こんばんは! Machinakaです。
今回批評するのはこちらの映画!
「恋人たち」
はい、「ぐるりのこと」や「ハッシュ!」で知られる橋口亮輔監督の最新作です。
映画の質は毎回非常に高いのですが、製作本数が少ないのが特徴。1995年の「渚のシンドバッド」から、約7年周期で作品を作っています。単純計算はできないかもしれませんが、一つの作品ができるまでに7年もの歳月を掛ける監督です。
それでは予告編をどうぞ!!!!
と言いたいところなんですが、今回は貼れません。。。。。
予告編をチェックしたのですが、監督のメッセージが書かれている描写があり、ネタバレに繋がりかねないので。
本ブログは常に「映画の見方を変える」ことをコンセプトとして記事を書いています。本来であれば映画の見どころや小ネタを教えたいところなのですが、、、
すみません。この映画に関しては何の情報も入れずに見て頂きたい。それくらい秘密主義にする価値があると思います。
情報をシャットアウトしたいならブログ書くなよって話なんですけど、この映画を一人でも多くの人に見て頂きたい、その一心で書いていこうと思います。
- 映画鑑賞後の体験
映画を見た後、しばらく立ち上がれなかったです。
足がしびれてとかではなく、主演の篠原篤さんの恐ろしい演技に完全に打ちのめされたからです。
シアターを出て、出口に向かおうと歩いている足もフラフラ。頭もフラフラで、映画が頭から離れませんでした。
時間も遅かったのですぐに帰ろうとしたのですが、思わず座り込んでしまいました。
- 数多くの受賞にも関わらず、初めは単館上映、、、その理由は?
この映画、初公開は昨年11月の中旬でした。
しかも、上映はテアトル新宿のみ。ちなみにこの映画館は単館系です。
そんな小規模な映画なのに、以下のように多くの賞を獲得しています。
受賞[編集]
- 第89回キネマ旬報ベスト・テン[8][9]
- 日本映画ベスト・テン 第1位
- 新人男優賞(篠原篤)
- 監督賞(橋口亮輔)
- 脚本賞(橋口亮輔)
- 第70回毎日映画コンクール[10]
- 日本映画大賞
- 録音賞(小川武)
- 第37回ヨコハマ映画祭[11]
- 日本映画ベスト・テン 第2位
- 監督賞(橋口亮輔)
- 助演男優賞(光石研)
- 第30回高崎映画祭[12]
- 最優秀監督賞(橋口亮輔)
- 最優秀助演男優賞(黒田大輔)
- 優秀新進俳優賞(篠原篤)
- 優秀新進俳優賞(成嶋瞳子)
- 優秀新進俳優賞(池田良)
- 第39回日本アカデミー賞[13]
- 新人俳優賞(篠原篤)
- 第58回ブルーリボン賞[14]
- 監督賞(橋口亮輔)
Wikipediaより抜粋しました
https://ja.wikipedia.org/wiki/恋人たち_(2015年の映画)
記事のルールのため引用元は明記しますが、映画を見ていない方は、wikiを見ないでください! 「あらすじ」に全てのストーリーが書いてあって危険です。
なんと、日本アカデミー賞の新人俳優賞に選ばれました!!!
しかも、キネマ旬報のベスト1映画にも選ばれ、国内で高い評価を得ています。
おそらく、海外に出展しても高い評価を得られると思います。
またもやwikiですが、
『The Japan Times』のマーク・シリングは、本作に5点満点の4.5点を与え、「この1年間に見た中で最良の作品である」と述べた[6]。一方、『The Hollywood Reporter』のデボラ・ヤングは「恋愛関係につきものの絶望や幻滅が、如才ない繊細さで捉えられている」と指摘した[7]。
と、海外メディアは高く評価しています。
多くの受賞があったからでしょうか。そのおかげで私は今日109木場で鑑賞することができました。
この映画館は地方シネコンと同様に、確実に売れそうなメジャー映画しか仕入れないことで有名ですけど(私の実体験ですが)、今回はよっぽど期待したのでしょうね。
映画の内容も良いし、なんでこんな後から公開することになったのでしょうか。これは私見ですけど、、、、
「今の日本を否定するような描写が多いことに、誰かが激怒したからなのでは?」
ネタバレは極力避けますけど、この映画には今の日本の闇を吐き出すような描写が多いです。それに誰かが怒ってこんな小規模な公開になってしまったんじゃないかと思ってしまいます。
一方で、日本とトルコの友情を描いた「海難1890」は日本アカデミー賞で10部門にノミネートされています。
この映画が面白くないとは言いませんが、私にはなぜここまで高評価なのかわかりません。「とある方」が激オシしているので、その影響もあるのかなーとまで勘ぐってしまうのです。
私にはなぜ「恋人たち」が1つしか賞がないのに、海難は10個も賞をもらっているのか、ということ。不思議でなりませんねーーー。
「とある方」は誰だって? 私のブログではとても書けませんので、ご自身でググってください!!!
- 日本人の閉鎖的社会を描いた傑作!!!
最近はテレビでも「現実社会を風刺した」作品が作られなくなってしまいました。
もっと言えば、今の政治に対してはっきり「 NO」と言える作品が減ったのです。
反政府体制の「報道ステーション」の古館さんが降板し、他のニュース番組が次々と改編してしまう世の中です。 何かしらの情報統制が行われているのでしょうか。私には、悪いことを閉鎖しようと必死に見えてしまいます。
しかしこの映画では、今の日本に対して「NO」を突きつける映画です。テレビでは楽しいことばっかり、今の政府も良いことしか言いません。しかし皆さんの現実の生活って、そんなに楽しいことばっかりですか?
辛いこともあるでしょう? 辛すぎて心の中に閉じ込めた過去もあるでしょう?
この映画は、過去のトラウマや今の社会の不条理な側面にスポットを当てた、大変意義深い映画です。
ストーリーは詳しく説明できませんけど、「恋人たち」を通して語られるコミュニケーションの不通。どれだけ頑張っても伝わらない無力感を受け止めてください。
オススメです!!