ネタバレありで感想と解説を始めます
今回公開する映画はこちら!
「イエスタディ」
いえっすたでぇぇぇぇぇい!!!!!
へぇるぷっ!!!
れりびぃぃぃぃ!!!
へーいじゅーーーっ!!!!
未だに売れてるビートルズ。
1単語、あるいは極端に短いフレーズで一気にサビを盛り上げ、感情を伝えるような曲が特徴だと思ってます。音楽好きの方には、的外れな意見かもしれませんが。。
とにかく、短い曲の中に凝縮された濃密かつ強烈な歌詞、キャッチーな曲調、どんな人が聞いても耳に残る。
世界中の人が何度彼らの曲を聞いたことか。
そんな有名なビートルズの曲がもし、世界で消えてしまったらどうなる?
というifの世界観で描く今作。
一人だけビートルズの曲を知ってる青年は、勝手にビートルズを歌いまくって売れまくって、エド・シーランを足蹴にする始末(予告より)
予告を見る限り、非常にいけ好かない話であります。いくらビートルズ知らない世界とはいえ、そのまま歌うのはどうかと。
ていうか、俺だってビートルズの曲歌えば世界で売れるんじゃないかとか、こんなブログやらなくても一生遊んで暮らせるんじゃないかとか、、、ハッキリ言って妬み嫉みですわ!!!
テキトーにビートルズ歌って主人公が楽々と生活してるのがイライラするんですわwwww
だめだなぁ、なんか心が荒んできた、俺。。
それでは「イエスタディ」、感想・解説、ネタバレありでいってみよー!!!!
あらすじ
・「トレインスポッティング」「スラムドッグ$ミリオネア」のダニー・ボイル監督と「ラブ・アクチュアリー」の脚本家リチャード・カーティスがタッグを組み、「ザ・ビートルズ」の名曲の数々に乗せて描くコメディドラマ。イギリスの小さな海辺の町で暮らすシンガーソングライターのジャックは、幼なじみの親友エリーから献身的に支えられているものの全く売れず、音楽で有名になる夢を諦めかけていた。そんなある日、世界規模の瞬間的な停電が発生し、ジャックは交通事故で昏睡状態に陥ってしまう。目を覚ますとそこは、史上最も有名なはずのバンド「ザ・ビートルズ」が存在しない世界になっていた。彼らの名曲を覚えているのは世界でただひとり、ジャックだけで……。イギリスの人気テレビドラマ「イーストエンダーズ」のヒメーシュ・パテルが主演を務め、「マンマ・ミーア! ヒア・ウィ・ゴー」のリリー・ジェームズ、「ゴーストバスターズ」のケイト・マッキノンが共演。シンガーソングライターのエド・シーランが本人役で出演する。
映画の感想
スッキリ爽快!!2010年代前半に早ったコメディ的展開な映画を久しぶりに見た感覚!
2010年代前半に流行ったロマコメを久しぶりに見た印象
はい、ビートルズの真髄は何かを説明してくれる映画かと思ってましたが、、、
思ったよりも分かりやすいロマコメ映画でございましたwww
あれ? エンタメの皮を被った真面目な音楽映画かと思ってましたが、思った以上に王道のロマコメでございました。
特に「アバウトタイム」や「あと1センチの恋」などといった、2010年代前半に流行ったイギリス製ロマコメを見たような印象を覚えました。
ロマコメ好きの私としては、今作を否定できません。ビートルズの関係が希薄であっても、僕はあまり気になりません。多分。。。
いいんですよ、ダニー・ボイルはこういう作風で。
勢いで持っていくのが彼の特徴。
ボクシングで例えれば、ジャブをお腹に打ち続けてるのと同じようなイメージですかね。一個一個の重みは少ないけど、気づけばボディに効いてる、みたいな。。
もう少し物語とビートルズが絡み合ってくれればなぁと思いましたね。物語に深みをますことは、あまり得意ではないんですよねぇ。彼は。
ダニー・ボイル印、健在!
気になったのは、ダニー・ボイル印全開で見せられる映像の数々。
なぜか斜めから撮られたカットや、奥行きのある空間でズバッっとスピード感のある物体が流れていく様子、テンポの良さとカット数の多さなど、一度見たら忘れられないダニー・ボイル印が全開でございました〜
あと、シンメトリーな映像が多くて目にとまる場面が多かったのも特徴かな?
イギリス映画ってシンメトリーになることがすごく多くて。キューブリックを単に発してると思うんですけど、最近だと例えば「キングスマン」とかね。
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また、ダニー・ボイルならではの「要素の乱れ打ち」シーン
今回はビートルズの曲をこれでもかというくらい詰め込んで、なりふり構わずぶっ放す、まさに乱れ打ち状態な印象さえ感じました。
タイトルの「イエスタディ」をあまりにさりげなく使ってるんですよね。タイトルにもあるから大事な意味が込められているのかと思えば、上映開始10分くらいであっさり使われる。
こういう手際の良さがダニーボイルの特徴ですよね。ただ、重みがないというのも彼の欠点でもあると思います。イエスタディが好きな人にとっては、ジャブ程度に使われたイエスタディに納得が行かない人もいるのでは?
ビートルズの曲はロックでありながらもポップだし、これが世界の音楽を変えたと思っています。中にはほろっとくる切ない曲もあるんですけど、ダニー・ボイルの映画だと感傷に浸ることはできないんですよね。
感傷に浸るといえば、、、まさかのジョン・レノンが現代に生きているという設定にして、ジャックと対面させるというまさかの展開!
映画見てる時は衝撃的すぎて泣いちゃったんですけど、冷静になって考えると、あの時のジョン・レノン、すげぇ安っぽいなぁと感じる場面も。。
後ろ姿とかで、想像をかき立たせて欲しかったなぁとも思います。あそこまで露骨にジョン・レノン、、に似せた老人を出すと、想像力が育ちませんもの。。
劇中に刺さるビートルズの名曲たち
最初は主人公が自転車事故を振り返る場面で、タイトルにもなっている「イエスタディ」を披露
実は、自転車事故の後には誰もビートルズを知らないのですが、これをきっかけに世界の異変に気づくんですよね。
ビートルズの曲なら、メジャーなものが多いから何を歌ってもいいんでしょうけど、最初にイエスタディを持ってくるか、と感心しました。
物語の出来事にシンクロした使い方をするあたり、単に主人公に世界の異変を伝えるだけじゃなく、主人公の心情を代弁する曲にもなっているとは・・・
そしてお次は「When I'm Sixty-four」の歌詞の抜粋が一瞬流れる。こういった、曲は流れないけど歌詞を一部抜粋するような使われ方がすごく多いんですよね。これが賛否を呼ぶ場面かとは思いますが。
まだまだあるぞ!
お次は「Let it be」がなんとギャグ枠として使われるんですよねww
ジャックがライブに出かける直前で、両親や近所のおじさんに披露するんですけど、ビートルズを知らないものだからlet it beをせっかく歌ってるのに何度も何度も歌うのを邪魔するんですよねww
あまりに何度も邪魔するから、少しクドさは残るんですけどねぇ。ただLet it beを人類が初めて知る瞬間なのに、あの軽さ加減が笑っちゃうんだよなぁww
ギャグ枠として使われる曲は他にもあって、「Hey Jude」がめっちゃくちゃいじられるんですよねww
なんと今回は、マネージャーの押しの強さとジャックの押しの弱さもあって、「Hey Jude」が「Hey Dude」として世に出てしまうんですよwwww
Dudeですよ?Dudeだよwww ちなみに日本語だと「相棒」ってなってたんですけど、まだまだ甘い訳だったなぁと思ってます。
本来Dudeは、先輩が後輩に「お前」とか「あいつ」とか呼びかけるような言葉なんですよ。だから「相棒」ってのはまだまだお上品な言葉のように聞こえるんですよ。
だから、「Hey dude」の本来の意味は「おい、お前」とか、そういう意味合いな気がするんですよねぇ。。
ちなみに、「Hey Dude」って曲は実在していて、Kula Shakerがリリースしてるんですよねw PVを見る感じ、、すげぇバカっぽいwwww ダニー・ボイルはこの「Hey dude」も知っていて、いじったんじゃないかなぁww
そして、ヒロインのリリー・ジェームスと一緒に歌う「In my life」
ロマコメにはぴったりですよなぁ。。
あとは黄色い潜水艦とともに「イエローサブマリン」が一瞬流れてきたり、「All need is love」が流れたり、「オブラディオブラダ」も少しだけ出たり、とにかく乱れ打ち感が半端ない。。
コメディ要素は抜かりなし
音楽でコメディといえば、ジェームズ・コーデンですよね! 以外と日本の方は知らないと思うんですけど、彼は有名ですからねぇ
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あとはマネージャー役のケイト・マッキノン! 今回も一番笑いをかっさらっていましたねぇ。。 間の取り方が、本当に上手いんですよなぁ。。
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あとはなんたってエド・シーランwww
ちょい役だと思ってたんですけど、思った以上にメインで使われ続けるっていうねww
ジャックを音楽の世界に引っ張ったのがエド・シーランで、ジャックのライブにはエド・シーランがつきまとうんですよねww
個人的に一番面白かったのは、Shapes of youがエド・シーランの着メロになってたところかなww あとはエド・シーランがジャックの家のドアに能面で立ってるところとかねww あのシュールさがたまらないんですよねww
偉大なアーティストってのは知ってるけど、映画の世界だとズブの素人に見えるんですよねwwww
あの落差こそ、現代コメディの最たる特徴ですよねwww