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映画「かがみの孤城」ネタバレあり感想解説と評価 まるで教科書のように美しい出来栄え

 
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この記事では、「かがみの孤城」のネタバレあり感想解説記事を書いています。
 
 目次
 

まえがき

 

 

今回批評する映画はこちら

 

「かがみの孤城」

 

(C)2022「かがみの孤城」製作委員会
原恵一監督作品!
 
これは見るしかない!!

 

それでは「かがみの孤城」ネタバレあり感想解説と評価、始めます。

 

 

 

 
 

あらすじ

  
・大ヒットファンタジー「ハリー・ポッター」シリーズの原作者J・K・ローリングが自ら脚本を担当し、同シリーズと同じ魔法ワールドを舞台に、魔法動物学者ニュート・スキャマンダーの冒険を描いた「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」から続く物語。アメリカからイギリスに戻ってきたニュートは、アメリカ合衆国魔法議会が捕らえた強大な魔法使いグリンデルバルドが逃げ出したことを知る。恩師のダンブルドアから特命を受け、パリに向かったニュートは、仲間の魔法生物たちとともにグリンデンバルドの行方を追う。前作に続きデビッド・イェーツ監督がメガホンをとり、ニュート役の主演エディ・レッドメインほかメインキャストが続投。若き日のダンブルドア役をジュード・ロウが演じる。

かがみの孤城 : 作品情報 - 映画.com

 
 

「かがみの孤城」のネタバレありの感想と解説(全体)

 

 

 

まるで教科書のような美しい出来栄え

 うーむ、なんて綺麗なんだ。。。

 

前作「バースデー・ワンダーランド」と似たような話ではあります。

 

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中学生の少女が不思議な世界に迷い込んで、オオカミのお面を被った女の子と出会う。

オオカミ少女は「鍵を見つけたら一つだけ願い事を叶えてやろう」と神龍のような発言をして、空に浮かぶお城に連れて行かれる。

そこには主人公と同じくらいの年齢の男女が6人いた。というあらすじ。

 

前作は「アリスの不思議な国」をモチーフにしてますが、今回は「オオカミと7匹の子山羊」がモチーフに。

 

9時から17時までは城の世界にいて良いが、門限を破るとオオカミに食われるという設定からして、7人の小山羊をモチーフにしてるんですね。

 

はい、ここまでは前作と近いテイストではあるんですが、、

 

今作はクオリティが段違いでした!!!

これは言っちゃ失礼ですが、前作がまるで練習台であったかのような差が明確にありましたねー。。

 

主人公含め、集められた7人の少年少女たちの多くは学校に悩みを抱えていて、不登校や引きこもりばかり。ただ、それが最初から明かされるわけではなくて、9時から17時という学校がある時間なのに毎日お城にいるってことは・・・? てな感じでぼんやりと7人の実世界での内情が明らかになっていくんですよね。

主人公はお城の世界に入る前から不登校でいじめられていた事実が明らかになってるんですけど、それ以外は全く分からない。次第に明らかになっていく形なんですよ。

謎解きをしていくようで楽しいし、かといって不登校が判明すると苦しい内面や背景が露わになりキャラの深みが増す。

ここら辺も巧みなんですよ。ただお城で楽しく生活してるだけじゃ何も伝わらないですからねw

 

次第に明らかになっていく少年少女の苦悩と、少しずつ明らかになっていく「ある仕掛け」。

これには驚きました。まずは謎解きの要素が面白いし、次々と明らかになるキャラクターの過去に驚くことでしょう。最初はお城でグダグダしてるとこばかり見てますからね。余計に驚くんですよw

そりゃまぁ、お城に篭りたくなる気持ちもよく分かるなぁと。うん、私が中学生の頃も似たことを経験してるので、また皆さんも少なからず経験されていると思いますよ。

中学生という狭い世界の中で起きるいじめや差別、暴力と罵倒。そりゃ逃げたくなります。

主人公に偏らず、7人7色の描写をなるべく均等に行えているのも凄いところでした。

映画は2時間もないのにね。一つ一つのセリフ、行動がキャラの心情に全て直結してるんですよね。無駄なシーンなんて一つもない。まさに教科書のような演出の連続で、どのキャラも愛おしく感じる。本当に見事です。

 

また、後半にかけての畳み掛けも圧巻でして。。

とあることをキッカケに、主人公のこころが他6人の過去を回想で知っていくシーンがあるんですけども、これは「オトナ帝国の逆襲」の回想シーンを思い出しましたね。

ただし感情は全くの逆方向ですけども。

今作の回想シーンはいじめや性暴力など見るに耐えないシーンの連続で、一人あたりの回想は短いんですけども、とにかく強烈で刺さる。可愛い絵面なのが余計に怖さを引き立てるんですよ。。

 

その後、冒頭から怪しいと思われいた「ある仕掛け」が明らかになって、冒頭のシーンと同じシーンが流れる。ここでハッとさせられるわけです。

1シーン目で始まってそのシーンで映画が終わるっていう演出、よく映画で見かけるんですけど、本当に大好物なんですよね!

 

まとめ

とにかく綺麗な映画なんですよ。。

まぁ描いてることはドロドロしてるし、中学生の残酷な面をたくさん抽出して、闇鍋に混ぜてるみたいなことしてるんですけどねw

 

でも、この映画を見て実際に引きこもりや不登校の学生は勇気を貰えるはずですよ。

空に浮かぶお城なんて100%フィクションですけど、そこに好きなだけ居られるなんて救い以外の何者でもないですよね。

 

ただ、この映画の面白いところは9時から17時までという学校が動いてる時間だけ城にこもれるっていう点と、居られる日数に限りがあるってことですよね。

1日のうち何時間かは現実から逃げられるけど、絶対に向き合わなきゃいけない時が来る。はい、、現実でもそうですよね。ずっと映画見て現実から逃げられる訳じゃないんですよw 僕も逃げたいですけどねw

 

まとめると、今作はフィクションの正しい使い方をしているなぁと。あくまで現実世界に役立てるように、フィクションの力で一時退避してかつ勇気を与えるというね。

 

こいつは思わぬ収穫でした!!

 

本当に綺麗で教科書のような作品!!

 

96点 / 100点 

 

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