前書き
今回批評する映画はこちら
「Red」
もちろん、私は予告編で興奮したわけではなく、ただただ大人の恋愛映画を堪能するために今作の鑑賞に踏み切ったのである。
あらすじ
・直木賞作家の島田理生による、センセーショナルな内容が話題を呼んだ小説「Red」を、夏帆と妻夫木聡の共演、「幼な子われらに生まれ」「繕い裁つ人」の三島有紀子監督のメガホンで映画化。誰もがうらやむ夫とかわいい娘を持ち、恵まれた日々を送っているはずの村主塔子だったが、どこか行き場のない思いも抱えていた。そんなある日、塔子は10年ぶりにかつて愛した男・鞍田秋彦と再会。塔子の気持ちを少しずつほどいていく鞍田だったが、彼にはある秘密があった。主人公の塔子を夏帆、塔子がかつて愛した男・鞍田を妻夫木が演じるほか、塔子に好意を抱く職場の同僚・小鷹淳役で柄本佑、塔子の夫・村主真役で間宮祥太朗が共演する。
「Red」のネタバレありの感想と解説(全体)
邦画が抱える性描写の及び腰が改めて露呈した作品。
これでR指定はどう考えてもありえない。
過激・・に見える予告ではあるが、その内実は肩の上だけの性描写で大事なところはひた隠し。
ダメなアクション映画のようなカチャカチャ編集で最後まで行為を見せているように見えるが、夏帆の肩と顔だけ見せられても、彼女の愛欲がまるで伝わってこない。
私は夏帆の裸や濡れ場などが目当てで鑑賞していないが、期待して観に行った男性諸君はさぞがっかりしたことだろう。
なぜなら、今作により何人ものチンポが行き場を失い、彷徨うチンポたちは未だに終着駅(ターミナル)を探し続けているのだから。
R15+指定の定義は厳密には分からない。
しかし、夏帆を主演に迎えて過激な予告編を作りながらも、実際にはR指定とは言い難い及び腰な性描写になっているのは、R指定マーケティングと言わざるをえない。
これ以上、俺たちのチンポを弄ばないでくれ。。
#夏帆 主演、三島有紀子監督の 「#Red 」鑑賞
— Blog_Machinaka🐻@映画ブロガー、ライター (@Blog_Machinaka) 2020年2月21日
母という鎖に縛られながらも仕事に恋愛に邁進する女性の物語。
激しい性描写を彷彿とさせる予告、それを保証するかのようなR15指定。
しかし内実は肩の上だけの性行為でまさに肩透かし。今作によりさまよったチンポコ達を鎮めるためにも筆をとらねば。
大人の恋愛映画とは思えない性描写
大人の恋愛映画であれば、もっと露骨に性を描くべきである。
かつて「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」が過激な性描写という触れ込みで話題になったが、ただただ体を舐め合い縛るだけという、ソフト緊縛プレイにゲンナリしたのを思い出した。
新たなR指定マーケティングの誕生か?
しかし、実際には過激な描写などなく、夏帆に至っては肩の上で大熱愛をするばかりである。
これがR指定とは言いたくない。
ちなみに、映画のレイティングを司る映倫では、今作は下記のような評価をされている。
塔子は、10年ぶりにかつての恋人・鞍田と再会し、彼が勤める設計事務所で働き始める。ふたりは抗いながらも、再び惹かれ合っていく。ドラマ。刺激の強い性愛描写がみられ、標記区分に指定します。(2時間2分)
刺激の強い性愛描写なんて、この映画にはなかった。下着らしいものは出るし、肌色成分が多めなのは間違いない。
が、肝心なところが見えていないのだ。
水着を着けていても成立するような濡れ場しか確認できなかった。
「夏帆でR15指定!」
「夏帆でR15指定!」
「夏帆でR15指定!」
と頭がいっぱいになっている中高生諸君にとっては、もはや詐欺と言ってもいいレベルの性描写しか記録されていないのである。
夏帆でR15指定であれば、誰もが期待するであろうシーンが欠落していたのである。
全年齢レベルの露出内容であるにも関わらず、R指定でエロ男子諸君を釣ったようにしか見えない。
今作では、そんなR指定マーケティングが行われたのではないかと推測してしまう。
話は変わるが、かつて邦画には、「おっぱいマーケティング」と称するにふさわしい映画が存在した。
綾瀬はるか主演「おっぱいバレー」である。
ラストで綾瀬はるかのおっぱいを鑑賞するはずが、結局何も表示されずに映画は終了。
人気絶頂の綾瀬はるかが脱ぐわけがない、と思うかもしれないが、当時の我々は「おっぱいバレー」の予告に大興奮していた。勝手な妄想ではあるが、ラストは綾瀬はるかのおっぱいが待っていると本気で信じこんでいた。
これほどおっぱいを強調した映画があっただろうか。
今作「Red」とは趣向が違うが、性描写を期待させておいて結局見せない手口という点では共通しているように感じる。
まとめ
20点 / 100点