Machinakaの日記

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映画「ブラインドスポッティング」ネタバレあり感想解説と評価 オバマ元大統領ゲキ押しの人種「イメージ」差別映画

 
こんにちは! 
 
Machinakaです!! 
 
この記事では、「ブラインドスポッティング」のネタバレあり感想解説記事を書いています。
 
 目次
 

ネタバレありで感想と解説を始めます

 
 
こんにちは! 
 
Machinakaです!! 
 
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今回公開する映画はこちら!

 

「ブラインドスポッティング」

 
 

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(C)2018 OAKLAND MOVING PICTURES LLC ALL RIGHTS RESERVED

 

 

はい、もともと見る気が無かったんですけどね。

 

なんせ、オバマ大統領が「2018年の最高の映画」と評したもんだから、海を渡ってこちらにも情報が来てしまったね。

 

オバマ大統領が勧めるくらいだから、よほど面白いのかなぁと期待してしまうわけですよ。

 

ただ、見る理由はそれだけだし、ちゃんと予告編も見てません。もう、この映画に関しては全く調べなくていいと思ってます。

 

映画はね、あまり期待しちゃいけないんですよ。

 

予告編見たからって、その通りになるとは限らないしね。

 

とりあえず上映してる映画館とムビチケさえ押さえとけばいいんですよ。

 
というわけで、マジで何も調べずに鑑賞してまいります。
 
 

それでは「ブラインドスポッティング」、感想・解説、ネタバレありでいってみよー!!!!  

 

 

 

 

 

 
 

あらすじ

  
・オークランドで生まれ育った親友同士の2人の青年の姿を通し、人種の違う者や貧富の差がある者が混在することによって起こる問題を描いたドラマ。保護観察期間の残り3日間を無事に乗り切らなければならない黒人青年コリンと、幼なじみで問題児の白人青年マイルズ。ある日、コリンは黒人男性が白人警官に追われ、背後から撃たれる場面を目撃する。この事件をきっかけに、コリンとマイルズは互いのアイデンティティや急激に高級化していく地元の変化といった現実を突きつけられる。あと3日を切り抜ければ晴れて自由の身となるコリンだったが、マイルズの予期せぬ行動がそのチャンスを脅かし、2人の間にあった見えない壁が浮き彫りになっていく。スポークン・ワード・アーティスト、教育者、舞台脚本家と幅広く活躍するラファエル・カザルと、ラッパーとしても活躍する俳優ダビード・ディグスが脚本・主演を務めた。

eiga.com

 

 
 

 

はい、あらすじとか一応買いますけどね、これコピペですからね! ちゃんとあらすじ見てませんからね!

もうどうでもいいんです。こういう見方があってもいいはずだよ!

 

じゃあ行くよ、マジで何も調べずに見るよ?

 

今持ってる情報は、

・オバマ大統領が2018年最高の映画と評したこと

・洋画だってこと

・シネクイントでやってるってこと

 

以上だ!!!

 

 
それでは映画の感想でっす!!!
 
 
 

映画の感想

人種差別映画は数多くある。でも、人種イメージ差別映画って、珍しい。
 
生まれた街も育った環境も大差ない。
やってる仕事も友達付き合いも同じ。
でもなぜ、なぜ黒人の方が悪く見えるんだ? 
 
なぜ黒人は夜中のパトカーに怯えないといけないんだ? 
 
黒人の身分や立場は、昔に比べて払拭されたかもしれない。
しかし、見えない差別は今なお続く。我々日本人には決してわからない、それこそ盲点(ブラインドスポッティング)な現実が、そこにある。 
 
新しく現代的で、今絶対に見るべき人間映画でございました!!

 

 

 

 

 

 

新しい人種差別映画のカタチ

 

 

非常に珍しい人種差別映画でございました。いや、もう人種差別映画っていうのもおかしいかもしれません。

 

今回はアメリカのカリフォルニア州オークランドで、しかも現代劇。画で見て分かりやすい人種差別なんてもう、存在しないはずなのに、実はオークランドに住んでる黒人はまだまだ、迫害への恐怖を抱えてるって話で。

 

主人公の黒人コリンは前科持ちではあるものの、特に犯罪に手を染めるわけでもなく、保護観察期間を乗り切ろうとして真面目に過ごそうとしてるだけ。

 

でも、マブダチで若干エミネムに似ているマイルズが悪いのなんのって。拳銃買って家に持ってきちゃうし、子供がいるのに拳銃放っぽり出しちゃうし、とにかく脇が甘い、甘すぎる。

 

ただ、コリンズ的には白人は良いイメージ、黒人は悪いイメージというのが払拭できないらしく。どうしても人は、白人ならこういうイメージ、黒人ならこういうイメージを持ってしまうと。どうしても偏った一方向のイメージしか持てないと。

 

今作のテーマは人種差別だけに留まらず、各個人が持っている異人種へのイメージが偏っていることが中心になってると思います。

 

また、今作はオレンジイズニューブラックの反対版というか、人が勝手に決め付けてる異人種へのイメージについての映像作品として、これほど素晴らしい作品はないと思います。

 


『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』特別映像 最終シーズンに向けて - Netflix

 

 

差別の表現がシャレオツ

 

 

黒人と白人の偏ったイメージを、このルビンの壺に例えて説明するのがカッコイイんですよ。どこぞやの日本映画なら、「俺は君が思ってる俺じゃないんだ!」みたいに直接言っちゃうんですけど。

 

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説明って言いましたけど、すごく叙述的に物語に入ってくるので妙な違和感もないんです。こういう表現で人種差別を表現するのって良いですよね。芸術が役に立つ瞬間というか、間接的な表現こそが映画の極みだと思ってるので、もうたまらんです。

 

オバマ大統領も、元アメリカ大統領ということで数多くの人種差別問題に立ち向かい、苦悩したはず。特にアメリカという国ですから、差別と日々向き合っている。

 

そんな経験があるからこそ、この映画でルビンの壺が出てきたときにはハッとさせられたんじゃないでしょうか?

 

こうやって説明されたら、説教くさくないですもんね。マーティン・ルーサーキングの非武装行進とか、もちろん偉いことだと思いますよ。派手だし、映画にも向いているし。

 

今回はそんな派手な差別活動も一切なしで、些細なセリフと仕草で徐々に白人と黒人の偏見イメージを作っていき、最後に爆発させるんですよ。

 

こういう映画も、嫌いじゃない。むしろ、好き。

 

 

  

 

 

 

テンポ良いカッティングと歯切れ良いライム

ルビンの壺以外にも、映画を重々しくしない工夫がいっぱい凝らされていて。

 

主人公コリンズを演じるダビード・ディグズは普段ラッパー活動をしているらしく、彼が作るライムがとても歯切れ良くて。会話劇にテンポを与えるんですよね。

 

そもそもテンポ自体も非常に良いんです。間延びすることなく、次々と話とカットが進む展開は良いですよ。。

 

 

とにかく、こんな人種差別映画、、いや人種差別イメージ映画は見たことありません。おすすめです!

 
 
 
 
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