まえがき
今回批評する映画はこちら
「グッドボーイズ」
エバン・ゴールドバーグとセス・ローゲンの制作で「スーパーバッド」のような題材。これでつまらないわけがないでしょ!!!
もう傑作でしょ!!!!
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しかも主人公がジェイコブ・トレンブレイくんが主演で、リアクション大きめで、、セス・ローゲン軍団の映画が大好きな私にとっては、もう見る前から今年ベストの大傑作ですよ!!
もう誰がなんと言おうとベストでしょ!!!!!!
それでは「グッドボーイズ」ネタバレあり感想解説と評価、始めます。
あらすじ
・初めてのキスのため奮闘する小学生たちが思わぬ騒動を巻き起こしてしまうさまを描いたコメディ。主演は「ルーム」のジェイコブ・トレンブレイ。監督は、これが長編デビュー作のジーン・スタプニツキー。製作に「ソーセージ・パーティー」「ネイバーズ」などのコメディ作品を手がける俳優のセス・ローゲン。小学6年生のマックス、ルーカス、ソーの3人組は女子たちから「初キス・パーティ」に誘われるが、キスの仕方が分からないので早速リサーチを開始。オトナの世界に好奇心が止まらない3人だったが、そんな中、マックスの父親の大事なドローンが壊れてしまう事件が発生。父親が仕事から戻る前に、遠く離れた隣町のショッピングモールまで行って新品のドローンを手に入れなければならなくなってしまい……。
「グッドボーイズ」のネタバレありの感想と解説(全体)
TOHOシネマズ六本木で #グッドボーイズ 鑑賞!
— Blog_Machinaka🐻@映画ブロガー、ライター (@Blog_Machinaka) 2020年6月13日
名作「スーパーバッド」のイズムを継承した、ボーイズ達のグッドなチン道中ストーリー。
幼いルックからは想像もつかないハードな下ネタも愛らしい。
下ネタの向こう側にあるのは男の友情。
キ◯タマは2つ。でも、3つあってもいいじゃないか。
大傑作 pic.twitter.com/WQXVcDkZuR
あの頃の自分を思い出させてくれる大切な一作に
さて、率直に本作の感想を言うと、、、
大傑作だよ!!!こんな映画を待ってたよ!!
はい、もうこの映画に点数など付けられません。
年間ランキング?オールタイムベスト? そういう次元の話じゃありません。
今はこの映画が愛おしくて仕方がありません。
セス・ローゲンが製作を務め、予告のキャッチコピーにもあった通り「スーパーバッド」や「ネイバーズ」など、過去のセス・ローゲン作品を彷彿とさせるコメディ映画が今作の「グッドボーイズ」。
優しそうなタイトルとは裏腹に、過激な下ネタを小学生に喋らせる、アルコールやドラッグを体験させるなど本当にヒドい映画であったのは間違いありません(褒めてます)。
冷静に考えてみてください。子供が主人公なのにR指定ってどういうことですか?笑
まぁ、あくまでも映画の中の話ですから、コンプラ警察の方はおとなしい目で見てくださいね。そもそも見ないかw
過激な下ネタが目立つ本作ですが、小6の子供達にとってはちょうど性の目覚めが訪れている時点で。
何の躊躇もなく下ネタを放つのは自然なことで。あれがリアルで。映画だからって誇張してるわけじゃないんです。
あれが健全な男の子なんです!!
何事も隠さず性に興味津々な姿が愛おしく感じるのです。純粋に性に向き合ってるじゃないですか、彼らw
下ネタでゲラゲラ笑うのも良いですが、今作は男子から男性になるまでの過程を切り取り、男の子なら誰もが経験した通過点をもう一度見せてくれる映画で。
下ネタは下ネタで笑えるんですけど、下ネタの向こう側にある男の子の成長や絆を見せてくれるのが本作の素晴らしいところで。
単なるお下品な下ネタコメディ映画じゃないのは、スーパーバッドから通底している脚本力の賜物だと思います。
こういった過激な下ネタが映画に露出したのは、ファレリー兄弟の「メリーに首ったけ」がきっかけだと思っていますが、ファレリー兄弟も単に下ネタがやりたいわけじゃない。
下ネタもオッケーで許してくれる可愛い女の子=男性の理想を描いているのです。
一見すると下ネタコメディ映画って軽蔑されたり敬遠されるジャンルなんですが、下ネタの向こう側に見える作家性だったり映画のテーマというものがあるんです。
それを見つけられると、もっと映画が面白くなると思います。
卑猥な言葉を言いながらも、きっちり男子の友情を見せてくれる。見終わった頃には3人が大好きになってるんです。
少年を逆手に取ったギャップ笑いが秀逸
今作の笑いの特徴は主人公が少年であることを逆手に取ったギャップ笑い。
今作をざっくり説明するなら、冴えないメンズたちがイケてるグループのパーティで一旗上げてやる的なプロットになっていて、この作りはアメリカの典型的なティーンムービー以外の何者でもありません笑。
物語も、音楽も、役者の演技も、全てがティーンムービーの王道をいくもの。
しかし、今作で取り入れられているティーンムービーの演出は、小学生向けではなく高校生が主人公であることを前提としているように思えて仕方ないのですw
今作の主人公はティーンであってもローティーン。ハイスクール向けの演出をすれば明らかに浮いてしまうことは確実なんですが、今作ではそのギャップを利用して上手く笑いに転化させたのが功を奏していると思います。
まず大きなギャップは音楽の使い方。
小学生が主人公にもかかわらず、劇中に流れる音楽の多くはヒップホップアーティストのTony Kの楽曲なんですよ!
車でもなくバイクでもなく、小学生らしいマウンテンバイクを走り抜ける主人公たち。そのバックミュージックにヒップホップの音楽が流れるこのセンス。。
Tony K本人には申し訳ないんですけど、もう大爆笑ですよね笑
次のギャップは役者の作り込み。
まだあどけないトレンブレイくんたちではTony.Kの音楽に完全に負けてしまう。すごく陳腐なものになってしまう。彼らは等身大の小学生なんですもの。
彼らとは対照的に、今作のキーマンとなるイケてるグループのリーダーの姿がこちら。
今作の名脇役は間違いなく彼ですね! イザーク・ワンという子役らしいです。
彼のファッション、表情、セリフ、立ち振る舞い。。全てがモテる高校生にしか見えないんですよw
おかしいなぁ、トレンブレイくんと同い年なのになぁw
とにかく、彼のいう言葉一つ一つが本当に外さない。可愛い顔して「YOU IN?」なんて言われた日には、、、たまんないですよw 腹がよじれるかと思いましたww
彼はトレンブレイくんたちの中では「レジェンド」と言われてるんですが、その理由もまた最高で・・・ ネタバレはできませんが、浮世離れしてるんですよ彼だけはw
ただ、そんな浮世離れした設定も、彼なら本当にやっていそうな説得力を持たせているんですよね。
ちなみに、彼がトレンブレイくんをパーティに誘うところから本作が始まりますw
小学生がパーティだって?キスゲームだって?
そんなマセたことを・・って思うかもしれませんが、彼なら本当にやってそうなんですよ!!素晴らしい!!
そして、何よりのギャップはアダルトグッズの使い方
トレンブレイくんらは無知がゆえに、アダルトグッズだと知らずに子供のオモチャとして遊ぶんですよねw
一番面白かったのは、ア◯◯ビーズですね、はい!
もう一度言いますか、ア◯◯ビーズですね!!
他にも拘束具をアトラクションだと思って空中遊泳したり、もうやりたい放題ですw
まとめると、今作グッドボーイズはクレヨンしんちゃんなんですよ。
幼稚園児のしんのすけが大人としか思えない発言や行動をして笑わせるというか。
実年齢と発言・行動のギャップが目立った本作なのでした。
裏ネタ小ネタを紹介
・ショッピングモールはあの映画で使われていた
トレンブレイくんたちがドローンを買いに行くショッピングモールは、「40歳の童貞男」で使われた場所と同じだそうです。しかも家電屋までも同じw どれだけオマージュを捧げてるんだよw
・セスローゲンが予告で出演していた
セスローゲンは本編にこそ出演してませんが、アメリカ向けの予告動画に出演しているそうです。
ちなみに内容は、セスローゲンが「今作はR指定だから君たちは見れない」と言い、出演者のトレンブレイくんたちがそれに反発する動画です。興味あれば是非。
Good Boys - "Seth Rogen Intro" TV Spot - In cinemas Aug 16
まとめ
こういった下ネタ満載の映画が日本で公開されてくれて、本当に感謝してます。
それだけで満点つけたいくらいなのに、映画本編も文句なく面白い。
パルコさん、本当にありがとうございます。
子供と大人のはざま。大切なあの頃の気持ちを思い出させてくれる大切な映画でした。
オススメです!
90点 / 100点