それでは「ピーターラビット」批評いってみよー!!!!
[あらすじ]
・ビアトリクス・ポターによるイギリスの名作絵本「ピーターラビット」をハリウッドで初めて実写映画化。たくさんの仲間に囲まれ、画家のビアという優しい親友もいるウサギのピーター。
・ある日、ビアのお隣さんとして大都会のロンドンから潔癖症のマクレガーが引っ越してくる。マクレガーの登場により、ピーターの幸せな生活は一変。動物たちを追い払いたいマクレガーとピーターの争いは日に日にエスカレートしていき、ビアをめぐる恋心も絡んで事態は大騒動に発展していく。
・ビア役は「ANNIE アニー」「X-MEN:アポカリプス」のローズ・バーン、マクレガー役は「スター・ウォーズ」シリーズのドーナル・グリーソン。CGで描かれるピーターの声を「ワン チャンス」「イントゥ・ザ・ウッズ」のジェームズ・コーデンが担当し、デイジー・リドリー、マーゴット・ロビーら人気俳優が声の出演で参加。「ANNIE アニー」「ステイ・フレンズ」のウィル・グラッグ監督がメガホンをとった。
[スタッフとキャスト]
- ローズ・バーンビア/あひるのジマイマ・パドルダック(声)
- ドーナル・グリーソントーマス・マクレガー/かえるのジェレミー・フィッシャーどん(声)
- サム・ニールマクレガーおじさん
- デイジー・リドリーカトンテール(声)
- エリザベス・デビッキモブシー(声)
- マーゴット・ロビーフロプシー(声)
- ジェームズ・コーデンピーターラビット(声)
それでは映画の感想でっす!!
[映画の感想]
英国児童文学に死角なし!
みんなが想像するキャワイイうさたん映画とは一線を画す、貪欲に笑いを取りに行く爆笑兎映画の誕生なり!!!!!
そして、ロンドン繋がりでパディントンの奇跡のコラボも!!!
パディントン好きにはたまらない一作でございましたっ!!
[傑作はパディントンだけじゃない]
英国児童文学が原作の映画といえば、大傑作「パディントン」が既にありますけども、今作はパディントンと負けじ劣らず、笑いに特化した大爆笑の映画でございました。
ピーターラビットといえば、可愛らしい絵本とファンシーなグッズで、日本人にも親しみのあるポップアイコンになってますけども。
そんな可愛らしいイメージのピーターラビットを、まるでセス・ローゲンから下ネタを抜いたような貪欲に笑いを取りに行くコメディ映画に昇華させたのを本当に評価したいです。
IMDBやRotten Tomatoesを見ると、評価はぼちぼちのようなんですけども、コメディ映画が大好きな私としては大好物の案件でございました! なんでこんなに面白いんだ!!!
基本的にはウサギVS人間の、いわゆる「ポパイ」的なハメてハメられてを繰り返すドタバタ・バトル・コメディなんですよ。
どんなバトルかと言うと、ちょっとイタズラしてやろうってレベルのバトルではなく、フォークを投げつけたり、やたらと金的攻撃を繰り返したり、爆弾を持って攻撃したり、明確な「殺意」がはっきりと伝わって来るバトルなんですよね。
「殺意」と「ピーターラビット」なんて、絶対に使わない言葉の組み合わせだと思ってたんですけど、今作ではこの組み合わせを主軸にして物語は進みますwww
特にですね、ウサギの人間に対する憎しみが異常に深くてですね、農園を営むおじいさんによって両親が殺されたと、恨みを持ってるんですよね。
ある日農園のおじいさんが心筋梗塞で倒れて死んでしまうんですけど、これを見たウサギたちは「Yeah !!!!!!」って阿鼻叫喚の歓喜を披露してしまうんですよねwwww
人の死に対して明らかな喜びを表現するウサギたち。この映画が子供向けだと思って日本じゃ吹き替えばっかりにしてると思いますけども、、、、
全くの正反対です! これ、子供向けじゃないですよ!! ていうか、絶対に子供に見せないでください!!!!
子供にとっては「死」をギャグにするっていうのは、中々理解が難しいと思います。
評価が低いのも、この「ウサギにおける人間の侮蔑表現」が気になるからでしょうね。
「パディントン」が大人も子供も楽しめる万能なコメディ映画だとしたら、今作は「暴力的でブラックユーモア溢れる大人のコメディ映画」なんだと思います。
ただ、そんなブラックユーモア溢れる映画が大好きな私にはたまらないものがありました。
都内でも字幕はほとんどないんですけど、見るなら是非字幕で見てくださいね!!
字幕では先にも説明した通り、ピーターラビットをあのジェームズ・コーデンが演じてるんですよね!
迷う事なき汚いオッサンですよ!!!
こんな奴がピーターラビットの声に合うのか?って思うんですけど、これがバッチリ相性抜群なんですよ!!!!!
ブラックユーモアを表現するには、やはり表現者もブラックユーモアがなければいけない。時には汚い言葉も使わないといけない。ボケとツッコミ、そして汚さがある俳優が適してるんですけど、ジェームズ・コーデンは大正解でしたねwww
あんな可愛いピーターラビットとは裏腹の「グゲゲゲゲ!!!」みたいな、すべての言葉に濁点がついてるようなおじさん声がぴったりくるんですよ!
あと、コメディアンということもあり、ボケとツッコミはさすがのジェームズ・コーデン!はまり役でしたね!!!
一方、日本語吹き替え版は誰かというと、千葉雄大くんですよ!!!!!
正反対ですよ! 同じ男とは思えないですよwwwww
比較してみましょう! どうぞ!
日本語吹き替え:千葉雄大くん
字幕:ただのオヤジ
吹き替え見てないんでなんとも言えないんですけど、千葉くんが「グゲゲゲゲ!!」なんて汚い発音をするとは思えないです。是非吹き替えで見た人、教えて下さい!!!
あとはFRANKで負け犬感満載のドーナル・グリーソンのアホっぷりが最高でね!!
自分は賢い!自分は強い!と常に自意識過剰で、ウサギから馬鹿にされるのを最も嫌う男を演じ、こいつがウサギと対峙するわけですね。
その自意識過剰っぷりは本当に馬鹿らしくて、バイオリンを優雅に弾いてると思いきや実はMDコンポから流れてる音源で、エアバイオリンしてたりww
ウサギに力で負けそうになったりwwwポパイから筋肉を抜いた負け犬野郎を演じて最高でしたよ!!
はい、まとめますと、総合点では「パディントン」にはさすがに劣りはしますけども、パディントンにはないブラックユーモア溢れるギャグ、ジェームズ・コーデンの抜群の相性もあり、絶対に見て損のない作品だと思います。特に私のようなコメディ映画好きにはたまらないです。
監督のウィル・グラッグさん。腕を上げましたね!低いコメディ映画にピッタリな人だったんですね!! これからも新作が出れば見に行きますよ!!!!!
[胃もたれするほどの天丼ギャグ]
笑いについてもっと語らせてください。
今作の面白さはブラックユーモア溢れるコメディにあると言いましたが、そのブラックなギャグを「天丼」で繰り返し繰り返し笑わせる演出が本当に最高なんですよ。
まず冒頭のシーンで鳥が歌を歌いながら飛んでるんですけど、ウサギにタックルされて歌を妨害されてしまうんですよね。
それ以降、鳥が歌を歌うたびにウサギにタックルされるという天丼ギャグが最初から最後まで繰り返されるんですよねww
あと、異常に日の出を嫌うニワトリが1日の始まりには必ず出てきて「なんでコケッコーコーって言わなきゃいけないんだよチクショー!」みたいに、普通のニワトリであることを嫌ってるギャグもずーと繰り返されるw
あと、ウサギを侵入させないためにドアやバリケードに電気鉄線を張ってるんですけど、ウサギが何故か電気の仕組みを理解していて、ドーナル・グリーソンが逆に電気の罠にはまってしまうんですよね笑
ドアを触った瞬間爆発が起きて、壁に叩きつけられるほどのダメージを受けるんですけど、これを一つのシーンで3−4回繰り返すんですよwww どうかしてますよw 天丼に重なる天丼で、胃もたれするほどの天丼ギャグが繰り返されるんですよねww
電気でダメージを受けた瞬間、これまで流れていた陽気な音楽は止んで、ただ壁にぶつかる音だけが強調されてる演出になっていて。いわゆるシュールでオフビートな作りになってるんですよ!!
ギャグの時に音楽を止めるのはコメディ映画をわかってる証拠ですよ。「ネイバーズ」における地獄のブーブークッションみたいなもんですよ!!
[音楽がチャラクて良い!]
鳥が歌う歌だったりBGMだったり、ポップからロック、暮らしsックからヒップホップまで多種多様な音を使っていたのが本当によくできてたと思います。
フィッツ・アンド・タントラムスが流れながらウサギとおじいさんのバトルが勃発したり
鳥がレンのスティール・マイ・サンシャインという、MVを見ても分かるほどチャラいアホな歌を歌ってるしww
そして、映画「サンシャイン」でも流れた「I'm gonna be 500 miles」が流れた時は嬉しかったり
映画に流れる曲は邦画のようなインストゥルメンタルではなく、ちゃんと歌詞が入った歌になってるので、楽し「そうな」、激し「そうな」曲じゃない。ちゃんとした楽曲が流れてるのが良いんです!!!
[本編終了後はダッシュで帰宅すべし!]
ここまで褒めてきましたけど、、、、
最後の最後の最後にマイナス5000億点の出来事があったんですよ!!! 最悪ですよ!!!
本編終了後に、ピーターラビットがセルフィーをしてるワンカットがあったんですけども、その直後に
「全国の皆さんからのウサギ写真を見てください!!!」的なテロップが流れて、音楽に合わせて全国から届いたウサギの写真が、、、しかもウサギと一緒に一般人が仲良くしてる写真がズラーーーーと流れてくるんですよ。。。
・・・アホなんですか、日本の配給は!?!?!?
最低最悪だよ! 映画の余韻に浸りたいのに、一般人の可愛くもねぇ野郎たちの顔写真なんか貼り付けやがってよぉ!!!!
素人がウサギとモフモフしてる写真なんて、映画には必要ないんだよアンポンタンが!!! 映画館で素人なんか見たくないんだよ!!
上映中は本当に楽しませてもらったのに、これじゃ台無しだよ!!
カネ返せよ!!!!!
なんでこんな企画するんだよ! 映画の雰囲気ぶち壊しだよチキしょおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!
これ、インサイドヘッドの「ライリーライリー地獄」ですよ!!!!
映画「インサイドヘッド」の本編上映前に、主題歌を歌ったドリカムのMVに合わせて一般人のただの写真をスクリーンに流した、ディズニーらしからぬ大惨事を引き起こした事件です。
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1507/19/news025.html
これはディズニーの企画「あなたの物語」にて投稿された写真を使ったのですけど、当のディズニーはすでにページを削除している様子です。そこまでサーバーに負荷はかからないはずなのに、なぜこのページを削除したんだ? 怪しいぞ。。。
ちなみに、このライリー地獄に便乗して、テレビでアナ雪を放送した「フジテレビ」が同じことして大炎上してましたね。。。。
いいですか皆さん! エンドロールが終わったらダッシュで劇場を後にするんですよ!!!!
ウサイン・ボルトもびっくりのクラウチング・スタートでダッシュするんですよ!!!
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