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映画「クルエラ」ネタバレあり感想解説と評価 ディズニー実写化映画を変えた、デザインの「深化」

 
こんにちは! 
 
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この記事では、「クルエラ」のネタバレあり感想解説記事を書いています。
 
 目次
 

まえがき

 

 

今回批評する映画はこちら

 

「クルエラ」

 
 

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(C)2021 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

 

私は、とにかくエマ・ストーンが大好きだ。

 

きっかけは2007年の「スーパーバッド」

 

肉団子のようなジョナヒルに対しても嫌な顔ひとつせず、仲睦まじく振る舞い、優しい女性。男心を分かっている女。

 

個人的には「メリーに首ったけ」のキャメロン・ディアスよりも、男心を分かってる女だと思う。あくまで、役の話だが。

 

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その後も、彼女はいつもの笑顔と愛嬌を振る舞い、スクリーンの中で輝いた。

 

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ゴールデングローブ賞を獲った時は、わざわざブログを書いた。

 

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 ルイ・ヴィトンのモデルにエマ・ストーンが起用された時は、本気で香水を買おうとした。

 

3万を超えていたので、諦めた。

 

jp.louisvuitton.com

 

そんな大好きなエマストーンが、今回はなんと悪役で登場。

 

どんな演技を見せてくれるのか。普段の愛嬌はないかもしれないが、これからも彼女を見守りたい私としては、楽しみ過ぎる作品。

 

それでは「クルエラ」ネタバレあり感想解説と評価、始めます。

 

 

 

 
 

あらすじ

  
ディズニーアニメ「101匹わんちゃん」に登場した悪役クルエラの誕生秘話を、「ラ・ラ・ランド」のエマ・ストーン主演で実写映画化。パンクムーブメント吹き荒れる70年代のロンドンに、デザイナーを志す少女エステラがやってくる。情熱と野心に燃える彼女は、裁縫やデザイン画の制作に打ち込み、デザイナーへの道を駆けあがるため切磋琢磨する。そのままデザイナーへの道を進んでいくと思われたエステラだったが、カリスマ的ファッションデザイナーのバロネスとの出会いが、エステラの運命を大きく変えることとなる。夢と希望にあふれた若きエステラが、なぜ狂気に満ちたクルエラとなったのか。その秘密が明らかにされる。エステラの運命を大きく変えるカリスマデザイナーのバロネス役を「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」「美女と野獣」のエマ・トンプソンが演じ、「キングスマン」シリーズのマーク・ストロングらが共演。「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」「ラースと、その彼女」のクレイグ・ギレスピーがメガホンをとった。2021年5月27日から劇場公開され、5月28日からDisney+でも配信(追加料金が必要なプレミアアクセスで公開)。

eiga.com


 

 

 
 
 
 
 

「クルエラ」のネタバレありの感想と解説(全体)

 

 
 
 

ディズニー実写化映画を変えた、デザインの「深化」

 
まだドキドキが止まらない。
 
断言できる、クルエラ以前・以後でディズニー実写化映画の歴史が変わったことを。
 
これまで私は、なぜディズニーのアニメ化作品が実写化されるのか、その意義は著作権の更新以外に何かあるのか、ずっと考えてきた。
 
私としては、ディズニー実写化の意義の最たるものは「(美術的な)デザインの深化」にあると思っている。
 
進化とは言いたくない。古いアニメ版と優劣を付けたくない。
 
あくまで私が言いたいのは、「深化」の方だ。
 
役者は二次元から三次元に変わり、物語も現代向けに若干アップデートされたり、多少なりとも変化はある。
 
しかし、最も大きい変化は、そんな役者や物語を添える「デザイン」にあると思うのだ。
 
例えば、「美女と野獣」ではエマストーンが着るドレスがあまりに美しく、見惚れた人も多いはず。
 
この作品を見た多くの人は『エマ・ストーンが「可愛い」』とつぶやくはず。
 
その理由の一つには、実写ではドレスの色が多種多様に表現できたことが挙げられるのではないだろうか。
 
あまりに有名なベルの黄色のドレスは、アニメでは数色に留まるが実写では素材感や照明の当たり方によって、何百色や何千色の情報量で黄色を表現する。
 
色の情報量が圧倒的に違う。解像度が違う。
単に情報量が多ければ良いわけではないが、アニメ版とはまるで異質ともいえるデザインに驚いた結果、「可愛い」と表現しているのだろう。
 
これが私が主張したいデザインの深化の最も分かりやすい特徴だ。
表現の幅が広がったと言ってもいい。
 

 

・・・クルエラの話に戻ろう。

 

本作は白黒という極端に乏しい色情報にも関わらず、服飾の質感や形状やレイアウトを徹底的に追及することで、不思議とカラフルに見えてくる作品なのだ。

 

白黒ばかりの服装なのに、一つも似てる服がない。エステラもクルエラもオシャレだと思うのは、色以外のデザイン力で勝負しているからだ。

 

そして何より、(服飾)デザインが映画の物語やテーマに波及している点も見逃せない。

 

 「プラダを着た悪魔」と本作は非常に似てるところがあるが、異なるのは主人公がデザイナーであるという点だ。

 

 

服をデザインすることがエステラにとっては出世の道であり、母への復讐であり、彼女の自己表現全てなのだ。

 

つまりデザインこそが、本作では主役なのである。

 

これはもう、奇跡と言ってもいい。

 

これまでのディズニー実写化映画では、美術的な意味合いでデザインが用いられてきたが、本作でデザインは映画の主役になったのだ。

 

この点が本作の「デザインの深化」であり、これまでのディズニー実写化映画を変えたのである。

 

 

 

 

 

本作でデザインが裏方から「主役」に転じた

 

私の場合、映画を見ている時に一番注目しているのは、デザインだ。

 

色・形・構図(レイアウト)、映画に写るものすべてがデザインの対象なのだが、そういった観点から映画を見る人は少ないように思う。

 

なぜなら、このような記事を書いてもいっこうに注目されることがないからだ。私の文章力や表現力については、ここでは考慮しない事として。

 

普段生活していて、デザインに凝る人がどれだけいるだろうか。

 

そう考えると、映画を見て目に付くのは役者の演技だったり、物語の展開(あいつが死んだ、生きたなど)だったりする。

 

総じてデザインは裏方に回ることが多い。全ては役者の演技や監督のテーマを引き立てるために、デザインは仕事をする。

 

アカデミー賞で盛り上がるのは何だろうか、作品賞・監督賞・主演助演じゃないだろうか。

 

映画の中でデザインは、裏方になっても主役になることは少ないのだ。

 

しかし本作のように、デザインが主役となることは珍しい。

 

別に勝ち負けだと言うつもりはない。これからもデザインは裏方的な側面が強いだろう。

 

しかし本作で、役者や物語など目の付きやすい観点と「並んで」くれたら嬉しいのである。

 

 
映画で何を見るか、人によって違っていい。
 
しかし、時には色や形やレイアウト、総じてデザインに着目して映画を見ると、本当に面白い。
 
映画は斬新で美しく、非日常的なデザインの王国なのだ。
 
 
 

白・黒の二色が示すもの

 
クルエラの髪色や服が象徴するように、本作では白黒がメインカラーになっている。
 
アニメでもクルエラの髪は白黒で、映画用にデザインを変えたという訳ではないのだが、上述したように実写化ではデザインの深化によって、白黒が与える意味の表現が広が停る。
 
その最たるものは、白黒がもたらす二面性・二極性にある。
 
 

キャラの[二]面性

 
まずはキャラの二面性について。
 
エマストーンが演じるエステラ・クルエラの二面性を、白黒によって上手く表現されている。
 
デザイナーとして活躍したい純粋なエステラ(白)、そして自分の目的のためなら手段を択ばないクルエラ(黒)。
 
そんな白と黒のキャラクターが一人の体に同居していることを、髪色で表現しているのだ。

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天使と悪魔の二面性を持ち合わす、不思議で魅力的なキャラクター。

 

天使のような悪魔の笑顔を、エマストーンは見事に体現していた!!

 

もしかしてクルエラは、近藤真彦の服装を真似たのかもしれない。

信じるか信じないかは、あなた次第だ。

 


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人は善・悪の[二]元論で判断してはいけない

 
グレイグ・ガレスピー監督の前作「アイトーニャ」と本作は共通点が多い。
 
・悪女と世間的に決めつけられた女が主人公
・男2、女1という関係で悪事をはたらく
・主人公の子供時代から丁寧に、人生の表と裏を描く

 

要は、人を善か悪かの二元論で語ってはいけない。

表と裏、両方の側面を知らないと真実は見えてこない。

ことを監督は伝えたいのではないだろうか?

 

本作のように白黒という極端な配色に加えて、ファッション界の頂点を決める戦いや、人の生と死など、二極的な構図が多いと感じる。

 

しかし、誰が悪で誰が正義かは、映画を見る前と後で180度変わっているだろう。そして、クルエラを悪者と呼ぶ人はいても、エステラの側面を見ると、決して単純な悪者とは言えないのだろうか。

 

つまり、監督は単にクルエラの実写化ではなく、自身が伝えたいテーマも今作に内包していると感じる。

 

 

 

 

ステレオタイプへの痛烈な批判も

 

まるでアイズワイドシャットの仮面舞踏会が行われそうな豪華絢爛なパーティ会場で、全員がクルエラの恰好をするシーンがある。

 

 

クルエラを捕まえたくて仕方ないバロネスは、白黒の恰好という見た目だけで犯人と決めつけ、事情聴取もせずに「暴行」する。

 

このシーンは、冷静に考えれば異常以外の何物でもない。

 

バロネスにとっては大切な客。いくらクルエラと見間違えたとしても、何度も何度も大切な客を殴るだろうか。

 

傍若無人なバロネスでも、超えてはならない一線があるのではないか。

 

このシーンを見て思い出したのが、今年のアカデミー短編実写映画賞を獲得した「隔たる世界の2人」である。

 

この作品は黒人という理由だけで何度も警官に殺されるシーンが描かれており、警官による黒人の殺害を批判している。

 


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人は単に見た目だけで判断し、人を殴ったり暴行したりする。その愚かさを、本作のあのシーンでは伝えたかったのだと思う。
 
見た目が白黒であれば、躊躇なく殴っていたのだから。
 
究極的なステレオタイプの描き方だ。
 
 

冒頭のモノローグが示すもの

 
これまで悪女は多く描かれてきた。
 
その多くは、悪女がなぜ悪女になったのか。その背景を描く。
 
今作の場合は、主人公の悪女自身がモノローグで語る。
近年だと、特に「ハーレイ・クイーンの華麗なる覚醒」を思い出す。
 
自ら積極的に語るのその口調は、ハーレイ・クインもクルエラも同じく、他を寄せ付けない。
 
自分だけが良ければいいという自己中心性が、このモノローグに表れている
 
その証拠に、なんと冒頭に重大なネタバレをしてしまうのだから、末恐ろしいものだ。

 

まとめ

大好きなエマストーンも堪能でき、美しいデザインにも感動。

 

もう何も言い残すことがないのだが、後は淡々とエマストーンの良かった点について書いていく。

 

目鼻立ちの大きさを活かした演技が魅力的なのはいつものことだが、今回は特に目先が素晴らしい。

右へ左へ大きくと動く瞳。そのどれもが美しく、何に注視しているのかがすぐにわかる。

 

あとは監督が意識したのか、エマストーンの出演作品と似ている場面を本作でも再現しているように見えた。

 

例えばワンカットで職場であショップを写すシーンは「バードマン」だし、自身が有名になった後でカフェに寄るシーンは「ラ・ラ・ランド」。偶然かと思うが。

 

また、これは大変どうでもいい情報なのだが、エステラの赤い髪にキュンでした。

 

95点 / 100点 

 
関連画像
 
 
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