- はじめに
- あらすじ
- 原作「サスペリア(1977)」見たぞ!!!
- 1977年版と2018年版の主人公を比較すると、現代の女性像が見えてくる?
- 映画の感想
- 高い金を払い、命がけで見た甲斐があった。
- サスペリアとは全く正反対の作風に痺れる
- ダコダ・ジョンソンが魅せる!!!
- ラストはベルセルクの「蝕シーン」を超えたね。
- あらすじネタバレ専門映画ブロガー必見!全あらすじとネタバレ公開します! ただし俺流の解釈で。
- もう一つの考察記事も読んでね!
はじめに
今回公開する映画はこちら!
「サスペリア(リメイク版)」
え、これがサスペリアなの?
すげぇアートっぽいじゃん。なにこれ、熊川哲也の新たなバレエ作品かい?
前作のようなおどろおどろしくて、気味が悪い作品とは異なり、なにこのアート感、オシャレ感・・・
すでにアメリカでは公開されている今作、実はオリジナル版を監督した人が「オリジナルと全然違ぇじゃないか!!」って激怒してるらしいんですよね。
それとは正反対に、ホラー映画好きで有名なタランティーノは「泣いた、傑作だ!」と絶賛しているらしい。
リメイクというか、リブートなのかもしれません。
私は別にサスペリアにおいてはオリジナル原理主義じゃないので、変わってしまうのは全然オッケーなんですけどね。映画が面白ければよし!!
それでは「サスペリア(リメイク版)」、感想・解説、ネタバレありでいってみよー!!!!
あらすじ
・映画史に名を刻むダリオ・アルジェントの傑作ホラーを、「君の名前で僕を呼んで」のルカ・グァダニーノ監督が大胆にアレンジし、オリジナル版とは異なる視点から新たに描いた。1977年、ベルリンの世界的舞踊団「マルコス・ダンス・カンパニー」に入団するため、米ボストンからやってきたスージー・バニヨンは、オーディションでカリスマ振付師マダム・ブランの目に留まり、すぐに大きな役を得る。しかし、マダム直々のレッスンを受ける彼女の周囲では不可解な出来事が続発し、ダンサーたちが次々と謎の失踪を遂げていく。一方、患者だった若きダンサーが姿をくらまし、その行方を捜していた心理療法士のクレンペラー博士が、舞踊団の闇に近づいていくが……。「フィフティ・シェイズ」シリーズのダコタ・ジョンソンほか、ティルダ・スウィントン、クロエ・グレース・モレッツら豪華女優陣が共演。イギリスの世界的ロックバンド「レディオヘッド」のトム・ヨークが映画音楽を初めて担当した。撮影はグァダニーノ監督の前作「君の名前で僕を呼んで」に続き、「ブンミおじさんの森」などで知られるタイ出身のサヨムプー・ムックディープロム。
監督自身ゲイの方であり(と町山さんが言っていました)、同性愛の美しさを最大限まで高めた今作に女性も男性もウットリされた方が多いのではないでしょうか?
原作「サスペリア(1977)」見たぞ!!!
自宅で真っ暗にしてサスペリア(1977)鑑賞!
— Blog_Machinaka🐻@映画ブロガー、ライター (@Blog_Machinaka) 2019年1月23日
怖くて夜寝れなくなると思ったら、全くの逆!
美くして可愛らしい、個人的にはオシャレ映画だった!
ヌーベルバーグのテクニカラーのような鮮やかな色、モノトーンで画面が支配される気持ち良さ、ケレン味たっぷりのアニマル達!
一人で見ても怖くない! pic.twitter.com/eJItHg9btz
怖くない! 可愛いし美しいしケレン味あって大好きな映画だったよ!!
まだCGも発達していない時代に作った今作。ホラー映画というよりも、「幼い少女たちをどう痛めつけるか」に特化したドS映画として楽しむことが良いと思うのです。
だから、演出自体はそこまで怖くない。
「おら!こんなに痛めつけるぜ!!」ってドヤ顔で言ってるような、拷問の数々。。
ジャンルとしてはB級? のようにも思える可愛い描写がいっぱいで。
突然襲ってくるコウモリがハシャギすぎてて可愛い、いきなり飼い主を噛みちぎるワンちゃんに激萌え。。
そして何より気に入ったのはカラーリングです。
ヌーベルバーグのテクニカラーを彷彿とさせるような鮮やかで濃い赤をベースとなっていて、東映の映画のような作り物っぽい血や赤いライトの多用によって、画面全体が赤で支配される。。
かと思えば、赤の補色である青が混ざり合う時もあり、現代の映画ではありえないようなシンプルで派手なカラーリングになってるんですよ。。
可愛い!!!!
赤なら赤、青なら青、のようなモノトーンで画面が支配されるの、大好きで可愛いし最高なんですよもう!!
あまり色の話すると食いつきが良くないので、これぐらいにしますけども。
1977年版と2018年版の主人公を比較すると、現代の女性像が見えてくる?
オリジナル版と今作を比較して思ったのが、主人公の女の子。
2018年版がこちら
2018年版の方が大人びていて、力強いイメージ
対して1977年版は可愛らしくて、怯える姿がすごく似合ってる
同じ映画でも、主人公の女の子のイメージがここまで違うのか、と率直に感じました。
か弱い女の子を主人公にすることは最近の映画じゃ少ないですよね。力強くて何事も自分で解決できそうな、女性のイメージに合う主人公を見つけてくる印象があります。
この比較を通しても、今と昔の女性主人公の描かれ方がこうも違うのか、と感じるのでありました。。。
はい、と言ってもまだ2018年版を見てないんですけどね、私ww
これで2018年版の方が「きゃあああああ!!!」って可愛く叫ぶ子だったら、どうしよ。。。
でも今作の主人公、ダコタ・ジョンソンだからなぁ、、強そうですよ。。ボス感ありますよ。
さて、主人公の女の子のイメージがガラッと変わって、映画の内容もガラッと変わってるのでしょうか?
映画の感想
劇場が凍りついた。。www.machinaka-movie-review.com
高い金を払い、命がけで見た甲斐があった。
はい、実はですね、今作はTOHO新宿で見たんですよ。
TOHO新宿の目の前のカラオケ館で、この間銃殺事件があったんですよね。
しかも上映終了後は夜中の0時。終電ギリギリというミッドナイトな歌舞伎町に、今のタイミングで訪れたわけです。
一言言っていいですか?
めっちゃ怖かった。。。
いやね、サスペリアも怖いですよ。怖い。でもね、サスペリア見ても銃で殺されないじゃないですか。他人の死より自分の死の方が怖いに決まってますよ。。
ブルブル震えながら、鑑賞したわけであります。しかも、上映開始が21時前だったせいか、レイトショーが適用されず通常料金1800円を払って見たんですよ。
もうなんなんですか、最近のTOHOは! ポイント鑑賞使えないしさぁ、、、、
調べてみたら、TOHO新宿はレイトショー適用外なんだってさ!!!!
はい、そんなグチグチ言ってても仕方ありません。
高いお金と命を賭して見に行った結果、今年を代表する奇妙な映画であり、最高の映画であったと思います。
具体的な感想は後で書きますが、こんなに映像と音響で楽しませてくれるホラー映画も珍しいです。
最近だとヘレディタリーがあったけど
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はるかにグロくてエロい!もうたまらない映画でありました。
アニメじゃないけど、本当にこれぞダークファンタジーですよね!
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嬉しいです。今じゃテレビでも映画館でもエログロって見れないのに、こんな素晴らしい作品を上映してくれて嬉しいです!!
ちなみに、映倫さんはこんな評価でした。
これでR15なんですね。
ドイツの由緒正しいバレエ学校に入学したアメリカ人の留学生が次々と怪現象に見舞われる。ホラー。刺激の強い肉体損壊、殺傷・出血、ヌードの描写がみられ、標記区分に指定します。(2時間32分)
サスペリアとは全く正反対の作風に痺れる
1977年版のサスペリアは、確かにおしゃれな色使いやカメラワーク。怖いもの見せてやるぞ!っていうケレン味さえ感じる恐怖屋敷感がすごく好きで、見る人が見たらB級ホラー?とも勘違いしてしまいそな作風でありました。
しかし今作はグロい描写こそ凄まじいものの、これ見よがしにビビらせる演出は全くなし。
ホラー映画のテンプレートからはかなり逸脱した作品だと言えるでしょう。
前作はスージーが恐怖のバレエ館で地獄を見るような、お化け屋敷(お触りあり)のような映画でもありましたが、今作は全くそんな印象は受けませんでした。
主人公のダコダ・ジョンソン演じるスージーが、ほとんどビビらないんですよ。起こること全てを受け入れてるんですよね。
そりゃ友達が地下でグルグル巻きにされてたら悲鳴をあげて叫ぶでしょうけど、そのシーン以外はバレエにひたむきで、SM活動にも活発的で、、もう無敵感が半端ないんですよね。
ラストについては、かなり面食らったと思いますが、彼女が崇高な存在となり、人間を超越したようなキャラクターになったのがすごい話の持っていき方だなぁと。
聖母マザーになったっぽいんですが、やってることはど変態ですからなぁ、、どんだけバレエ団員犠牲にしてるんですかww
健気で可愛い女の子が主人公だった1977年版と比べて、完全無欠で強くカッコイイ女性に主人公が変化していったのも、これも時代の流れなのか。。
ただ、作風は違っても前作と共通点というか繋がりはすごくあって、、
まず1977年版のスージーを演じた人が、クランペラー博士の昔の恋人として出てきたんですよ! もちろんおばあさんになってましたけど、すごく可愛くて。。 あれにはビックリしました!!
あと、各章の終わりにとんでもなく怖いシーンがパッパッパって流れるんですけど、あのシーンの間のコンマ3秒だけ、1977年版のラストの血だらけ女が映ってましたよね〜〜。
ダコダ・ジョンソンが魅せる!!!
もうねぇ、女王陛下のお気に入りといい、円盤を買わなけりゃいけない作品がすげぇ増えて困るんですよ。
今作のダコダ・ジョンソン、本当にいろんなところまで見せてくれて、本当にありがとうございます!!!
これが初めての、、あれ?
ハッキリと写ってましたねぇ、いろんなものが。
洋画を見ているとですね、「え!?この売れっ子女優が脱ぐの!?」って衝撃を受けることがあるんですよ。本当に。
今作のダコダ・ジョンソンがあそこまで脱ぐとは思わず、想定外でございました。
どこかにあの映像が落ちてないか、探したいところではありますが、映画ファンとしては心して円盤が出るのを待ちたいと思います。
ちなみに、IMDBによると、ダコダ・ジョンソンはこの映画のために2年間もバレエの特訓を受けたそうです。。
2年だよ!? 邦画だと何本撮れるんだよ!! すげぇなダコダ!!
ラストはベルセルクの「蝕シーン」を超えたね。
ラストの衝撃は、未だぬぐいきれません。
すごかった。
血みどろとはまさにこのこと。グロいのが苦手な映画ブロガーさんを知ってるんですが、彼は大丈夫だったのかなぁ、、、
まだブログ読んでないんだけど、、、まさか途中退席してないよね?
ラストはダコダ・ジョンソンがマザーの中のマザーになり、最強の力を持ってバレエ教室のメンバーをぶち殺すわけですが、一個一個の描写が本当にエグいんですよ。なにこれ。。。
いちいちズームしてモザイク無しでちゃんと見せる。肉を刻んだり刺したりちゃんと見せるんですよ。
こちらからお願いした記憶はないですよ? 本当に地獄のようなシーンでございました。。
マジでベルセルクの「蝕」シーンを超えたよ。。
あらすじネタバレ専門映画ブロガー必見!全あらすじとネタバレ公開します! ただし俺流の解釈で。
はい、あらすじ・ネタバレ専門映画ブロガーの皆様お待たせしました!!!
映画のすべてを覚えているMachinakaが、今作のあらすじとラストのネタバレをすべて公開します! ただし、俺流の解釈ですが!
これで小銭稼いじゃってくださいな!!!!
ではいっきまーす!!!
注意!!!
ここからは映画の重大なネタバレが含まれる、、、かどうかは分かりませんが、そんなことよりも、過激な下ネタが含まれます。ご注意ください。
ツイッターで親しくして頂いている女性のフォロワーさん、絶対に見ないでください。そして、見てしまっても今後ともMachinakaをよろしくお願い致します。。。
【サスペリアのネタバレあらすじ】
1977年のベルリン。アメリカのオハイオから来たバレエ留学生、スージーは、西ベルリンのバレエ教室を訪れた。
しかし、彼女は推薦状もなく、金もなく、体当たりでオーディションを受けることに。
オーディションで凄まじい踊りを見せつけるスージー。驚きを隠せない審査員たち。しかし、驚くべきはバレエの実力ではなかった。
実は、オーディション部屋の直下ではもう一人の女性オルガがバレエを踊っていた。厳密に言えば、踊らされていた。
スージーの踊りに合わせて激しすぎる踊りをするオルガ。まるでスージーがオルガを操っているかのよう。
そう、実はスージーは超絶技巧派の傀儡師だったのである。それを見抜いた審査員のマルコスバレエ団員は、彼女をバレエダンサーとしてではなく、ある職能に秀でていると判断した。
それは、マルコスバレエ団が地下で密かに経営し、過激SMクラブ「マルコス 西ベルリン駅前店」でトップSM女王様として働かせることであったのだ。。。
ロビーにてダコダ・ジョンソンとマダムが面談をしているシーンがあるが、あれはバレエの面接でなくSMクラブの面接だ。マダムが「あなたに払えるお金は少ない。でも寮は用意する」と言っている。住み込みで働かせようとしているのだ。バレエ活動の資金源でもある。
新入女王様として出勤するダコダ・ジョンソンだが、右も左も分からず、バレエ教室の周りをうろついていた。
一方、ロビーには警察官がマダムを尋問していた。マルコス西ベルリン駅前店は、その過激さゆえに風営法の許可が下りず、届出を出していなかったのである。
しかし、そんなトラブルにもマダムは柔軟に対応。
なんと警察官二人を無償でSMクラブに接待した。
下半身を裸にして、アソコ丸出しな警察官とマダムが映っているシーンは、プレイ中だったのだ。
鋭い金属フックを取り出して、アソコに引っ掛けようとするマルコスの女王様たち。
実はあれは拷問でもなんでもなく、尿道プレイを絶賛実施中だったのである。
見るも無残な警察官の拷問シーンは、実はオナサポだったのである。
本来ならばオプションサービスで高級なはずの尿道プレイ。これを無償で受けられるのだから、警察官たちはあまりの気持ちよさに、言葉を発することも身動きを取ることも一切できなかったのである。
隙間から先輩女王様たちの圧倒的なプレイを堪能するダコダ・ジョンソン。恐れる反面、「いつかああいうプレイがしたい。」先輩に追いつき、追い越せ。ダコダの女王様としての何かが目覚めた瞬間であった。。
なんだかんだバレエも頑張って、ついにお披露目会本番。
しかしそこにはダコダの姿はない。それもそのはず。
女王様(兼バレエダンサー)たちはバレエのお披露目会に参加するため、SMクラブのシフトを穴埋めするべく、新人のダコダで対応しなければいけなくなったのだ。
もうほとんど動けない、バレエダンサーとして使い物にならなくなった元バレエ団員たちを地下で見つけたダコタは、SMクラブでもう一度働かないかと勧誘を頑張る。その結果もあってか、店は大繁盛。
あまりの忙しさに転んでしまい、足の骨がむき出しになるというトラブルがあったものの、なんとか店を切り盛りしたのである。
そしてマダムに認められたダコタは、ついに女王様の中の女王様。母を超えた母、SM=スーパー・マザーになったのである。
SMとなったダコタは最強の女王様になり、店の看板女優となった。
そして、太客であるクレンペラー博士が退職金をすべてはたいて依頼した、SM史上稀に見る奇跡のプレイを実現させた。そのプレイこそ、最後の血みどろシーンである。
裸になり悲惨な状況を愉しむクレンペラー博士。
SMを喰らいに来たはずの博士だったが、酷い仕打ちを受けるのは博士ではなく女王様だらけ。
ダコダ・スーパーマザーが考えた最高のSMのスタイルとは、徹底的な放置プレイだったのである。
尿道プレイもムチもなく、ただ裸にされて放置される博士。ただSMプレイを見ていることしかできない博士。。本編ではカットされていたが、実は彼はチョコボール向井ばりにすべてを出し切っていたのである。
そしてすべてのサービスが終了。玄関から出てきた博士は骨抜きにされ、シャツもはみ出しており、一人では歩けない様子。
あの時の博士は賢者モードであったのだ。。
自宅に戻り、賢者モード特有の睡魔に襲われる博士。
しかしベッドの前には、スーパーマザーであるダコタが。。
「昨日はあんなことになってごめんなさい」と、昨日の放置プレイの謝罪をし、すべてネタバラシをする。
放置プレイからの大逆転。。さすが退職金をはたいただけはある。
そしてダコタは博士に、オーディションで魅せた傀儡術を使い、最強に過激な全身バイブを披露する。
博士にはもう、何も言い残すことはない。。。
THE END
もう一つの考察記事も読んでね!
この記事でサスペリアの全てを解説してしまったわけですが、実はもう一つの観点で見た、考察記事もあげましたので、よかったらそちらもごらんください。
www.machinaka-movie-review.com