Machinakaの日記

新作映画の情報・批評を、裏ネタ満載で包み隠さずお届け




映画「クリード チャンプを継ぐ男」ネタバレあり感想解説と評価 奇跡の連続から生まれた話

 
こんにちは! 
 
Machinakaです!! 
 
Twitterもやってます!
 
 
 
この記事では、「クリード チャンプを継ぐ男」のネタバレあり感想解説記事を書いています。
 
 目次

まえがき

 

年末になり、前回のスターウォーズ評で書き納めしようと思ったのですが、書いた後に結構映画を見たのでまたレビューしていきますーーー。

 

 

 

今回批評するのはこちらの映画

 

「クリード チャンプを継ぐ男」

 

https://i.ytimg.com/vi/Wm9SGUxqREw/hqdefault.jpg

https://i.ytimg.com/vi/Wm9SGUxqREw/hqdefault.jpg

 

 

 

1976年の第1作から約40年経ち、再びロッキー・バルボアが映画に蘇ってきました!!

 

www.youtube.com

 

 

ロッキーとスタローンの歴史

 

「ロッキー」は1976年、つまりスターウォーズEP4の前年になるわけですが、当時は無名の俳優だったシルベスター・スタローンが脚本を映画会社に売り込み、アカデミー賞を総ナメにした不朽の名作です。って、私が説明するまでもないですが。

生まれた時から顔面麻痺の障害を持っていて、表情が上手くつくれません。また障害の影響で舌もろれつが回らず、ハッキリと決めゼリフを言えないせいもあってか、なんと50回以上オーディションに落ち続けたそうです。

 

彼の独特な喋り方はなんだか妙だなと昔から思っていたのですが、障害を持っていたなんて知りませんでした。町山さんの情報ですが、スタローンが生まれた病院の看護婦が、誤った薬を投与してしまったそうです。

 

普通の映画には出演することができなかったスタローンは、生きるためにポルノビデオの男優としても出演したんだそう。

以下の動画は彼の映画初出演作、「Italian stallion」(1970年)です。

 

www.youtube.com

 

youtubeからの転載なので直接的な描写はありませんが、ロッキーのイメージを壊したくない人は見ないでね!!

 

さて、このタイトルで勘付いた方もいらっしゃるかもしれませんが、ロッキーの愛称って何でしたか? エイドリアン?それは奥さんの名前ですよ。

 

そう、それは「イタリアの種馬」ー英語では「Italian stallion」と呼ばれています。

 

Stallionと言うのが種馬という意味ですが、これをイタリア語読みすると、「Stallone」

 

f:id:Machinaka:20151230222325p:plain

 

 

イタリア語はローマ字読みなので、そのままスタローンと読みます。そう、スタローンと言うのはイタリア語から来ているんですね。自分の名前をロッキーの愛称にしているんです。

 

 スタローンはオーディションで勝ち残れず、挙句の果てに自分で脚本を書き始めます。自分を主演にしたストーリーを作って映画会社に持って行き、採用されればオーディションもなく自分が映画に出演できると考えたのでしょうね。

 

そこで生まれたのがロッキーというわけです。頑張っても頑張っても映画で活躍できない自分の人生を、ロッキーという不甲斐ないボクサーに投影したのです。スタローンのセリフを聞いていると、自分の映画人生の苦労話を語っているみたいです。やっぱり自分の実人生とリンクした映画は、本当に面白いし感動する。

 

そんなロッキーは2006年のロッキーファイナルを最後に、もう続編は作られないと思われていました。

 

 

 

クリードの製作秘話 奇跡の連続としか言いようがない

 

クリードは、本当に妙な奇跡の連続から生まれています。

まず第一に、スタローンからの発案ではありません。

きっかけは今回監督を務めたライアン・クーグラーという新人監督。今年で29歳という若さで、クリードの監督・脚本を務めました。

 

クーグラーは、長編映画は過去に1作だけ。全くの新人と言っていいほどの若手です。

そんな彼は、父親の影響もあってロッキーの大ファンだったそう。そこで、「アポロ・クリードに隠し子がいた」という話を脚本に書いて、スタローンの知り合いとたまたま出会うことになりました。

 

多忙なスタローンと会えることは難しいと思われましたが、なんと1時間だけ話を聞いてやるから今から来いとオファーが! そこで脚本を渡し、熱心にプレゼンしたそうです。

説明を受けている時のスタローンは何だか機嫌は良くない様子でした。しかし、「やってみようよ」との一言で、映画製作がスタートしたそうです。

 

スタローンの機嫌が良くなかったのは、脚本を持って行った日にちが7月13日だったからだと町山さんは語っていました。その日は息子のセイジ・スタローンさんの命日だったのです。息子が死んだ日にアポロクリードに隠し子がいて、息子が活躍する話を持って行ったのですから、なんだか不思議な巡り合わせなのかもしれませんね。

 

また、脚本を見せたライアン・クーグラーは今年で29歳。

ロッキーの映画が作られたのは1976で、スタローンが30歳の時。

そう、脚本を見せに行った当時は、ライアンもスタローンも同じ年齢だったわけです。

スタローンも昔の自分と重なったところがあるのでしょうか。同じ境遇の人を助けたいと思ったのかもしれません。

スタローンは「エクスペンダブルズ」シリーズを筆頭に、同じ筋肉俳優の人を助けていますからね。本当に仏様みたいな人だなぁと思いました。そのクリードはアメリカで大ヒットしましたから、まさしくアメリカンドリームを実現したというわけです。

 

ちなみに、制作費350万ドルに対して、現在は1億ドル近い興行収入があるみたいですから、恐ろしい費用対効果ですよ。

 

 

 

映画の感想・考察

 

ーロッキー過去作を見る必要はあるか?

 

ロッキーの過去作を見ていないと楽しめない内容かと思いましたが、ワンカットで見せる試合のシーンは圧巻ですし、ロッキーの真骨頂である「どん底からの成り上がり」がよく描かれていると思いました。

 

ただ、過去作を見ていないとよく分からない話が多いと思いますので、できればロッキー4くらいまでは正月中に見ていただきたいと思います。ロッキー4まではアポロの話が続きますからね。

 

ー懐かしいフィラデルフィアの街と老いたスタローンに号泣

 

今回のロケ地も、もちろんフィラデルフィアです。なんとなく綺麗な街になった気がしますよね。清掃が行き届いているというか。

 

ロッキーは現在でもレストラン「エイドリアン」を経営しているのですが、その様子は何だかとても寂しそう。理由はネタバレになるので言いませんが、従業員と仲良く会話するシーンも見られず、細々とやっている印象です。

なんだか全体的に覇気がありません。なんのために自分が生きているのか、分からないような印象。そして、ボクシングジムには何年も通っていないんだそうです。完全にボクシングからは足を洗っているという設定です。

 

ロッキーからボクシングを抜いたんですからね。それにもう70近いスタローンを見ていると何だか泣けてきます。ロッキー1作目の時から、もうこれだけ時間が経ったのかとしみじみ感じる。とある方の墓場に行くシーンがあるのですが、そこでのスタローンを見ていると涙が止まりませんでした。。。

 

 

ーあのシーンもこのシーンもある! ロッキーはついにミッキーの立場になった。

 

旧作からのオマージュがかなりありました。スピードを付けるためにニワトリを捕まえる練習とか、生卵を飲みまくる食事とか、フィラデルフィア美術館を走るシーンとか。もうファンにはたまらないですよね。スターウォーズと同様、良い出来栄えだったと思います。

古臭い練習に戸惑うアポロの息子、アドニスに

 

「俺も昔はこうやって鍛えたんだよ」と発言するロッキー。

 

そう、これはロッキー1作目に、師匠のミッキーがロッキーに言っていたセリフと同じなんですよ!!

 

ロッキーもミッキーの年齢に近づくにつれて、だんだんミッキーに近づいてきたんでしょうか。まぁ、ロッキーはとても穏やかな人ですけどね。

 

ー過去作では流れなかった「若い感じ」の音楽・演出

 

29歳のライアンクーグラーが監督をしていることもあり、彼の趣向もあったのか、終始ヒップホップ系のイカした音楽が流れ続けます。今までのロッキーではまずありえない、若い感じが出ています。曲を知っているともっと面白かったんでしょうが、machinakaはほとんど知りませんでした。

 

でも安心してください、最後の最後であの音楽は流れますからね!!

 

あと、選手を紹介するときにデカイ文字で選手のデータが出てくるシーンが多々あったり、結構過剰に説明をするところもありました。映画には極力文字を使った説明はして欲しくないので、ここはマイナスポイントでしたねー。

 

いや、どんだけ強いかってもう見てわかるじゃん!! じゃあデータベースの貼り付けとかいらないじゃん!! って話です。

 

 

ー老人社会である日本だからこそ見るべき映画

 

日本では世界でも群を抜く高齢社会で、孤独死が頻発に起こってますよね。

この映画のロッキーも、まさに孤独な老人なんですよ。クリードでは、ロッキー2以降で定番になっていたロッキー家族の団らんがないんです。エイドリアンはしょうがないとして、息子も一切登場しません。立派な一軒家に一人寂しく住んでいるロッキーは、どこでもいるような一人暮らしの老人のようにも感じてしまいます。

 

 

ー全体的に

 

スタローンの名演が光り、セコンドにつくロッキーに感動しっぱなしでした。また、アドニス・クリードの話も飽きさせないテンポで見せてくれたし、感情移入ができたので面白かったです。

ただ今回は、スタローンが全部持って行ったなぁーという印象。まぁこれでいいんでしょう。

 

なんと!来年のゴールデングローブ賞の助演男優賞にスタローンがノミネートされていますからねー。

非常に楽しみです!!

 

オススメです!!

 

 

簡単に書くつもりが、結局長くなってしまいました。。

 

明日のブログで最後にしたいと思いますので、よろしければ引き続きご購読ください!

 

 

あっ、あとこれはネタバレにならないと思うので言いますけど、ロッキーと、アドニスと、アドニスの彼女で、食事の後に映画を見ているシーンがありますよね。

 

アドニスと彼女は映画がつまらなかったのか爆睡しているのですが、ロッキーは真剣な眼差しで見ているという場面です。

 

あそこに数秒ほど映画が映るのですが、それはどんな映画なのかご存知の方いらっしゃれば教えてくださいませんか??

 

列車がどこかの施設に突撃してワーワーしているような場面なのですが、、、ってこれじゃあヒント少なすぎですよね。

 

知恵袋では007スカイフォールだとかの噂もあるんですが、私的には「エクスペンダブルズ3」なんだと思うんです。

 

http://www.artofvfx.com/EXPENDABLES3/EX3_PFW_VFX_04.jpg

 

http://www.artofvfx.com/EXPENDABLES3/EX3_PFW_VFX_04.jpg

 

 

これ映画始まって5分くらいのシーンです。刑務所に捉えられていたウェイズリー・スナイプスをスタローン達が助けに行くシーンですね。

ウェイズリーは実生活で、2010年から脱税の罪で実際に禁固3年を言い渡されていました。

もちろんこの事件を知っていてこの救出劇のシーンは入ったと思うのですが、映画では大変真面目なシーンになっていて、オープニングから大爆笑してしまいました笑

 

だって本人の逮捕劇をパロディにしているんですからね。これを見た瞬間、もうこれサイコーだなって感じる映画でした。

 

おっと筋道が逸れましたが、私的にはこの映画がクリードで使われたと思うのです。

それはなぜか? 

 

理由は以下です。

・エクスペンダブルズ3は前作に比べて大きく興行収入がダウンし、低い評価であった。

・過去作を反省するために食い入るように見つめるロッキー(=スタローン)

・一方で、つまらない映画を見てすぐに眠りに落ちてしまう若者二人

大爆笑

 

私と横にいたおじさんは、大爆笑してましたけどね。本当はなんの映画だったのか、知っている方いらしたら是非コメントください! 私も必死に探してます!

 

更新→他のブロガー様の御指摘があり、噂通り007スカイフォールからの引用だそうです。

 

以上です。お休みなさい〜〜。

 

 

 

 

あなたの1クリックが、新しい記事を作ります!

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村

© 2015,machinaka.hatenablog.com