こんにちは! Machinakaです!
今回批評するのはコチラ!!
「スティーブ・ジョブズ / Steven Jobs」
http://i0.wp.com/livedoor.blogimg.jp/xiaolong1216/imgs/4/9/49f6fac9.jpg
はい。アップルとピクサーの創始者であるスティーブ・ジョブズの伝記映画となっています。
みなさんの持っているスマートフォン、パソコン、そしてピクサー映画! 全世界のほとんどの方が、何かしらの形でスティーブ・ジョブズから影響を受けています。
まずは予告編をどうぞ!!
- 日本ではほとんど浸透していない、知られざるスティーブ・ジョブズ
日本でのスティーブ・ジョブズのイメージは、、、
①天才
②成功者
③お金持ち
の3要素が強いでしょう。
しかし、
・変人
・人でなし
・ケチ
と聞いたらどうですか? そんなのジョブズじゃないよって思う人もいるでしょうが、、、
全て本当です!!!!
この映画を見れば分かります。
何故かと言うと、この映画はスティーブ・ジョブズが知られたくないことが中心に構成されているからです。
一言で言えばとっても「へんな」映画です。
- ヘンな理由① プレゼンテーションシーン
普通の伝記映画だったら、スティーブ・ジョブズの輝かしい功績を描きますよね。彼の18番である新製品のプレゼンテーションを再現し、観客にカタルシスを与えようとしますよね。
しかし、この映画ではプレゼンテーションの本番は一切観られません。
反対に、プレゼンテーションまでの準備時間、つまり裏側のみを描いています。
プレゼンの裏側のみを描いて、映画になるんでしょうか?
今回の映画では、3つの商品発表会の舞台裏を描いて、スティーブ・ジョブズの裏の顔を暴こうとしているのです。
3つの商品発表の様子は、以下の動画です。
1984年 Macintosh
1988年 NeXT
1998年 iMac
この3つのプレゼンの舞台裏だけを描いています。
Appleの商品はいつも最先端で、革新性があると思ってましたけど、この映画の撮り方も十分画期的ですよね笑
- ヘンな理由② 舞台裏ではケンカばかり
では、舞台裏では何が起こっているのか?
プレゼンに向けて入念な打ち合わせが繰り広げられているのでしょうか。
それとも準備は万全で、スタッフと談笑しているのでしょうか。
・・・・
とにかくジョブズは怒りまくっています。部下と衝突し、自分の意にそぐわないと激しく叱責します。
そして最も衝撃的なのが、、、、
舞台裏には必ず、ジョブズの妻と娘がやってくるのです。
妻とは離婚しているのですが、月々の慰謝料を求めてジョブズに妻が詰め寄ってきます。
そこでもケンカばかり。十分な慰謝料を払ってないと妻がジョブズにお金を催促しているんですねーー。話を聞く限り、ジョブズは自分の収入と比べると、ほんの僅かなお金しか送ってなかったそう。
舞台裏では建設的な仕事の話はほとんどなく、ケンカばかりしてドタバタなんです。
本番のプレゼンテーションの落ち着きっぷりからは想像できませんが笑
つまり、この映画はプレゼンテーションの舞台裏のみを描くことにより、プレゼン本番の「ビジネス成功者」としてのジョブズとは対照的に、「ダメな父親、ダメ人間」としてのジョブズを抽出しているのです。
- 映画の感想
舞台裏のみを描いていることもあり、画づくりとしてはとても質素です。ほとんどが廊下を歩いている場面だし、セリフとセリフの応酬が繰り返されるのみ。
ハッキリ言って、1988年のNeXTの発表会では、欠伸をしてしまいました。 3つの発表の真ん中で、最初の発表会の衝撃はだいぶ薄くなってしまったからでしょう。
しかし、最後の発表会はかなりドラマチックに描かれていました。それがあったから、最後は感動的に終わらせることが出来たんじゃないでしょうか。
最後の最後でエンジン全開でお涙頂戴に持って行った感じがしましたね。
そもそも、発表する製品がiMacですからね。ディスプレイ画面とPC本体がオールインワンのパソコンなんて、当時は衝撃的でしたから。
最後の発表会でも娘が登場するのですが、そこでの娘とのやりとりに、是非とも注目して頂きたいと思います。
ジョブズがコンピュータ名に付けた「Lisa」。
2歳の娘にMacintoshを触らせた意味。
全ての伏線が、一本に繋がります。
ジョブズのことをよく知らない人は、間違いなく衝撃を受けるだろうし、戸惑うと思います(良い意味で)
とにかく、こんな伝記映画の作り方は観たことがありません。
有名なシーンを全て、封印して、裏側のみを描く。どうやったらこんなの思いつくんですかね笑。
あと、個人的な鳥肌ポイントとしては、娘が持っていた携帯ウォークマンに、ジョブズがボソっとつぶやくシーン。
拡大します。
ポケットには入りきらず、腰につけていますね。当時は1998年で、こんな大きいウォークマンなんて当たり前でした。
このウォークマンを見て、ジョブズが一言。
「なんて不格好なウォークマンなんだ! ポケットに入らないと美しくないだろ?」
そう、劇中から3年後、2001年に発表するiPodを匂わせるような発言をするのです!!!
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娘のウォークマンがきっかけでiPodを作ったかどうかは定かではありませんけど、ここで後に作られるiPodにピンと来た人は、超ーー鳥肌モンですよ!!!
そのシーンを観て、ワクワクできただけでも観る価値がありましたかね。
オススメです!!!!!!
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