はじめに
今回公開する映画はこちら!
「キングダム」
キングダムの劇場版予告が素晴らしすぎて、もう本編見ない方が幸せな気がするのは決して俺だけじゃないと思う。
— Blog_Machinaka🐻@映画ブロガー、ライター (@Blog_Machinaka) 2019年4月18日
映画『キングダム』予告 https://t.co/1Sa1HOrltY @YouTubeさんから
それでは「キングダム」、感想・解説、ネタバレありでいってみよー!!!!
あらすじ
・中国春秋戦国時代を舞台にした原泰久のベストセラー漫画を山崎賢人主演で実写映画化。紀元前245年、春秋戦国時代の中華西方の秦の国。戦災孤児の少年・信と漂は天下の大将軍になることを目標に掲げ、日々の剣術の鍛錬に励んでいた。王都の大臣・昌文に召し上げられた漂が王宮へ入り、信と漂はそれぞれ別の道を歩むこととなる。山崎が主人公の信を演じ、吉沢亮、長澤まさみ、橋本環奈、本郷奏多、満島真之介、高嶋政宏、要潤、大沢たかおらが顔をそろえる。監督は「アイアムアヒーロー」「いぬやしき」「図書館戦争」などの佐藤信介。
映画の感想
原作好きの俺も大満足!!!
原作既読派の俺も大満足!!
はい、未だに興奮しております!
キングダム、本当に面白かったです!!
映画を観る前はですね、予告編が最高だとずっと言ってましたよ。予告編に留めておくことが一番だって言いましたよ。
でもねぇ、皆さん。安心してください。
ちゃんと本編も面白かったですよぉぉ!!!!!!
邦画の予算では極めて難しそうな、キングダムの世界観を見事に再現したと思います。
旬のキャストを使っても映画が崩れず、むしろ山崎賢人でないと難しいとも思えるほどです。
原作を見ているからこそ、色んなところの粗が目立つんじゃないかと心配しておりましたが、クオリティが高すぎてむしろ「よくやってくれた!」と嬉しくなってしまいました。
今作は中国ロケを敢行し、現地スタッフと連携して撮影を行ったそうです。秦の始皇帝のような時代劇は、日本よりも圧倒的に中国の方が経験値が豊富。中国の時代劇は中国で撮ったほうがむしろ合理的なのかもしれません。
その影響もあってか、美術がほぼ完璧なんですよ!(ほぼって言ってる理由は、後ほど言います)。剣や盾の装備が素晴らしい。
秦の王朝も、おそらく中国で撮影したと思われますけども、中国のセットや美術を借りての撮影は、それだけで邦画のショボい美術のクオリティを上げてくれたことは間違いない。
こうして外側を固めたキングダムですが、内側の方もバッチリ固めてくれました。
何度も言いますけど、今作は山崎賢人くんの信が本当に素晴らしい!
間違いなく、山崎賢人史上ベスト1のハマりっぷりだったのではないでしょうか?
信の特徴といえば喧嘩の強さもありますけども、初期の方はむしろ脚力の高さに驚くんですよね。
馬も持ってない、剣もまだ上達していない信が持っている唯一無二の武器が脚力なわけですが、サッカー部出身の山崎賢人くんの走りっぷりは、原作の信に迫るものがありましたよ!! 台詞回しではなく、脚で信であることを「信じさせた」んですよね。
キングダムの原作を忠実に再現し、最初のミッションである秦国奪還をテンポよく描き、キングダム導入部として堂々の出来栄えだったと思います!!
もう一回言いますよ、本当に面白かった!!!
ギャグを入れる余裕もあり!
キングダムはプロットだけを見るとすごく真面目な作品に見えるんですけど、きちんとギャグも入れてるのがグッドでしたね。
むしろ原作ではキレ味が悪かったギャグシーンも、映画ではとても面白くなっていたので、これぞ俳優の演技によるものでしょうか。そこだけは原作をはるかに上回っていると思いますw
例えば漂が昌文君にスカウトされ、奴隷主の六平直政が「漂く〜んっ、漂くぅぅ〜〜ん」っていうくだりは、本当に声を上げて笑ってしまいましたwww
あれは、漫画だとそこまで面白くなかったんですよ。そりゃそうですよね、あの漂く〜〜んってのを文字だけで見ても、あまり面白くないですから。
六平直政さんというベテランの演技があるからこそ、あそこまで面白くなったんですよ。
佐藤信介は海外で本領を発揮する
佐藤さんは非常に多く漫画原作を映画化する、もはや職人監督のようにも感じますけれども、正直全ての作品が面白かった訳ではなくて・・・
予算とスケジュールのせいかとは思いますが、どうみたってショボい映画もたくさんあったんですよ。まぁ、言わないですけど、死神的な作品だったりね、おじいちゃんがロボットになる作品だったりね、何かと集英社と組んでるなぁ、この人ww
そんな中、小学館と組んだ「アイアムアヒーロー」はずば抜けてクオリティが高く、日本ゾンビ映画の新たなクラシックとなっています。
www.machinaka-movie-review.com
他の作品と比べて、一体何が違うのか? それは「海外でロケしているかどうか」
アイアムアヒーローでは、韓国の高速道路、ショッピングセンターを使い、しかも実銃を使ってリアルな撮影に成功したのです。
海外ということで予算も増え、またスポンサーたちの目も離れるということで、自分の意図する撮影プランを実施できるのでしょうかね?
どう考えても、キングダムとアイアムアヒーローは面白さの次元が違うんですよ。
単なる実写化に留まらず、普遍的なテーマも
原作と限りなく遜色のないクオリティの高い実写化だけじゃなく、きちんと普遍的なテーマを込めたのも偉い。
秦王宮でエリート武将と戦う時、信は「夢を追いかけたっていいじゃねぇか!!」と強く主張します。予告編でも、「奴隷の子は一生奴隷」と、奴隷の運命を嘆くセリフもあります。
秦国は弟に支配され、信の村も焼き殺されて、「国破れて山河あり」という言葉がまさにぴったりな背景。
そんな絶望的な信、嬴政にフューチャーし、夢を叶えるために山を越え河を越え、山の民に会いに行く物語を作ってくれたんですよね。
ただそんな運命から自分を救うのは、「剣」しかないと、冒頭の漂の言葉で説明してくれる。奴隷である信があんなに必死になって戦うのは、奴隷である自分の運命を切り開くため、天下の大将軍になるという夢があるからなんです。
「運命を覆し、夢を諦めない」が今作のテーマになっているのだと思います。うん、すっごいベタですww ただこのテーマを伝えるために、中国の戦国時代をベースにして、国王になりたい夢と将軍になりたい夢という、夢の中でも最上級に難しい夢を設定したのがキングダムなんですよね。
夢に最大限の大風呂敷を広げ、絶対に覆せない運命を靴がし、絶対に実現できない夢を叶えようとする馬力の高さが、キングダムの最大の魅力であると思うんです。
今作でもあえて「運命と夢」というキーワードを強調させ、キングダムの魅力の本質的な面白さに訴求してくれたのが良かったですね!
それでもなんとかして夢を叶えるために努力する信と嬴政を見ると、なんだか元気がでるんですよ。そして「俺も何かやらなきゃ!!」って躍起になるのが魅力だと思うんです。
キングダムの良いところって、信は決して天才ではないところにあると思ってて。1万回戦って戦闘力を高めている。集英社の漫画なら天賦の才能を持つ主人公を持つ話が多いんですけど、信はとにかく特訓に次ぐ特訓で強くなろうとする。
薪を何度も何度も運ぶシーン、、、あれロッキー4ですよね!? 監督!?
Rocky IV (5/12) Movie CLIP - Training in Russia (1985) HD
唯一の欠点
・王騎の武器がショボい
柄の部分まではいいのよ。なんですか、あの刀は?
信とかが持ってる普通の刀剣は鋼がしっかりしていて、良いじゃないですか。カッコイイですよ。
なのに、あの王騎の武器はなんですかwwww
カメラマンも気を使ってか、王騎の武器は柄の部分までしか見せないシーンもちょいちょいあってwww
カメラマンが一番そういうの気にしますからね、撮りたくなかったんでしょうw