- はじめに
- あらすじ
- 映画の感想
- 続編らしく、最初から種明かし全開で始まる!
- 割とバットマン中心の話
- レゴムービー=シンゴジラ?
- レゴの遊具的特性と人生を重ねたスクラップ&ビルド精神
- 間違いなく「音楽・音響が突出した映画」
- 小ネタ・裏ネタ解説!
- エンドロールの素人写真で号泣
はじめに
今回公開する映画はこちら!
「レゴムービー2」
それでは「レゴムービー2」、感想・解説、ネタバレありでいってみよー!!!!
あらすじ
・世界中で親しまれるブロック玩具の「レゴ」を題材にアニメーション化し、大ヒットを記録した「LEGO(R) ムービー」の続編。ブロックシティが襲われた恐ろしい事件から数年後、平和な日常が続いていた街に謎の宇宙人が現れたことをきっかけに、ブロックシティはすっかり荒廃し、誰もがすさんでしまう。そんな中で、エメットだけは相変わらず明るく、ごくフツーの日常を過ごしていた。しかし、ルーシーやバットマンといった仲間たちが宇宙人にさらわれてしまい、エメットは仲間たちとの日常を取り戻すため宇宙へと飛び出し、ミュージカル好きなクイーンが支配する惑星へとやってくる。監督は「シュレック フォーエバー」「トロールズ」のマイク・ミッチェル。前作を手がけたフィル・ロード&クリストファー・ミラーが製作・脚本。
映画の感想
最初から種明かし前回!
続編らしく、最初から種明かし全開で始まる!
前作「レゴムービー」では、ラストにレゴと実社会が繋がっていることが明らかになります。あの時の衝撃は、計り知れないものがありました。
しかし今作はいきなり種明かし前回! エメットの世界と実社会が繋がっていることがあらかじめ明示されてるんですよね。ていうか、カットバックでガンガンリアルな世界が入ってくるんですよ。
そのためあまり意外性はないです。正直、1を見てないと意味不明かもしれません。
2から見た人は、「あ、ただ現実世界と繋がってるのかなぁ、、」と思うだけかもしれません。
待ってくださいよ!
1で現実世界に入るシーンは本当に感動したんですよ!!
とだけ言っておきたい。
まぁレゴということで、トイストーリーみたいなオモチャの世界と実世界を交互に見せていくわけですが、今作はレゴというアニメと実写を交互に見せてくわけですから、正直、めっちゃ違和感がありますw
一番違和感があるのが、実写のバージョンでレゴが移動するシーン。
普通のレゴ世界の中だったら、手足を動かして普通に歩いたり走ったりできますよね。エメットもルーシーもみんなも。
でも、実写の世界だと動かせないわけですよ。一人で歩いたらポルターガイスト現象ですからね!!怪奇現象ですからね!
だからトイストーリーは絶対に動かさずに、おもちゃのままで静止させてるんですよね。
ただ今作の場合は、実写バージョンでもエメットが思いっきり移動してるんですよwww
手足は動かないから、パーツは静止している状態で無理やり動いてんすよww
なんか、もう、、糸で引っ張られてるようにしか見えないんですよww
製作者としてはギャグでやってるんでしょうけど、シーン的には割とシリアスなんですよねw
トイストーリーでは絶対にやらないこの「おふざけ感」が、今作の特徴ですよね。今作というか、制作のクリストファー・ミラー、フィル・ロードの特徴かもですがw
なんか、作り手が偉そうじゃない作品ってすごく好感が持てるんですよ。
むしろ、いつもふざけてアホなこと言って、アホな行動するくらいが好き。
散々ふざけてから、最後に真面目なメッセージをもらう、これぐらいが優れた娯楽映画だと思うんです。
だから、思いっきりエメットが糸で引っ張られてるのも、洗濯機の下に隠れてレックスとバトルするのも、画的にはショボすぎるけど個人的にはアリなんです。
割とバットマン中心の話
1と同じく映画のパロディが満載で、本当に笑えて笑えて仕方なかったです。
特にDCコミックのパロディが多くて、まるで「レゴバットマン」を見ているような。
詳しくは小ネタ・裏ネタで解説しますが、バットマンとスーパーマンを比較したネタなど、本当に笑えるものばかり。
バットマンって本当にダークサイドなんですよ。中二病なんですよw
バットマンが喋るたびに笑ってね、行動一つ一つが変なんですよ。
今回のお話は、バットマンがとある惑星の女王様と結婚させられる話で、ワンピースの「ビッグマム」編のようなお話。中盤まではエメットよりもバットマンが話の中心となります。
バットマンを中心にしているからこそ、DCコミックのくだりが多いんですね。
これを象徴するかのように、今作ではこんな歌が流れるんですよ。
これまでバットマンを演じてきたマイケル・キートンやジョージ・クルーニー、クリスチャン・ベールなど中の人をイジるわイジるわwww
ちょっとやりすぎw アニメで中の人をいじるって、日本では銀魂くらいしかないと思うんですが、ワーナーブロスのアニメは中の人ネタとか第4の壁を超えるとかやりすぎですww
レゴムービー=シンゴジラ?
エメットが糸で引っ張られるシーンを大胆に写したり、中の人ネタを平気でやったり、もうどうしようもなく「おふざけ感」が満載な今作なんですけど、なんだかんだで我々人間にとって普遍的かつ重要なメッセージを入れてくるのが、今作が評価される理由かと思うのです。
もっと言えば、確固たるテーマを持って、ストーリーを作っている。当たり前かもしれませんが、それができてない作品ばかりなんですよ。単にレゴが動いて可愛い〜〜!!とか、単純に可愛さ・ケレン味を出すだけの映画じゃないってことなんです。
レゴが主人公で、コメディで、ぶっちゃけ子供向けだと思われてるんですけど、映画を見た大人は絶対に感動してるはず。
本作のテーマは「人生はスクラップ&ビルド」だと思うんですよね。
このテーマを、エメットと、未来から来たエメットであるレックスとの対比で表そうとしてるんだと個人的に思いました。
エメットはマスタービルダーとなり、どんなパーツからでも作ろうとする、「ビルド」の能力を持っている。
一方のレックスは、ビルダーに対して「スクラップ」の専門家。破壊屋なんですよ。
エメットと正反対。
最初はエメットはレックスに憧れてしまい、自分が壊したものをひたすらスクラップする。女王様の結婚式場も、車も、何もかも壊そうとする。
しかし、ルーシーの説得により我に変えるエメット。
レックスと決着をつけたエメットは、どれだけ壊されても自分はなんでも作れることができると確信する。
レックスも過去の失敗から立ち直っていく。。
つまり、一度失敗したものや壊したものがあっても、もう一回作り直して立ち上がっていくことが出来るってテーマなんですよ。
このテーマ、シンゴジラと全く同じなんですよ
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「スクラップ&ビルドでこの国はのし上がってきた。今度も立ち直れる」という竹野内豊の名台詞の通り、どれだけ壊されても俺は立ち上がっていく、という庵野秀明のメッセージにも感じ取れましたよね。
にしても、まさかレゴムービーでシンゴジラをやるとはなぁ。。
エメットとレックス、この二人が主体となって物語が進んでいき、映画は終わる。
二人で物語をビルドしていき、途中でスクラップして、最後またビルドする。一見ハチャメチャに見える今作の物語ですが、この視点があれば妙に納得できるんですよね。
レゴの遊具的特性と人生を重ねたスクラップ&ビルド精神
そして何より、この「スクラップ&ビルド」というテーマを最も表しているのは、レゴという遊具的特性そのものでもあるんですよ。
レゴって作ったことあります? 作った人ならわかると思うんですけど、一つ一つの細かいパーツが凄く頑丈なんですよね。
LEGOはプラスティックでできてるんですけど、材料的特性として非常に曲げ応力度が高い。そしてLEGOのパーツって基本的に四角で細い素材が少ない。また、基本的に出っ張った構造を作らないため、荷重を受けた時の断面積が大きいんですよね。
ということは、応力度として負荷を評価した時に非常に有利になる、ということです。
はい、急に専門的な話をしてすいませんw
そんな頑丈なレゴブロックは、どんだけ高いところから落としても壊れることが本当にないんですよ。また1から組み立てていけば元のレゴに戻るんですよ。
だから、レゴは何度壊しても何度でも作り直せる遊具的特性があるんです。
今作では、このレゴの遊具的特性と人間の心とを重ね合わせているように感じました。
前作は「全てはサイコー!」って歌が流れたけども、今作は「全てはサイコーじゃない」と正反対の歌が流れますよね。つまり、今作はよりリアルに人生を見据えている。
実際ですね、人生なんて全てがサイコーなわけじゃないですよ。失敗することもありますよ。俺もどんだけスクラップされたか分からないんですよ。
でも、どんだけスクラップされてもビルド出来るチャンスがある。立ち直せるはずなんですよ。
このテーマを子供が見るレゴでやってくれたことに、本当に頭が下がります。。
レゴ、私も作ったことあるんですけど、本当に頑丈なんですよねー。
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間違いなく「音楽・音響が突出した映画」
吹き替えで見たんですが、本当に声優陣の好演が光る作品でした。
特に歌の使い方が素晴らしい。。
日本語吹き替えように、英語の歌をいちいち日本語に翻訳してやってるんですよね。
凄く簡単な歌だとEverything is awesomeを「全てはサイコー」って訳してるような感じなんですが、これを劇中流れる全ての歌でやってるのが本当に素晴らしくて!!
まるで「SING」を見ているようでした。
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小ネタ・裏ネタ解説!
エメットのヒゲ
エメット役のクリス・プラットがガーディアンズ・オブ・ギャラクシーに出てる時に髭面だったのをいじったネタらしいです。
ブルース・ウィルス
バットマンの本名はブルース・ウェイン。だから「ブルース」つながりで、ブルース・ウィルスが出てきたんです。
ただ、それだけwwwww
ちなみに、頭のカツラをとって、レゴ的に「ハゲ」状態になったルーシーが「ブルース・ウィルスじゃないんだし」と言った瞬間に「ウィルスだ」とブルース・ウィルス本人が言っていたのは本当に大爆笑でしたwww
ルーシーのくさいセリフ
「マッドマックス怒りのデスロード」で、マックスが荒野の崖で「俺はマックス。かつては人を助けていた」みたいなセリフを言ってるんですが、ルーシーのくさいセリフはあのオマージュかと。
バットマンの肩パッドマン
これも「マッドマックス怒りのデスロード」のイモータン・ジョーの肩パッドかと思われます。
自由の女神
アメリカの映画で世紀末を表すのに、自由の女神を壊すのはよくあることなんですよ。
これの元ネタは、おそらく「猿の惑星」のラストで自由の女神が壊されていたことから来ていると思われます。
パーツに描かれる数字の意味は?
エメットがレゴを作る時に、やたらと数字が表示されていますよね? 「7698」とか
あの数字は、おそらくレゴのパーツグループ番号か、レゴの型番だと思われます。
いずれにせよ、数字が異なるパーツを組み合わせてる行為自体が、別々のレゴ製品のパーツを組み合わせて作っているので、マニュアル通りでない作り方をしている証拠になってるんですよね。
さすがエメット、マスタービルダー。
エンドロールの素人写真で号泣
最後のエンドロールで、素人の写真が流れるんですよ。
素人二人組が、オリジナルのレゴを作った写真が。
これね、普通の映画なら激おこプンプン丸ですよ!!!
例えば「インサイドヘッド」の上映において、ドリカムの「ライリーライリー」に合わせて単なる赤ちゃんと子供の写真を写した写真を載せたことがありましたが、これは本当にファッ◯でした。
しかもこの工夫が日本独特のもので、作品に与えてしまったんです。同じ日本人として恥ですよ。
この意味不明な工夫のせいで、インサイドヘッドという映画が台無しになったんですよ。映画をレイプしたんだよ、お前は!!!!クソが!!!!やった罪の重さ、分かってんのか!!!!!!! あおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!