- まえがき
- あらすじ
- 「悪人伝」のネタバレありの感想と解説(短評)
- ヒーロー不在!全員悪人の犯罪映画
- 警察とヤクザが街を救うヒーローもの!・・と思いきや
- 開始数分で非日常の世界
- 「続・夕陽のガンマン」にオマージュを捧げたタイトル?
- まとめ
まえがき
今回批評する映画はこちら
「悪人伝」
大大大好きなマ・ドンソクの新作がついに公開だァァ!!!!!
コロナ禍で外出できなかった時期は、マ・ドンソクの映画ばかり鑑賞していました。
理由は分かりません。とにかく強い人を観たかったのかもしれません笑
「新感染ファイナル・エクスプレス」にて主役よりも目立ってしまったマ・ドンソク。
ここから彼のブレイクが始まりましたね。
主役作品が次々と決まっていき、今作と近いのは「犯罪都市」な気がします。不良だけど妙な正義感があり、弱きを助け強気をくじく的な側面がある主人公なので。(今作ではヤクザを演じるので、どれくらい正義感があるか分かりませんが・・・)
まぁ、ヤクザと警察が結託して敵を倒す設定は似てると思います!
ただ、マ・ドンソク主演作で好きなのはこの二作なんですよね、私。
韓国だとマ・ドンソクの「マ」と「ラブリー」を掛けて、「マブリー」と呼ばれているんです。とにかくマ・ドンソクは腕っぷしの強さに相反してカワユいのが特徴で笑
彼の可愛さが爆発してるのがこの二作。よかったら是非ともお楽しみあれ!
はい、普通なら韓国映画って都内でも1−2館ってのが普通なんですけど、今回はかなりの公開規模になっていて、マ・ドンソクの人気っぷりを物語っております。若者の間では韓国文化が当たり前だし、マブリーを知ってる人が増えたのも要因なのかな?
はい、とにかくマ・ドンソクと韓国映画が浸透する良い機会ですので、是非とも劇場で鑑賞してくださいね!
それでは「悪人伝」ネタバレあり感想解説と評価、始めます。
あらすじ
・「新感染 ファイナル・エクスプレス」で一躍トップスターとなり、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)作品「エターナルズ」でハリウッド進出を果たすマ・ドンソク主演のバイオレンスアクション。凶悪なヤクザの組長チャン・ドンスが、ある夜何者かによってめった刺しにされた。奇跡的に一命をとりとめたドンスは、対立する組織の犯行を疑い、犯人捜しに動き出す。一方、警察サイドで捜査にあたるチョン刑事は暴力的な手段も辞さない荒くれ者として、署内でも問題刑事として知られていた。まだ世間の誰も気づいていない連続無差別殺人鬼がこの事件の犯人であると確信したチョン刑事は、その手がかりを求めてドンスにつきまとう。ドンスとチョン刑事は互いに敵意をむき出しにするが、狡猾な殺人鬼を突き止めるには互いの情報が必要であると悟り、共闘して犯人を追い詰めてゆく。2019年・第32回東京国際映画祭の「シン・ファンタ/復活!?東京国際ファンタスティック映画祭ナイト」(19年11月2日)で上映。
「悪人伝」のネタバレありの感想と解説(短評)
マブリー最新作!「#悪人伝 」鑑賞!
— Blog_Machinaka🐻@映画ブロガー、ライター (@Blog_Machinaka) 2020年7月17日
・ヤクザとサツが奇跡のバディ
・苦楽を共に、一緒に犯人追いかけよっ
・最後は逮捕でやったね、万々歳!一件落着ハッピーハッピー!
…って話だと思うなよ!!!
悪を持って悪を制す、全員悪者型クライムサスペンスだっ!!
韓国ノワールは新時代に突入ッ!!
ヒーロー不在!全員悪人の犯罪映画
警察とヤクザが街を救うヒーローもの!・・と思いきや
開始数分で非日常の世界
「続・夕陽のガンマン」にオマージュを捧げたタイトル?
本作の英題が「The Gangster, the Cop, the Devil」となってるんですよね。
このタイトル、3人のメインキャスト、映画の内容から、「続・夕陽のガンマン」を思い出しました。
続・夕陽のガンマンのタイトルは、
イタリア語だと「Il buono, il brutto, il cattivo」
英語だと「The Good, the Bad and the Ugly」
になっていて、「◯◯, ◯◯, ◯◯」という表記の仕方が、今作の英題と一緒なんですよ。
今作は西部劇ではないですが、 3人の男たちを中心に描かれ、己の目的のために生き、三つ巴になって戦う様子が「続・夕陽のガンマン」と似てるのかなぁと思いました。
ちなみに、続・夕陽のガンマンでは「善人、悪者、卑劣漢」となっていましたが、今作は「ヤクザ、警察、悪魔」という紹介です。
ヤクザ、警察はさておき、「悪魔」という非人間的な呼び方をするのは面白いですよね、単に「悪」だったらヤクザも警察も、みんな「悪」になっちゃうので。
確かに、連続殺人犯の素性がほとんど見えないままなので、悪魔と言っても過言でもないかもしれません。
まとめ
数多く制作された韓国ノワールものの中でも、ここまで「悪」の要素を強調し、「善」が見えない作品も珍しいと思いました。
人間ドラマを省き、民衆の描写も省き、ただ己の目的のために犯人を締め上げようとするエクストリームさは、他の追随を許しません。
何より、あのラストシーンですよね。あのラストは想像できなかった。。
あれが本当にあった話というのが、未だに信じられません。。
己のメンツを守るために、復習をするために、ヤクザはここまでするのか・・と驚くばかりでした。
単に警察とヤクザがタッグを組んで街を守る!的なエンタメではなく、最初から最後まで「悪」のはびこるノワールでございました!!
こういうの、絶対日本じゃ作れないよなぁ・・・
78点 / 100点