まえがき
今回批評する映画はこちら
「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」
私は毎週水曜日に、今週末見る映画を決めるのです。ちゃんとムビチケを買ってチケット代を安く抑えて、ブログも下書きして、映画を観る当日に映画の準備をするなんて最近じゃナッシング・・・
ただ、あまり公開規模が大きくない良作を見逃すことも多々あってですね、今作も多分にもれず、公開初日を逃してしまう結果となりました・・
最初は「あー、オリビア・ワイルドの初監督作じゃん!」ってテンション上がってたんですけど、、
製作総指揮にウィル・フェレルとアダム・マッケイが入ってんじゃん!!!!
数多くの映画の中でも、ベスト級に好きなウィル・フェレルとアダム・マッケイのタッグ作品を、見逃すわけにはいきません。監督・主演というコンビではないけど、「俺たち」シリーズのような素晴らしいコメディを期待します。
確か、「俺たち踊るハイパー刑事」以降、映画製作の方向性の違いなのか、コンビで作る作品って少なかったんですよね。本当に久しぶりです。
そして、今作を教えてくれたモンキーさん、、、次も頼むよ。
www.machinaka-movie-review.com
楽しみでしかないッ!!!
それでは「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」ネタバレあり感想解説と評価、始めます。
あらすじ
・「リチャード・ジュエル」「トロン:レガシー」などの女優オリビア・ワイルドが長編監督デビューを果たし、女子高生2人組が高校最後の一夜に繰り広げる騒動を描いた青春コメディ。高校卒業を目前にしたエイミーと親友モリーは成績優秀な優等生であることを誇りに思っていたが、遊んでばかりいたはずの同級生もハイレベルな進路を歩むことを知り、自信を失ってしまう。勉強のために犠牲にしてきた時間を一気に取り戻すべく、卒業パーティへ繰り出すことを決意する2人だったが……。主演は俳優ジョナ・ヒルの妹としても知られる「レディ・バード」のビーニー・フェルドスタインと、「ショート・ターム」のケイトリン・デバー。「俺たち」シリーズのウィル・フェレルとアダム・マッケイが製作総指揮。
「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」のネタバレありの感想と解説(短評)
#ブックスマート 鑑賞!!
— Blog_Machinaka🐻@映画ブロガー、ライター (@Blog_Machinaka) 2020年8月22日
生徒会に入り有名大内定のクソ真面目女子コンビによる青春一夜物語!
・冒頭、車に相棒を迎えに行く場面
・卒業パーティで好きな子に一発かます
・パーティハシゴして酒・ドラッグ
「スーパーバッド」と似てるなぁって思ったら、ジョナヒルの妹だむたとは、、お前ら似過ぎw pic.twitter.com/TtCY4idMUR
女性版「スーパーバッド」の誕生
卒業パーティの一夜を舞台に、生徒会をやって有名大に行けるような真面目すぎる女子2人組が、今までやってこなかった酒・ドラッグ・そしてセックスに踏み込む大冒険を繰り広げる青春一夜物語でした。
卒業後に離れ離れが決定している同性2人が、パーティで大人の階段を登るという展開は、2007年の「スーパーバッド」を思い出さざるを得ません。
ちなみに、スーパーバッドは私のオールタイムベストの一つで、今でも忘れられない大傑作です。
しかし、スーパーバッドはセスローゲンとエヴァンゴールドバーグによる男共が考えた男のための青春映画でした。加えて、過激な下半身ネタが多いことから女子には勧めづらい映画でもありました。
女子の絆を下ネタを使いながら描くという意味では、ポール・フェイグが中高年女性を使って映画化した作品が目立つでしょう(「ブライズメイズ」や「ゴーストバスターズ」など。)
真面目な女の子が一線を踏み越えて恋に挑む様子は、ドリューバリモアの「2番目のキス」を思い出しましたね。
しかし、十代の女子コンビを主人公に下ネタがガンガン入る映画というのは、今まで観たことがありません。エマストーンが2008年にやった「小悪魔女子はなぜモテる?」もありますが、あれはエマストーン単独なので。
昔だったら企画が通らなかったような10代女子×下ネタ×青春学園モノが見事に融合した、新たな青春映画が誕生したでしょう!!!
その歴史的瞬間に立ち会えて、本当に嬉しい限りです!!
コンプライアンスの向上やミートゥー運動など、下ネタには厳しいご時世になってしまいましたが、オリビア・ワイルド監督、そして下ネタ映画といえば有名なウィルフェレルとアダムマッケイがせいさくそうしきを務めており、青春コメディ映画に新たな風が吹いたと言えるでしょう。
女性版「スーパーバッド」の誕生だと、個人的に思っております!!
あと、映画見る前までジョナヒルの妹が主演やってると思わなくて、「ジョナヒルに似てるなぁ、この子」とずっと気になっておりました笑 調べたらやっぱり妹で、兄妹で似てる作品、似てる役をよくやるなぁって感心してました。あと、何より顔が似過ぎですwww 髪切ったら同じ顔だろコイツらwww
既存のアメリカ青春映画のスクールカーストを破壊
今作で一番驚いたのは、10代女子による下ネタコメディでも、ジョナヒルの妹が演じていたことでもありません。
エミリーとモリーのいる学校が、すんげぇ平和で公平で楽しそうなんですよ!!!
普通アメリカの学校だとスクールカーストがあって、容姿やスポーツ、雰囲気などでグループが別れ、それぞれのグループに序列がつくんです。
そして、卒業パーティではプロムクイーン&プロムキングという、ミス&ミスターコンテストのような美男美女コンテストが開かれ、カースト上位の男女が選ばれるような構図になっているんですよね。
主人公は当然プロムクイーン&キングには選ばれずに、鬱屈した青春を送る。カースト上位の奴にいじめられたり、無視されたり。とにかく、絶対的な「差」を見せつけられるんです。
この辺の下りは、どのアメリカ青春映画を見ても共通したものであり、いかにスクールカーストがアメリカで浸透してるかを表してるんですけども、、
(プロムキング&クイーンに執着する女子2人モノ映画だと「ロミーとミッチェルの場合」がありましたね)
今作では、今までのアメリカ映画にあったようなスクールカースト描写がほとんどないんですよ。
もちろん、モリーが生徒会を務めやイェール大に行くことをなじるグループもいます。でも単に陰口として言っているだけで、モリーに直接伝えて攻撃する気はないんですよね。
(結果的にモリーがいるトイレで陰口言っちゃって、モリーは逆ギレして「あなたの志望大学どこよ!?」と聞き返すところが面白かったですけどw)
みんな、他人に気を使っている→ポリコレが浸透してるんですよね。ロサンゼルスの学校だからかもしれませんが、差別や偏見については非常に気を使っているように見えます。
これが、新しいアメリカ社会なのでしょうか?
いつもなら執拗なイジメを主人公が受けるので、それこそモリーの兄であるジョナヒルはカースト上位の奴に唾を吐かれたり、ただ殴られたり、本当にひどい目に遭ってきましたからねww
教室で一番前に座るような真面目っ子が、カースト上位の奴に単独で歯向かうってのは、現代ならではなんだろうなーー
まとめ
取り急ぎの感想です!!
え?一番笑ったシーンは?
・・・タクシーで流れたシャカシャカ音!!!
90点 / 100点