- まえがき
- あらすじ
- 「ランボー ラスト・ブラッド」のネタバレありの感想と解説(全体)
- この映画には「容赦」が存在しない
- スタローンなりのステイホーム期間
- スタローンの子供がさらわれる、ということ
- まとめ
まえがき
今回批評する映画はこちら
「ランボー ラスト・ブラッド」
ふぉおおおおおおおおおおお!!!!
血と汗と油がたぎる、男祭り開催いいいいいぃぃいぃ!!!!!
・俺自身がオッサンである
・オッサン同士で集まると何故か安心する
と、最近なぜかオッサンを溺愛しているんですよね、私w
もうなんかね、若い子とキャーキャーやるよりもオッサンと生ぬるく交流してた方が安心するんですわw 世間話するのはオッサンに限るっていうねw
はい、オッサンも気軽に映画館に行けるようになってほしい。そう願うばかりなのです。
同じスタローンですと「クリード2」を鑑賞したときもオッサンたちと鑑賞しましたね。楽しかったです。
www.machinaka-movie-review.com
今回もオッサンたちと一緒に鑑賞してまいります!!!!!
それでは「ランボー ラスト・ブラッド」ネタバレあり感想解説と評価、始めます。
あらすじ
・シルベスター・スタローンの「ロッキー」に並ぶ代表作で、1982年に1作目が製作された人気アクション「ランボー」のシリーズ第5弾。グリーンベレーの戦闘エリートとして活躍していたジョン・ランボーは、いまだベトナム戦争の悪夢にさいなまれていた。ランボーは祖国アメリカへと戻り、故郷のアリゾナの牧場で古い友人のマリア、その孫娘ガブリエラとともに平穏な日々を送っていた。しかし、ガブリエラがメキシコの人身売買カルテルに拉致されたことで、ランボーの穏やかだった日常が急転する。娘のように愛していたガブリエラ救出のため、ランボーはグリーンベレーで会得したさまざまなスキルを総動員し、戦闘準備をスタートさせる。監督はメル・ギブソン主演作「キック・オーバー」を手がけたエイドリアン・グランバーグ。
「ランボー ラスト・ブラッド」のネタバレありの感想と解説(全体)
#ランボーラストブラッド 鑑賞!
— Blog_Machinaka🐻@映画ブロガー、ライター (@Blog_Machinaka) 2020年6月26日
さらわれた娘を救いに異国でバトルロワイヤル!
最初は「96時間」的な話かと思いきや、全然違った!
もはやスプラッターホラーとも思える容赦ない残虐描写、自宅を戦場にする捨て身のステイホーム・ファイトは圧巻!
これ、スタローン版「ホームアローン」だよ!!
この映画には「容赦」が存在しない
今年でなんと74歳。
日本なら来年で後期高齢者という区分に入るおじいちゃんですが、老いを全く感じさせない、スタローンパワーで元気をもらえる映画でした。
ただ、かなり残酷なシーンが多いので鑑賞にはお気をつけて。
上映終了後、後ろに座っていたオヤジが真っ先に「エグい!!」と喜々した表情で叫んでいたのが非常に印象に残っております笑
そう、本作を一言で表すならば「エグい」んですよ。
一番目をみはるのは容赦のない残虐描写の数々ですよね。見ているうちに、まるでメル・ギブソンが監督したような映画だと錯覚してしまうほどでしたw
普通ですよ、アクション映画というジャンルなら過度なグロさは必要ないわけです。ましてやR指定なんかにしたら、子供が見れなくて興行収入的にも危ない。
本作はアクション映画に分類されるはずなのに、まるでスプラッターホラーのような残虐描写のオンパレードなんです。
普通なら人体の切断があった場合、暗くしたりフォーカスを外したりするんですけど、本作のカメラワークはグロい部分をはっきりと映し出して隠す気がまったくないw
お手製のナイフで首を切断したり、容赦なく足を切ったり、、なんでしょう。躊躇がないんですよランボーには笑
そして何よりエグいのは、ナイフで切った傷口の中に手を入れて体をかき回すシーン。。はい、文章にするだけで凄く萎えました笑 でも、これが事実なのです。
しかも傷口をドアップにして堂々と見せる。手を入れてる時の効果音もグッチョグチョ言ってて見るに堪えない映像・音響の数々で・・・
正直、悪趣味と言われても仕方のない残酷なシーンが堪能できる映画でございます。実に素晴らしい。
また、スタローンの容赦ない行動も本作の特徴で。
ランボーは乱暴というダジャレが何毎回言われてたか分かりませんが、本当に「乱暴」という言葉がピッタリな行動の数々を見せてくれました笑
娘を助けたいがゆえの行動なので仕方ないと思いますが、口よりも先にナイフが出てしまうんですよランボーは。
質問に3秒以内に答えないとすぐにナイフを突き刺すランボー。質問に答えさせるために、殴ったり蹴ったりするのは普通のやり方じゃないですか。
でもランボーは一切の容赦がないのでナイフで拷問しちゃうんですよねw なんか遊びがないというか、余裕がないというかw
また、娘の誘拐に関与したと思われる女性に対して、男性と同じくナイフを突き立てるランボー。。
ランボー、ここは戦場じゃないんだ!!!
と思わずツッコみたくなるような容赦のないランボーを、映画で堪能することができました笑。
今回の舞台となるのはメキシコだったりスタローンの家(田舎町)なので、戦場で行われてるような残虐描写がより際立つというか、よりエグく感じるんですよねw
こうして残虐描写を入れることで、ランボーの「怒り」を表現してるんだと思います。
人を選ぶ描写だとは思いますが、ワタシ的には大好物でございました!!
スタローンなりのステイホーム期間
ステイホーム期間を経験した私にとっては、本作の後半でスタローンが家に巣ごもるシーンが非常に印象的で。
コロナの今だからこそ、映画の中で自宅に巣ごもるシーンがあると注目してみちゃうんですよね。
ランボー1なら山の中、2や3なら戦場と、基本的にはアウトドアで敵をボコボコにしてきたランボー。
しかし今回は一旦メキシコに向かうも、本格的に敵を攻撃する舞台はランボーの家なんですよねw
なんでしょうね、メキシコじゃあ土地勘もなくて戦いづらかったのかな?
撮影許可が降りなかったのかな?
明確な理由は分かりませんが、とにかく彼は自宅を戦地に選びますw
とにかく、メキシコから自宅に戻り、巣ごもりして罠や装備品を整えていく様子は彼なりのステイホーム期間だったんだなぁと感じました。
ランボーがステイホームしたらどうなるんだろう、と映画ファンの妄想を見事に映像化した作品のようにも感じましたw
自宅に敵が押し寄せてくるも、巧みなトラップで撃退していく映画といえば「ホーム・アローン」を真っ先に思い浮かべますが、今回はスタローン主演で「ホーム・アローン」を作ったような感じになりましたねw
ただ、マコーレ・カルキンが作った罠と違ってランボーの罠は致死性がありますが笑
スタローンの子供がさらわれる、ということ
ただこの作品と本作が決定的に違う点は、娘が誘拐されることが主人公にとって何を意味するか? にあると思っています。
単に娯楽作品として誘拐を描くならば、娘が誘拐されようが息子が誘拐されようが、正直どちらでも良いわけです。奥さんが誘拐されたっていい。要は誘拐はマクガフィン的な扱いだと思うんですよ。
しかし本作がなぜ娘を誘拐させたのか?それは、スタローンの人生が大きく影響しているように感じました。
年をとってもスタローンの出演作品は衰えず、むしろ増えてるように感じていて、破竹の勢いで活躍していますが、どこか生き急いでいるように見えて。
言っちゃ悪いですけど、この作品の脚本ってかなり荒削りだと思うんですよ。細かいところは気にせずにガンガンアクションやろうぜ!みたいな。
生きているうちにやれることをやる、やるかやらないかの人生ならやるを選ぶ。
そんな信念のもとにスタローンはガムシャラに映画に関わっているような気がしてならないのです。
そんな彼にとって、若い娘がさらわれることは自分の命を奪われるにも等しい。どんな映画でも子供がさらわれることは悲しいですが、スタローンにとって子供を失うという出来事は、特別に感じてしまうのです。
あと、スタローンって自身の息子を亡くしているんですよね。
「ロッキー5」で出演しているスタローンの息子、あれはスタローンの実の子供なんですよ。
そういう過去を知ってるからこそ、彼の子供がさらわれる設定があるだけで辛くて仕方がない。スタローンとスタローンが演じるキャラクターを切り分けて考えられないんですよね。
ロッキーシリーズでも証明しているように、スタローンは「哀愁」という言葉が似合う俳優になりました。
そもそも、「ランボー」は単なる暴力映画じゃなくて、ベトナム兵の行き場のない怒りと哀愁がこれ以上ないほどに伝わるドラマ作品でもあるんです。
過激な残虐描写がランボーシリーズの「怒り」を表現しているとしたら、墓場で佇む姿は「哀愁」を表現するものだと思っています。
今回は直接的にベトナム戦争の話には繋がりませんでしたが、長い歴史の中でランボーが抱えてきた悲しみが、今作でさらに爆発したと思いました。
まとめ
正直ツッコミどころはあります。
危篤状態にある娘をなぜ病院に入れずに自宅まで運ぼうとしたのか、あれだけ用意周到なランボーが異様な軽装でマフィアの本拠地に行ったのか?
映画の中ではかなり重要になってくるロジックではあるんですが、一切の説明がないんですよね笑
ただ、そんな細かいところはどうでもいんです。
とにかくランボーの容赦のない姿を堪能したい方は、おすすめでございます。
80点 / 100点