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映画「ひつじのショーン UFOフィーバー!」ネタバレあり感想解説と評価 奥さん、今日はラム肉やめときな

 
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この記事では、「ひつじのショーン UFOフィーバー!」のネタバレあり感想解説記事を書いています。
 
 目次
 

ネタバレありで感想と解説を始めます

 
 

 

今回批評する映画はこちら!

 

「ひつじのショーン UFOフィーバー!」

 
 

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(C)2019 Aardman Animations Ltd and Studiocanal SAS. All Rights Reserved.
 
このポスターを見て、あなたはどういった印象を持つだろうか?
 
子供向けアニメ? 幼稚園児向け? なんか知能指数が。。
 
このような印象を持つ方には、是非とも本記事を読んで考えを改めていただきたい。
 
今年を代表する大傑作のアニメ映画の誕生である。
 
「2001年宇宙の旅」や「未知との遭遇」など、往年のSF映画にオマージュを捧げながらも、あくまで子供向けアニメとしての体を崩さす、90分未満に抑えた点が素晴らしい。
 
セリフに頼らず極めてサイレント映画に近い演出手法、クレイアニメという大変労力のかかる制作方法を続けるひつじのショーンを、もっと評価しても良いのではないか?
 
 

 
 

 

 

 

 
 

あらすじ

  
イギリスのアードマン・アニメーションズによる人気クレイアニメ「ウォレスとグルミット」から誕生した「ひつじのショーン」の長編劇場版第2作。ショーンたちの前にUFOが現れたことから巻き起こる騒動を描く。イギリスの片田舎の牧場で仲間たちとのんびり暮らすショーンの前に、ある日突然、UFOがやってきた。田舎町はたちまちUFOフィーバーに沸きあがり、牧場主も宇宙をテーマにしたアミューズメントパーク「FARMAGEDDON(ファーマゲドン)」を作って一儲けしようと企む。そのUFOには、物を浮遊させる超能力を持った、ルーラという名の女の子が乗っており、ひょんなことから牧場に迷い込んだルーラは、ショーンたちと仲良しになるが……。

eiga.com

 


『映画 ひつじのショーン UFOフィーバー!』予告

 
 
 

 

 
 

映画の感想:今年を代表する、多幸感溢れる傑作アニメ

平日の昼に見たこともあって、周りは幼い子供と付き添いの奥様方のみ。
 
対する中年男性は私のみ。
 
前作「ひつじのショーン 〜バック・トゥ・ザ・ホーム」を鑑賞していた私にとっては、ハードルが高い状態で鑑賞した。
 

 

 

 

そんな私のハードルを余裕で超え、年間ベストを揺らぐ大傑作が誕生してしまった。

 

ひつじ達をはじめとしたキャラクターの可愛さ、もはやアホを超えて芸術の領域まで達した抜けの良いギャグ、最後には涙がホロリ。欠点という欠点が見つからない。

 

周りの奥様方は、どのような印象を持っただろうか? ひつじが愛おしくて仕方ないのではないか?

 

鑑賞した奥様方にはこう申したい。

 

「奥さん、今日はラム肉やめときな」

 

 

今作の評価の高さは、海外大手評論サイト「Rotten Tomatoes」にも現れている。批評家の評価は現在97%と傑作の領域に入っている。

 

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クレイアニメで、一見すると幼児向けに見える作品であるが、他の映画にはできない斬新な演出で溢れている。

 

以下、特徴的なシーンを説明する。

 

 

 

 

 

セリフなし、極めてサイレント映画に近い作り

ひつじのショーンはイギリス・フランスで制作されているが、キャラクターは英語やフランス語を話さない。それどころか、何かしらの共通言語すらない。

 

同じアニメ映画なら、ユニーバサル作品「ミニオンズ」もセリフがなく、意味不明なミニオン語をただ発話するのみである。しかし今作は、人間も一切の意味ある言葉を発しない。

「ああ〜〜」とか「うわ〜」など、感情を表す言葉しか発しないのだ。これがひつじのショーンの大きな特徴であり、これがサイレント映画と近い点である。

 

キャラクターが何をして、どうなったかは映像と音響でしか伝えることができない。感情を発話するアクションは、セリフではない。何故なら、全ての発話は物事が終わった後にしか怒らないからである。物語を説明するものではない。

 

物語が単純だからセリフが必要ないのでは、と言う意見もあるかもしれないが、今作は「未知との遭遇」や「ET」のような宇宙人遭遇ものであり、決して単純な話ではない。

 

長く続くひつじのショーンの制作陣だからこそ、セリフなきコミュニケーションに長けているのだ。

 

これを他の映画でも真似できるかというと、極めて困難であろう。

 

加えて今作はクレイアニメである(ところどころCGは使用しているが。。)。

表現が限られるクレイアニメで、意図的にセリフを制限しているのである。ここまで厳しい条件でアニメを制作しているのは、世界広しといえどもひつじのショーンくらいしかないだろう。

 

セリフが使えないからこそ、感情を表すために表情の作り込みを詳細にする必要があるだろう。しかし、ひつじのショーンは、感情表現についても非常に選択肢がない。

 

これもクレイアニメの影響なのか、ショーンの表情は口を閉じるか、出すかしかないのである。しかも口の出し方が異様で、何故か横に口が出っ張るように出してしまう。これじゃあ何を伝えたいか、よく分からない。。 制限された表現の中で、ひつじのショーンはあらゆる感情を伝えられるのは、ストーリーテリングの強さとキャラクター全体の動きを精細に伝えているからである。

 

 

 

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©ひつじのショーン

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©ひつじのショーン

 

 

 

 

 

スピルバーグへのオマージュが的確

今作は「未知との遭遇」や「ET」のなど、スピルバーグ映画の影響が見られ、分かりやすい形でオマージュを捧げている。

 

正直、ショーンでオマージュを捧げる必要があるのか、よく分からない。他の映画とは異なり、限りなく上映時間の制約があるためだ(子供向けのため、90分未満に抑える必要がある)

 

しかし今作はそれに怖気付くこともなく、他のスピルバーグオマージュ映画である「宇宙人ポール」や「スーパーエイト」と同じように、オマージュを捧げている点を評価したい。

 

 

宇宙人ポール (字幕版)

宇宙人ポール (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

スーパーエイト (字幕版)

スーパーエイト (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

 

ただ、他のスピルバーグオマージュよりも今作が優れている点は、スピルバーグ映画の脚本にオマージュを捧げた点にある。

 

スピルバーグの映画といえば、両親と別れた(あるいは、仲の悪い)子供が主人公となる映画が多い。また、子供時代にいじめられた大人が主人公となっていることも多い。

 

今作はひつじのショーンが主人公に見えて、実はそうではない。真の主役は、映画のラストに明らかになるのだ。その時、今作がスピルバーグ映画にオマージュを捧げていることがよくわかる。単なる宇宙人設定やガジェットだけを似せている訳ではないのだ。

 

 

 

 

2001年宇宙の旅の斬新な引用

 

さらに今作の素晴らしいところは、SF映画の金字塔「2001年宇宙の旅」を斬新に引用し、オマージュを捧げている点にある。

 

ひつじのショーンで「2001年宇宙の旅」?

なんとも似つかわしくない組み合わせであるが、事実である。

 

他の映画でも、「2001年宇宙の旅」にオマージュを捧げる例はある。例えばクリストファー・ノーランの「インターステラー」。

 

 

インターステラー(字幕版)

インターステラー(字幕版)

  • 発売日: 2015/03/25
  • メディア: Prime Video
 

 

しかし今作では、有名なオープニングシークエンスを見事に引用して見せたのである。

無論、ノーランも使うのをはばかった(あるいは、使わなかった)

 

 


2001 A Space Odyssey Opening in 1080 HD

 

 

これは斬新な引用と言わざるをえない。何故なら、この引用はあまりにモロだからである。

 

日清のカップヌードル以来の、モロな引用に驚きを隠せない。

 

さらに、ただの引用のみならず、今作ではひつじのショーンという陽気なノリの中で引用されている。具体的には、オープニングで見える宇宙と太陽が、とあるモノに置き換えられている。

2001年宇宙の旅ならではの壮大さや威厳は、そこには存在しない。あるのはただ、笑いのみであった。

 

 

 

 

 

 

 

幼稚な子供向けのアニメだと思ったら大間違い。今年を代表する傑作アニメと言わざるをえない。

是非とも劇場で!!

 
 
 
 
 
 

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