Machinakaの日記

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映画「サスペリア(リメイク版)」評価・考察・解説 3人の母とは?キリスト教は一切関係ない?ラストの意味は?

 
こんにちは! 
 
Machinakaです!! 
 
 
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この記事では、「サスペリア(2018年リメイク)」の評価・考察・解説を書いています。
 
ラストの解釈は?3人の母とは?テーマは?全ては愛の物語だったんですよ!!
 
 
 
 目次
 

前回の記事の謝罪

 
今作の考察をする前に、まず謝らなければいけない。
 
真面目な映画ファンには大変迷惑をかけたかもしれない。私のブログは検索上位にくることなどまずありえないが、こんな超良作の映画の感想記事に上記の記事が多く検索されるようになったら世も末である。
 
アダルトコンテンツとして認定されてしまったら、記事を削除することも検討している。
 
 
まず否定しておきたいのは、上記の記事で書いた筆者独自のあらすじネタバレは全て嘘である、ということ。
 
マルコスバレエ団はバレエに集中しておりSMクラブを経営しているわけがない。クランペラー博士の退職金は、もっと良いことに使ったであろう。そもそも、まだ現役で働いてるかもしれない。
 
 
信じる人もいないと思うが、ピュアな方もいると思うので、一応忠告しておく。
 
 
さて、謝罪から始まってしまった本記事であるが、今回は真面目に考察をしていきたい。
 
なぜなら、この映画は調べずにはいられないからだ。随所に出てくる意味深なメッセージ。残酷なシーンに秘められた謎。
一切の説明がなくひたすらに残酷な映像が流れたわけであるが、決して今作は恐怖の館的映画ではない。
 
ホラー映画ではない。サスペンスドラマでもない。
ヒューマニズムに溢れたラブストーリーなのだ。
 
前回の記事の汚名を返上すべく、映画の謎に迫りたい。
 
 
 
 
 
 

そもそもサスペリアという意味は?

  本編の説明をする前に、まずはサスペリアの意味について説明したい。
 
サスペリアとはイタリアの古い言葉SUSPIRIOに由来する。SUSPIRIOは、ラテン語のSOSPIRIが語源である。
 
意味は、「ため息や嘆き」
 

 

ただ、これだとサスペリアではなく、サスペリオだったりサスピリだったりして、サスペリアと一致しない。

 

では、サスペリアと直接つながるものは何なのか?

 

 

 

3人の母親とは?

 

劇中で度々出てきたマザーサスペリオルムなど、3人の母親が度々登場する。

 

そして、ダコタもラストで3人の母親の一人となり、超越的な能力を手にする。

 

3人の母親は、「母の涙」「母のため息」「母の闇」の3つに分類されていることが劇中で何でも説明されている。

 

そもそもこの3人の母親とは何なのか? これを紐解くことで、映画の本筋がつかめるはずである。

 

実はこの3人の母の元ネタは、英語エッセイストのトーマス・デクテインシーの「Suspiria de Profundis」、「Levana And Our Ladies Of Sorrow」という作品から来ている。

 

この「Suspiria de Profundis」の「Suspiria」こそ、映画「サスペリア」と直接つながるものである。

 

表紙を見ても、3人の女性らしき人物が悲しい仕草をしているのが見て取れる。

 

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この作品では、3つの運命や恵みなどがあるように、3つの悲しみもあると説いています。その3つの悲しみこそ、先ほど紹介した「母のため息」「母の涙」そして「母の闇」なのである。

 

そして、3人の母親の名前である「Lachrymarum」、「Suspiriorum」、「Tenebrarum」は、それぞれ「涙」「ため息」「闇」の意を表すラテン語となっている。

 

 

 

 

 

そもそも1977年版サスペリアとはどんな作品だったか?

 

そして、3人の母親というのは、映画界では「Three Mothers」シリーズが有名である。

 

この作品は、イタリア人監督のダリオによるホラー3部作として有名であり、「サスペリア」は母親三部作の初期作として位置付けられている。

 

そしてこのサスペリアこそ、「Suspiria de Profundis」、「Levana And Our Ladies Of Sorrow」といった文学からインスピレーションされているのである。

 

タイトルに「Levana」とあるが、この言葉の意味を深掘りすることで、今作サスペリアのラストシーンへ繋がるのだ。

 

 

 

 

 

ラストの凄惨なシーンの解釈は?

 

 「Levana」、日本語で発音するならば「レバナ」といったところか。

 

レバナは、ラテン語では「解除する」という意味。

 

さらに、古代ローマの女神が出産する際に行う儀式の名称であるらしい。

 

en.wikipedia.org

 

ラストの解釈に話を戻す。

ラストは血みどろで女性が割かれていき、「マルコス!」「マルコス!」と女性たちが叫んでいくシーンである。

見るにも聞くにも耐えない凄惨なシーンであったが、あれは女性の出産のメタファーではないかと感じた。

 

女性の体を割き、血が出て泣き叫ぶ。あのうめき声や叫び声は、出産のそれと近いのではないかと考えた。

 

そして、レバナが出産の儀式と知った時、ラストシーンは出産を表しているものだと感じたのだ。

 

ダコタ・ジョンソンは3人の母の一人であり、母親を代表する母。

そんな母ダコタがバレエ団員を血まみれにしていく姿は、実は凄惨な殺し合いではないのだ。

 

実はあの血みどろシーン、バレエ団員が血まみれになっていくのは、実はバレエ団員をダコタが出産しているのだと思う。

 

出産して母から取り出す時は、もちろん血まみれの状態である。だからダコタ以外の女性たちは血まみれになっているのだ。

 

ダコタは3人の母の一人であり、古代ローマの女神になぞらえているのである。

 

 

 

 

サスペリアと関係が深い宗教は?

 

 

今作を紐解くにあたって、宗教が深く結びついてると考えるのは容易である。

 

大抵のハリウッド映画の場合は、宗教といえばキリスト教だ。概ねの映画は、キリスト教で紐解ける。

 

今作においても「マザー」や「聖母」など、「聖母マリア」を彷彿とさせるような人物が思い付くだろう。

 

しかし、今作では決して「マリア」という名前は登場しない。

 

では、どんな宗教が結びついているのか?

 

それは古代ローマの宗教である。

 

先ほど、「レバナ」の説明で、古代ローマの女神について言及したが、この古代ローマの女神こそローマ宗教に結びつくものだ。

 

古代ローマの宗教は、キリスト教が成立する以前に生まれたものである。そのため、キリスト教とは関係がない。

 

劇中でも、クランペラー博士が話しているように「3人の母親はキリスト教が生まれる前」から存在しているのだ。つまり、キリスト教とは関係がないことの証言でもある。

 

また、ローマ教とはローマ人限定の宗教であり、「民族宗教」とも言える。

「民族」というタイトルの曲が、劇中に何度もなんども流れている。これはローマ教という民族宗教と少なからず関係があるのではないか?

 

また、ローマ教は生贄の文化があり、バレエ団員が徹底的に痛めつけられるのは、生贄だったと考えられる。

 

 

en.wikipedia.org

 

 

 

 

 

以上、長くなってしまったが、これで映画に散りばめられた意味深な単語の意味が回収できたのではないか。

 

 

前回のおふざけ記事と合わせて、執筆に5時間掛かってしまったのは、胸に秘めておきたかったが、疲れすぎたので書いてしまった。

 

本記事が、映画の考察に役立てれば幸いである。

 

 

 

 

 

 

 

 
 
 
 
 
 
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