Machinakaの日記

新作映画の情報・批評を、裏ネタ満載で包み隠さずお届け




映画「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」ネタバレあり感想解説と評価 コロナ禍だからこそ、今見るべき奇跡的社会派ボンド作品

 
こんにちは! 
 
Machinakaです!! 
 
Twitterもやってます!
 
 
 
この記事では、「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」のネタバレあり感想解説記事を書いています。
 
 目次
 

まえがき

 

 

今回批評する映画はこちら

 

「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」

 

f:id:Machinaka:20210929174354p:plain

(C)2019 DANJAQ, LLC AND MGM. ALL RIGHTS RESERVED.
うっしゃぁぁぁん!!!!
時は来たぁっ!!

 

こんな荒々しい書き出しは久しぶりでございます!

どうも、アホな方のMachinakaですw

 

007に限っては、真面目な書き方では感情が抑えきれません!

 

この時のために、一度鑑賞していたボンドシリーズを再度鑑賞しなおし、特にダニエルボンドシリーズはより注目して、本まで買って、ドキュメンタリーも見て、万全に万全を重ねて準備しておりました!!

 

 

 

 

ダニエルボンド初期作「カジノ・ロワイヤル」公開前にはマスコミから総バッシングを食らうも、ムキムキの体で水着を着ている写真が報道されて以降、評価がウナギ登りに。もちろん作品も万人に受け入れられました。

次作「慰めの報酬」では脚本家のボイコットがあり、スタントをあまり使わない方針により怪我も耐えませんでしたが、なんとか今作に至るまで頑張ってきた我らがダニエルボンド!

 

ドキュメンタリーにあったクランクアップの動画を見て、涙が止まりませんでした。もう観る前から感涙です。

 

珍しく鑑賞前から期待値が富士山頂上くらいまで上がっていて、もう自分じゃどうしようもありません。

 

また、普段は家から近い横浜市内の劇場で見るようにしてるのですが、今回は品川IMAXまで遠征します!! 

 

 

もう、全ては整いました。後は金曜まで生きるのみ、です。

 

そして、期待値が上がりすぎて、劇場近くにホテルを取ってしまいましたwww

 

 

好きにさせてくれ!!!もう俺は映画を見ることでしか快楽を得られないんだ!!!!

仕方ないのだ!!!!

 

 

それでは「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」ネタバレあり感想解説と評価、始めます。

 

 

 

 
 

あらすじ

  
ジェームズ・ボンドの活躍を描く「007」シリーズ25作目。現役を退きジャマイカで穏やかな生活を送っていたボンドのもとに、CIA出身の旧友フェリックス・ライターが助けを求めにやってきたことから、平穏な日常は終わりを告げる。誘拐された科学者を救出するという任務に就いたボンドは、その過酷なミッションの中で、世界に脅威をもたらす最新技術を有した黒幕を追うことになるが……。ダニエル・クレイグが5度目のボンドを演じ、前作「007 スペクター」から引き続きレア・セドゥー、ベン・ウィショー、ナオミ・ハリス、ロリー・キニア、レイフ・ファインズらが共演。新たに「ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密」のアナ・デ・アルマス、「キャプテン・マーベル」のラシャーナ・リンチらが出演し、「ボヘミアン・ラプソディ」のフレディ・マーキュリー役でアカデミー主演男優賞を受賞したラミ・マレックが悪役として登場する。監督は、「ビースト・オブ・ノー・ネーション」の日系アメリカ人キャリー・ジョージ・フクナガ。

eiga.com

 

 
 
 
 
 
 

「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」のネタバレありの感想と解説(全体)

 

 
 
 
注意!! ここから重大なネタバレが含まれます!! 
まだご覧になってない方は、すぐにブラウザバックしてください!! 

 

もう一度言います。まだ見てない人は、このブログを見るべきじゃない。

 

準備はいいですか?

 

 

 

 

 

終わらせる、ということを身を持って表した作品

はい、散々注意しましたからね。

  

早速、ネタバレしますよ!!

 

 

 

 

・・・いやぁ、まさかボンドが死ぬとはねぇ。

 

 

 

あーーースッキリした!! もうねぇ、これを言わずして今作の感想なんか書けませんわ。

上手く隠して言うなんて無理ですわ。

 

ボンド最新作にして、ダニエルボンド最終作品。

 

スペクターとの決着から、マドレーヌと幸せに暮らしていたボンド。

しかし、とあることからマドレーヌと決別し、そこから5年後の「時」が流れる。

 

ボンドの1作品の中で、ここまで長い時が流れることも珍しいです。「カジノロワイヤル」の最後から「慰めの報酬」までのタイムラグはわずか一時間というのに。

尺の変化がおかしいですよ!

 

今回は、「時」がテーマであると思います。5年後という時もそうだし、何より「死期」を意識させる作品です。

 

いつ死ぬのか?誰が死ぬのか? それは、作品を見る前から誰もが知っています。

 

今作で、確実にダニエルボンドが終わる、つまり死ぬのです。

ボンド自体は死なないけど、ダニエルボンドは確実に死ぬのです。

 

あのラストは、それを身を持って表現した、つまりダニエルボンドの終わりを強調する終わり方だったのです。

 

私の記憶では、こんな終わり方は今までありませんでした。

これもひとえに、製作陣のダニエルボンドへの寵愛の結果だと思います。

 

わざわざダニエルボンドのドキュメンタリーを作ったり、「スペクター」で終わりとダニエル自身も思っていたはずなのに、今作が生まれた。

これも製作陣の深い愛です。というか、バーバラの愛です。バーバラ大好きなんですよ。

 

この点を考慮しないと、あのラストは納得できないと思います。

 

ただ私は、「ここまで作り手に愛されたボンドがいるのだろうか」と感慨深くなり、死んでもすぐに泣けませんでした。

 

ノータイムトゥーダイ。そうです。もう死は間近。本当ならスペクターで死んでいたダニエルボンドの死期を、延ばしたのです。少しでも、ダニエルボンドを見たいと製作陣が願ったから。

 

スペクターで終わっててよかった、と思う人も多いでしょう。

これからもボンドは続いていく。ダニエルボンドは死ぬけど、ボンドは死なないのですから。

 

しかし、今一度考えてみてください。ダニエルボンドの最たる特徴は、これまでのボンドにないリアリティとシリアスな作風です。

 

「カジノロワイヤル」の冒頭のように、高所から転げ落ちながら泥臭く進んでいくボンド。あれが本当の戦いです。

そして今作の最後でも、足を引きずりながら泥臭くハシゴを登っていく。これが彼の目指したボンドなのです。

そして、リアリティを追求するのであれば、きちんと彼が死ぬシーンも最後に入れる必要があると思います。

 

私は、あの終わり方で良かったと思います。

徹頭徹尾、ダニエルボンドとしての終わり方を追求した結果です。

 

 

予習必須!過去作のボンドを大胆に引用した理由とは?

ボンドファンなら、途中から気づいたかもしれません。

そしてエンドロールの曲で、完全に分かったはずです。

 

今作の骨格を形成するレベルで、ジョージ・レーゼンビーの「女王陛下の007」が引用されています。

今作のエンドロールのルイ・アームストロング「We have all  the time in  the world」は、「女王陛下の007」でボンドとトレーシーが濃いに落ちる場面で使われており、明確な引用であることが分かります。

それに、ボンドとマドレーヌが仲睦まじく幸せな生活を送る場面で、画面に淡いシャボン玉のような絵がオーバーレイされるのも、「女王陛下の007」と類似してると思いました。

 

フクナガ監督が好きな作品であることも大きいですが、これもひとえに製作陣の意向を汲んだものではないでしょうか?

 

「女王陛下の007」では、ラストにボンドではなく婚約相手のトレーシーが殺されます。

今回は、ボンドが死にます。

上に書いたように、製作陣がダニエルボンドを愛するがあまりに、彼自身が女王陛下(公爵夫人)のように捉えたのではないでしょうか。

 

単に「女王陛下とは逆にした」だけじゃないでしょう。あまりに明確な引用は、それだけ深い意味が込められているに違いがありません。

 

 

 

コロナ禍の今だからこそ見るべき、奇跡的社会派作品

今回、ロシアの科学者オブルチェフが開発した、「ヘラクレス」を持つ者だけが死ぬ薬には驚かされました。

 

「触れたら死ぬ」

「感染した」

 

そういったワードがセリフに並び、ラストのボンドは大切な人に触れられない展開になります。

 

もうお分かりでしょう。そうです。コロナです。

私たちが今まさに苦しんでいるコロナを思い出すのです。

 

気になった人は、「ノータイムトゥーダイ コロナ」と調べるかもしれません。

はい、そういった人たちをターゲットにするために、あえてタイトルに「コロナ」と明記しました。あざといのです、私は。

 

コロナ禍が影響したからあのような設定になったのか、と思うかもしれませんが、答えは明確にノーです。

 

脚本は、映画の製作が決定する前から存在し、紆余曲折はあっても脚本ベースで映画が始まります。つまり、コロナ禍になる以前から考えられていたものです。

 

今作は偶然にも、社会性を持ってしまったのです。

 

むしろ、今回のボンドは現代でなく昔のボンドに逆行しようとしています。

序盤、錯乱したボンドがマドレーヌを払い除ける様子や、パロマと一緒に酒を飲むときに「マティーニをステアせずにシェイクで」と頼むことからも、ショーン・コネリーなど過去のボンドに戻ろうとしています。

また、ロシアの科学者が作った兵器を巡る物語というのは、冷戦が激しかった60年代ー70年代のボンドです。

 

なので、コロナのような感染兵器は全くの偶然の産物なのです。

 

コロナ禍直後に公開が延期され、映画ファンにとっては最初のショックだった今作。1年半程度の時を経て、ようやく公開されました。

もちろん、延期せずに見れた方が観客も制作的にも良かったでしょう。

しかし、コロナの怖さをよく知った今だからこそ、今作のボンドの哀愁がよく伝わります。

 

愛する人に触れられない。ニュースで知る程度ですが、感染して呼吸困難になり死期が近づいても、感染リスク回避のため患者に触れることが出来ず、そのまま死んでいく人も多いと聞きます。葬式も挙げられない、と。

 

世界中でこのような恐ろしい事態が起きている。今作はそれをリアルに体現してみせたのです。しかも、偶然にも。

 

リアリティを追求したダニエルボンド、まさか偶然にもコロナ禍のリアルを体現してしまうとは、、。これは誰にも予想できなかったことでしょう。

 

 

絶賛ポイントが多すぎる!

はい、ちょっと湿っぽくなっちゃったので、ここからひたすら良かったことを殴り書きします!!

 

文字数稼ぎと思わないでください!これを書かずして終われないのです。

 

それでは、テンションマックスで行ってみよおおおおおお!!!!!

 

 

 

過去作イチ驚いたアクション

いやぁ、もう最初からやってくれますよね。

 

マドレーヌの子供の頃の話。サフィンが殺しにやってくるシーンですね。

 

まさかの銃で反撃するマドレーヌ。さすがホワイトの娘。

やるなぁと思っていた矢先、氷上に逃げ込んでしまい、セフィンの反撃によって氷が落ちてマドレーヌは水中に落下してしまいます。

 

「スペクター」のラストを彷彿とさせるシーンであり、ボンドとマドレーヌを運命づけることにも寄与しています。

 

そして、過去イチ驚いたアクションは、最初にボンドが襲われるシーン。

橋の上で敵に襲われ、行き場を失ったボンド。

そこで何と、ロープを使って橋からダーーーーーーーーーーーーーーーーイブ!!!!!!

いやぁ、なんちゅう1人スーサイドスクワッドでしょうかね。ジェームズガンがやったら絶対殺すからね、これ笑

 

もちろん安全のため体にワイヤーを施して後からデジタル加工してるんでしょうが、このシーンは口あんぐりでした。予告にも登場しますが、IMAXで見たこともあり、驚きの連続でしかありませんでした。。

 

いやぁ、こんなボンドいますか?そりゃ怪我するわ!!

 

そして敵を倒してバイクに乗り込むシーンも驚きを隠せませんでした。

「ブナセーラ」というセリフから察するに、あの場所はルーマニアでしょうか?

中世ヨーロッパを思わせる古城都市が舞台で、階段が多く凸凹な路面にも関わらず、ボンドはバイクで階段を無理やり走り出すんですよ!! 

それに、、アクセル全開にして低地部から高所へとジャンプするシーンは、凄すぎて笑いが止まりませんでしたww はい、笑ってたのは私だけですw すいませんねぇ、あまりに驚いてw

 

ボンドのアクションは、常に進化し続けていますね、本当に。

 

 

また、後半にサフィンのアジトに忍び込み階段を登理ながら敵と戦うシーンも圧巻でした。

常にダニエルクレイグの顔が写りながら、わずか数カットの長回しでアクションを進めていく。極力スタントを使わないようにしている事が強調されますね。

 

最後に、これは完全な考察ですが、今作は「円形」と「棒」が強調されるアクションや背景が多かったように思えます。

ボンドカーがぐるぐる回って敵を一掃するシーンや、サフィンのアジトで毒薬がある水面に立つ棒状の照明など。

 

これは、「時計」を象徴していると思われます。円形は時計の形状、棒状は長針と短針。

 

 

 

 

ジャパニーズカルチャーてんこ盛り!

フクナガ監督は日系アメリカ人で、その影響か出たのかジャパニーズカルチャーが頻出する場面が多かったですね!

 

まず冒頭、サフィンが付けてる能面は、日本の能楽で使用されるお面ですね。

ただ怖い印象を与えるだけでなく、能面が持つ「異世界を見る」という本質的な意味合いも含まれており、まさに現実とは隔絶された異世界である映画を象徴しているとも言えます。

 

サフィンのアジトでは、ジャパニーズカルチャーてんこ盛りになっていますw

まずサフィンとボンドが出会った時、なんとサフィンが正座してるではありませんかww

なんですかこれはwこんなヴィランいますかいwww

青いジャケットのような服も、よく見れば柔道着のようにも見えて、日本を意識させました。

部屋の奥にある、社のような模型もグッドでしたね。

 

そして極め付けは、脅迫するサフィンに対してボンドがなんと・・・

 

DO⭐︎GE⭐︎ZA

土下座するんですよwwww

 

おいww お前いつ土下座を学んだんだwww

そんな時間ないだろ、お前www

 

ノータイム・トゥーラーンでしょマジで!!!

 

これはご都合主義かと思うかもしれませんが、「007は二度死ぬ」のボンドは、大学時代に日本語を学んだと言っているので、もしかしたら当時の設定が反映されたのかもしれませんね。

 

「007は二度死ぬ」では日本人になるために一重瞼にして日本人の女性と結婚するボンドですが、今回も日本人のような行動が目立ったのが面白かったですね!

 

二度日本人になったボンドが最高でした!!!

 

007は二度死ぬ (字幕版)

007は二度死ぬ (字幕版)

  • ショーン・コネリー
Amazon

 

 

ボンドガール

マドレーヌ演じたレアセドゥさん。本当にありがとうございました(何が)。

はい、私は見くびっておりました。顔ばかり注目しておりました。

あなた、すごいですね(何が)

白いタンクトップ姿、本当に堪能させて頂きました!!!ってやらしい話では終われませんよw

 

彼女は攻めの演技よりも、受けの演技が素晴らしくて。5年ぶりにボンドと対峙した時、本当に嫌だけど冷静を装うために、無表情にしてる感が抜群に出ている顔が最高でした!

 

 

また、アマ・デ・アルマスさん演じるパロマ。。

本当にありがとうございます!!(だから何が)

 

彼女はですね、もう何から何まで完璧なんですよ!!

 

メインのボンドガールではないにしても、ジャマイカにいる時だけはボンドと共に苦楽を共にする相棒であり、まだスパイにになりたてのルーキーであって。

初々しくも大胆不敵な、絶妙な新米スパイを見事に演じていましたね!!

 

こんな稚拙な表現で申し訳ないですけど、パロマちゃんはねぇ、

可愛いとカッコいいとエ○さが同居してるんですよ!

倖田來未は二つしか持ってないけど、パロマは三つとも持ってるんですよ!!

 

 

 

まとめ

三時間弱。しかもド派手なアクションもあってワンシーンを「喰らう」映画でした。

本当に疲れました。ただ見るだけで疲れるのに、ブログまで書いている私をどうか褒めてください。

 

言う必要ないんですが、、

 

今、深夜2時です!!!

 

分かってますよ、カラ元気だって!

 

さて、まとめというまとめがないまま終わってしまいますけど、久しぶりにこういう駄文を書き連ねる回もあってイイのかなと、思って今回はおバカになりました。

 

たまには、ガス抜きしてかないといけませんよね。

 

ついに終わってしまったダニエルボンド。次はいったい、誰がボンドになるんでしょう。

ノーミが007を引き継ぐんでしょうかね。

ただ、バーバラがボンド探しは2022年から始めると言っているので、また新たなボンドが生まれるんでしょう。

 

となるとさぁ、ノーミ可哀想すぎじゃないか!?ただの咬ませ犬じゃないか!!

 

誰がボンドか、答えは誰にも知りません。

 

私的には、映画監督としては超絶イケメンであるキャリーフクナガが演じてくれれば最高なんですけどね!! そしてボンド監督としても続行という、そんな展開になってくれることを期待しております!!

 

最後に言わせてください。

 

本当に楽しかったです。

 

昨日、緊急事態宣言とまんえん防止が解除されて、一席空ける必要もなくなり、まるでコロナ禍以前の劇場に戻ったようでした。

 

コロナがなければ、今作は既に過去のもの。

 

今ようやく見れたわけで、本当に感慨深いです。

やっと「時」が前に進んだ気がするのです。

 

はい、以上7777文字でお届けしました!

書きすぎましたw 気になった人は数えてみてください。なんかあげますw

 

95点 / 100点 

 

f:id:Machinaka:20210716010226j:plain

 
 
 以上です! ご覧いただきありがとうございました!
 
 
 
© 2015,machinaka.hatenablog.com