い刑事映画がずっと作られれば良いのに、と切に願う。
チャドウィック・ボーズマンさん、本当にお疲れさまでした。
そして、ありがとうございました。
90点 / 100点