まえがき
今回批評する映画はこちら
「犯罪都市3 NO WAY OUT」
これまで1、2と見てきましたが今回は青木崇高や國村隼など日本の俳優も多く登場し日本のヤクザも介入してくるということでワクワクしておりました!!
もうシリーズものですから、特に目新しさは求めておりません。そういう映画ではないです。
でも、いち早く見たいのですw
それでは「犯罪都市3 NO WAY OUT」ネタバレあり感想解説と評価、始めます。
あらすじ
・「エターナルズ」「新感染 ファイナル・エクスプレス」のマ・ドンソク演じる型破りな刑事が犯罪組織と壮絶な戦いを繰り広げる人気クライムアクションシリーズ第3弾。
7年前のベトナムでの凶悪犯一斉検挙に関わった怪物刑事マ・ソクトは、ソウル広域捜査隊に異動し、ある転落死事件を捜査していた。そして捜査を進める中で、事件の背後に新種の合成麻薬と、日本のヤクザが関わっているという情報を掴む。一方、ヤクザの一条親分は、麻薬を盗んだ組織員たちを処理するため、「ヤクザの解決屋」と呼ばれる極悪非道な男リキを、極秘裏にソウルへ送りこむ。さらに汚職刑事のチュ・ソンチョルが消えた麻薬の奪取をもくろんでおり、マ・ソクトはリキ、チュ・ソンチョルという2人の凶悪な敵を相手に、三つどもえの戦いを繰り広げる。
主人公マ・ソクト役をマ・ドンソクが演じるほか、リキ役を青木崇高、ソンチョル役を「神と共に」シリーズ、ドラマ「秘密の森」のイ・ジュニョクが演じ、ヤクザの親分役として國村隼が顔をそろえる。
「犯罪都市3 NO WAY OUT」のネタバレありの感想と解説(全体)
「#犯罪都市 NO WAY OUT」鑑賞!
— Blog_Machinaka🐻@映画ブロガー、ライター (@Blog_Machinaka) 2024年2月25日
これぞまさしく娯楽映画。
アウトローな世界を楽しく愉快に分かりやすく!観る人を元気にする劇薬要素満載。
超コンパクトな右フックを繰り出すマ・ドンソクと、まるで金属バットのように日本刀を振り回す青木崇高のアクションに痺れる。
両津勘吉を少し思い出した。 pic.twitter.com/vzSSlQ5fNL
これぞまさしく娯楽映画
最高でしたね。最高オブ最高。
これからもやってほしい。なんなら毎年正月とかにやってほしいww
韓国映画のシリーズもので今一番楽しみにしてますww
1や2に比べるとシリアスな要素は少なく、笑いに特化していましたね。
新たな危険ドラッグ「ハイパー」の脅威は見聞きする限り確かなものの、ドラッグによってマ・ドンソク周辺の人間たちが精神崩壊していく等といったドラッグの被害は描かれていない。
ハイパーの在庫2kgを巡って、広域捜査隊のマ・ソクト、悪徳警官のチュ・ソンチョル、日本の殺し屋であるリキ(青木崇高)が三つ巴の争いを繰り広げる。
ドラッグはあくまでマクガフィンなんですよね。
ドラッグ争奪戦という非常に簡単な話にしておいて、あとは広域捜査隊同士のイザコザで笑いをとったり、リキの日本刀アクションに時間を割いたり、登場人物が増えても話がシンプルなので情報過多にならない。なるはずがないww
初期作では中国マフィアの残忍な描写や一般人が巻き込まれる描写が多く社会派でシリアスな面も入っていましたが、今回は完全にエンタメに振り切ってくれて本当にありがとうございます!と言いたい!!!
社会派エンタメは他の韓国映画に任せておけば良いんです。
今シリーズはこれからもエンタメに振り切って僕らに元気を与えていただければww
メインは不要不急の暴力で次々と暴漢を検挙するマ・ドンソクの無双っぷりですからねww
アクション映画において主人公を苦しめる敵がいない、というのは少し問題にも見えるかもしれません。
でも逆に聞きたいです。
マ・ドンソクが負けるところをわざわざお金を払って見たいですか?
みんなが期待してるのはスカッとするシーンじゃないですか。
・・・はい、異論はないと思いますww
こちらソウル広域捜査隊北部署
今作を見て少し思い出したのが「こちら葛飾区公園前派出所」でした。
皆さんご存知あの両津勘吉の漫画です。
マ・ドンソクは決して派出所勤務ではありませんが、同じ部署内で主人公を起点としてイザコザがあり、SFのような強さで犯罪者を検挙していく。
礼状などお構いなし。上司にお伺いなど不要。
数人の部下とアウトローな仲間を引き連れて独自に操作をおっ始めてしまう強引さw
あれだけ検挙を上げても、警察署を壊したからという理由でボーナスはお預けw
アニメ版のエンディングで両津勘吉の損害金額を計上している画面がよく写ってましたが、今作でもエンドロール中に被害損額と人数を書いてほしいですねww
あと、ずっと見られるこの感じ。こち亀っぽいなぁとw
これからもこち亀のように長く続いてほしいと思える作品でした!
エンタメに見えて合理的かつ理想的なアクション
普段はアクションに細かくないんですけど、今回はどうしても言いたいことがあり・・・
マ・ドンソクのボクシングスタイルのアクション、超良かった...!
彼は攻撃力ばかりが注目されますけど、評価すべきは防御力なんですよねw
今回もリキの車に轢かれても骨折一つせずに走ってたのが印象深かったけどもw
さらに回避能力の高さも驚愕ですww
打撃はもちろん刃物の攻撃もほぼ全て回避。小刻みにリズムを取って次の攻撃までの力を溜めていいる。
圧倒的防御力と回避力が凝縮された結果、彼は超インファイトなボクシングスタイルの確立に成功しましたwww
全て回避できるから腕を上げずガードポーズもしない。
マ・ドンソクが自分の回避スキルに絶対的な自信があるからですよねw
今回は回避からの攻撃で1セット。
おかしいんです。普通は防御もセットに含まれてるはずなんですけどw
回避と攻撃って相反するものに見えますが、決してそんなことはありません。
今回のマ・ドンソクが回避する方向に着目すれば分かると思うのですが、、
基本彼は後ろ側に回避します。
そして前に移動してワン・ツーやフックなど最小限の動きで相手を制します。
回避する方向と攻撃する方向が一直線であることが多いように感じたんですよね。
これが何を意味するかというと、、、
・回避した時にエネルギーを溜めやすい
・1直線の方向に使うのでエネルギーの分散が起きにくい
・相手は攻撃して前のめりになっているので相手の体重も使える
などなど非常に合理的(というか理想的な)なアクションだったのではないかと思っています。
逆に色々と敵の周りを回っても急所は狙えるかもしれませんが回避した方向ではないと溜めが作りにくい。
後ろに回避するということは、同時に溜めを作れるわけですよね。
つまりマ・ドンソクは回避をしつつ次の攻撃の準備に入ってるのです。
パンチもキックも事前準備=溜めが何より大切です。
重心を一度後ろに移動してから、前に移動して特大の一発を放つ。
野球でも投げる時打つ時はみんな重心移動してますよね。
マ・ドンソクは溜めの作り方が本当に上手いと思います。見た目の筋肉量に目を奪われがちですが、相手をよく観察して最適な溜めを作るための回避行動を考えている。
そして最高の溜めができたらなるべく簡潔に手短に攻撃を終えることが一番です。
今回のマ・ドンソクはフックやアッパーなど派手な攻撃も多かったのですが、特筆すべきは動きがコンパクトにまとまっていた点。
映画だからもっと派手にやってもいいのにwwと思うかもしれませんが、実践的な視点で見ると芸術とさえ思えます。
特にフックですよね。今回は右フックが目立ちましたが、肘がほとんど上がってなかったのが印象的でした。遠心力をつけるなら肘ごと振り回した方が良いと思うのですが、ストレートを打つレベルの速さで手短にフックを終わらせていく。
自らの脇腹を露見させないためにも肘を上げなかったのでしょうか。それにしても美しすぎるフックでした。。。
娯楽映画だと自分で言っておきながら、今回は非常に実践的かつ理想的なアクションを堪能できたのではないでしょうか。
例えるなら今回のマ・ドンソクは「等速直線運動的なアクション」とでも言えば良いでしょうか。
向きが変わることなく、物体が一定の速度で動く理想的な状態のことを指しますが、現実では摩擦や空気抵抗、他の物体との衝突などで速度は一定になるはずがない。
しかし、力の釣り合いが奇跡的に崩れなければ同じ速度で動き続ける。
今作のように、マ・ドンソクという非現実的な強さのキャラクターがノーガードで敵の攻撃を回避して最小限の動作で敵を仕留めるといった、あまりに理想的な体の動きは特筆すべきものかと。
まとめ
・・・個人的な話になりますが、最近ジムでボクササイズにハマっておりましてww
個人的な体験を交えてアクションについて書かせていただきました!
攻撃は溜めが大事です!!!
これからもシリーズ続けてほしいですわ〜〜〜〜!!
96点 / 100点