こんばんは! Machinakaです。
今回批評する映画はこちら
「ルドルフとイッパイアッテナ」
あらかじめ言っておきます。
「ルドルフとイッパイアッテナ」は、Machinaka的に考えて今年ワースト映画に選出されました。
ハッキリ言って、今思い出しただけでも吐き気がします。怒ってます。
これから書く文章は大酷評です。今までに類を見ないくらい。
もう結論から言いますね。
この出来栄えは酷い!!
これを子供に見せるなんて、大人の恥を知れ!!!!!!
今このブログを見ている保護者の方、絶対にこの映画を見せるべきではない!!!!
何故なら、私が見に行った劇場では、子供が大勢いたにも関わらず、子供が一切笑ってなかったからです。
恐ろしい映画、、恐怖映画です。
なんせ、、お金が勿体無い!!!
例えば、子供二人とご夫婦の四人で映画を見に行ったとします。
一般的な映画料金は以下の通りです。
子供二人=1000円×2=2000円
大人二人=1800円×2=3600円
ドリンク・ポップコーン代=400円×4+500円×2=2600円
合計=2000+3600+2600=8200円
この映画にこんな大金を支払うなんて、、、、あまりに勿体無い!!!!!
同じ子供向け映画を見るなら、、お願いですから、「ファインディング・ドリー」をみてください
はい、切実にお願いします。
以降の文章は、ひたすら酷評をしています。この映画について、好意的な方、あるいは原作ファンの方に予め伝えておきます。
私は、原作未読の人間です。ただ、ちゃんとお金を払って映画を見た人間でもあります。いくら原作が素晴らしくても、映画は映画として批評するのが私のスタイルです。ちゃんと映画を見て慎重に判断を重ねた結果、つまらない映画だと判断しました。
しかし、これはあくまでも私個人の意見です。他のレビューサイトでは高評価が目立ち、明らかに私とは意見が違うことも周知の事実です。だから、私がこれからいくら批判しても、見に行く人は増えるかもしれない。でも、それでも言いたい。この映画は見る価値がないものだ、と。
私はあくまでも否定派である。しかし、否定派にも映画についてあれこれ言う権利はある。なぜなら、ちゃんと映画料金を払った観客であることに変わりはないからだ。
だから、肯定派の人は、いくら私の意見が自分と合わなくても、一つの意見として尊重してほしい。それでも我慢できない時は、コメントを送ってくれても構わない。
これだけ予防線を張るのは、酷評記事を書くと毎回攻撃的なコメントが送られてくるからだ。
この記事は、「ルドルフとイッパイアッテナ」に関して否定派の意見を述べているブログだ。
肯定派の人は、見ないほうがいい。
忠告はした。この先の文章に肯定派の人が檄を飛ばされても、自己責任ということでお願いします。
1.あらすじ
1987年の刊行以来、多くの子どもたちに親しまれてきた名作児童文学「ルドルフとイッパイアッテナ」をフル3DCGアニメーションで映画化。大好きな飼い主と離ればなれになってしまった黒猫ルドルフは、長距離トラックの中に迷い込んで大都会・東京にたどり着く。そこでルドルフは大きなボス猫イッパイアッテナと出会い、一緒にノラ猫として暮らしはじめる。ところが、イッパイアッテナには思いがけない秘密があった。世間知らずで好奇心旺盛なルドルフの声を井上真央、街を牛耳る巨漢のトラ猫イッパイアッテナの声を鈴木亮平がそれぞれ担当した。「ポケットモンスター」シリーズの湯山邦彦と「スシニンジャ」の榊原幹典が共同監督。
ルドルフとイッパイアッテナは猫。それだけ覚えれば良い。
2.映画の感想
最初にも書いたが、再度お伝えしておく。この映画は、今年ワースト1の超駄作である。
なぜワースト1にするのか?
もちろん、後述するような映画の欠陥が多すぎて、質が低いのが主な理由だ。
しかし、第一の理由は、こんな映画が、全国の映画館で公開されていること。つまり、映画館が多い都内or三大都市圏の住民に限った話ではなく、全国民に関わる重大事項なのである。
国民全員が、超のつく駄作映画を見てしまう恐れがある。これは由々しき時代だ。
詳しくは、こちらのリストをご覧いただきたい。
私はこれまで、2016年のワースト映画について批評してきた。しかし、ワースト映画の上位は公開規模が少なく、被害が少ないものばかりだった。
しかし、この映画は違う。ただでさえ映画館離れが進む現代の中で、こんな駄作映画を見てしまえば、国民はさらに映画館離れが進むのではないか? そんな危惧さえ思い浮かんでしまうくらい、酷い映画だった。
再度掲載するが、、、この映画の欠点は、「子供が一切笑わなかったこと」である。
ネットなら幾らでもかけるだろ? と訝しがる方もいらっしゃるかもしれない。しかし、私は実際に映画を見て感じたのだ。自分の体験談として、感じたことなのだ。
ちなみに、私は8/6のTOHOシネマズ日本橋の14:50の回にて鑑賞した。子供がいっぱいいる時間帯だ。私はC列の真ん中に座っていたが、同列の端には子供が二人で鑑賞していた。なんとも微笑ましい光景だ。
しかし、劇中で子供が一切笑わなかったのだ。衝撃的な光景である。
例えば、今年見た「ドラえもん」や「クレヨンしんちゃん」では、子供がキャッキャ笑っていた。
しかし、この映画は違う。子供が全く笑っていないのだ。
ハッキリ言って、とても辛い光景だった。子供向け映画で、コメディ映画にも関わらず、子供は全く笑っていない。
これほど気まずい状況はない。
3.酷い箇所を列挙する
もはや論理的な文章を構築する精神的余裕は持ち合わせていない。ただ箇条書き的に、客観的にこの映画の駄目な点を列挙していく他ない。
・物理法則を無視した、理科の教育を真っ向から否定する映画。
ルドルフが冷凍庫に閉じ込められ、1分後に仲間が救出するシーン。なんとルドルフは氷に覆われ、心肺停止状態にも関わらず仲間の頭突きで奇跡の復活を遂げる。小学生でもこんなアホな脚本は書けない。
イッパイアッテナがルドルフを助けるシーンである。ルドルフは、トラックの冷凍庫に逃げ込んでしまい、急速に冷凍されてしまう。しかし、イッパイアッテナがルドルフを発見し救出するのは1分と掛からない。なのに、ルドルフは氷で覆われてしまう。
例えば、この氷の中にルドルフが幽閉されているのである。1分以内で、ここまで氷が固まるなどありえない。もはやSF的展開である。フォースの力がないとあんな急速冷凍はありえない。
これを見て、愕然とした。
大人なら「過剰な演出だろ」とつっこむかもしれない。しかし、子供はそうはいかない。
なぜルドルフが瞬間冷凍されたか? 冷凍されると心臓はどうなるのか? 心臓が止まるとどうなるのか?
子供は悩む、そして考える。
しかし、考えた先に答えなどない。ルドルフは瞬間冷凍されるのは、過剰な演出であり、事実とは異なるからだ。つまり、間違ったことを教えているのである。
これは、理科で教えられてきた一般常識を崩壊させる恐ろしさを持っている。
「反教育映画」と言わざるをえない。
百歩譲って、この瞬間冷凍現象がギャグだったとする。私はギャグだと受け取って大爆笑した。いや、大爆笑するしかなかったのだ。コメディ映画だと受け取った私は、爆笑しないと映画料金を払った意味がないからだ。
しかし、大爆笑したのは私だけだった。子供は笑っていない。
客観的に見れば、このシーンは大真面目なシーンだった。なぜなら、ルドルフが生命の危機に陥っていたからである。
しかし、この生命の危機を説明するために、ルドルフを何のロジックも科学的考証もないまま、瞬間冷凍させるのはおかしい。
・作画ミス
ハッキリ言って、今回の作品は映像で伝える努力を放棄している。酷い。
象徴するシーンは、イッパイアッテナが犬に攻撃を受けて怪我をするシーン。しかし、イッパイアッテナは横たわっているだけで、外傷は見受けられない。何の傷もない。映像を見ると、犬がイッパイアッテナにボディープレスを受けているだけだ。
仮に臓器をやられたなら、確実に内出血は起きているはずだ。しかし、血流に異常は感じられない。とことんリアリティーに欠けているのである。真剣なシーンなのに。
ちなみに、イッパイアッテナの症状はまるで伝えられない。病名もわからない。どこを攻撃されてどのような状態か伝えられていない。
極め付けは、病院で手当てを受けるシーン。イッパイアッテナは命を吹き返して無事に治療を受けられることに。しかし、イッパイアッテナは包帯の一つもしていない。
治療を受けたその夜、イッパイアッテナは大人に保護されることに。ただ、その大人というのが独身で部屋が汚いガサツな男なのだ。独身=汚いと言っているわけではない。ちなみに、筆者も独身で部屋が汚い。
そんな独身男性の汚い部屋で寝ているイッパイアッテナには、何故か包帯が巻かれているのだ。数分前、病院では包帯をしてもらえなかったのに、いつの間にか包帯が巻かれている。これは明らかに作画ミスだ。
独身男性の汚い部屋という映像と、イッパイアッテナの包帯に、映像がマッチしていない。
・CGが酷い
今や深夜アニメでも綺麗なCGを作る時代。今作のCGは、ハッキリ言って汚いと言わざるをえない。
フラッシュで適当に作ったような映像だ。CGなのに、画像の解像度が極めて低い。汚い。
ハッキリ言って、95年の「トイ・ストーリー」の方が綺麗なCGである。トイストーリーから20年以上たった今、なぜこんな汚いCGを作れるのだろう?
・意味のないセリフが多すぎる。
映画におけるセリフとは、一つ一つに意味のあるものである。それは、綿密な脚本が構成されていれば、どんなセリフにもストーリーに直接的・間接的に関わってくるものだからだ。
しかしこの映画はあまりにもストーリーに関係ないセリフが多すぎる。何回も繰り返される決めゼリフ。二回までならいいが、十回以上繰り返し言われるとこちらも飽きる。
・ギャグセンが低すぎる。
これが今回の最大の欠点。つまらないセリフや行動が多すぎる。
90%くらいスベっている。
なぜそこまで、つまらないギャグにしたのか?
きっと脚本が適当に作ったのだろう。
ちなみに、予告編の「そいつは男だ」のギャグシーンは、観客は静まり返っていた。
これぞ「ギャグシーン」という場面でことごとく滑っているのだ。
・効果音がダサい。
まるで昭和のバラエティ番組かと思うくらい、ダサい効果音が流れる。これもつまらない。効果音に一切の工夫が感じられない。
・映像でなく文字で伝えるクソ演出
「ルドルフとイッパイアッテナ」は、猫が文字を学習して野良猫として生きて行く映画である。つまり、この映画においては「文字」が重要な意味を持つ。
しかし、この映画は文字を多用しすぎて、映像で伝える努力が一切感じられない。
劇中に流れる文字の嵐、テロップの嵐。最近のバラエティ番組かよ。酷いな。
映画は映像で伝えるもんなんだよ。
これらの意見を総括すれば、本作は「子供だまし映画」なのである。
「子供だから」ストーリーは詰めなくてもいいだろう
「子供だから」イッパイアッテナの怪我については書かなくてもいいか
「子供だから」CGの良し悪しなんて分からないだろう
子供を散々バカにした映画なのである。
見る価値がない映画だ。
最後に言っておく。
ルドルフとイッパイアッテナは見ないほうが良い。