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映画「スパイラル ソウ オールリセット」ネタバレあり感想解説と評価 リセットしたらセーブデータも消えちゃった的なぁ!?

 
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この記事では、「スパイラル ソウ オールリセット」のネタバレあり感想解説記事を書いています。
 
 目次
 

まえがき

 

 

今回批評する映画はこちら

 

「スパイラル ソウ オールリセット」

 

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(c) Lions Gate
いくら仕切り直しとはいえ、「オールリセット」というのはどういう了見なのだろう。
 
原題は「From the Book of Saw」となっていて、「ソウ(ジグソウ)の本を基に」という意味合いだ。
 
まさかとは思うが、今までソウシリーズを見たことのないビギナーが今作を避けないように、「リセットしましたから!初心者でもいけますよ!」と伝えたいのだろうか。
もしそうだとしたら、職権乱用が過ぎやしないだろうか。タイトルは作品を象徴する重要な言葉。作品の名誉にも傷が付きかねない。
 
最初から不満タラタラだが、一体どんな作品になっているのか楽しみではある。

 

それでは「スパイラル ソウ オールリセット」ネタバレあり感想解説と評価、始めます。

 

 

 

 
 

あらすじ

  
2004年製作の第1作以降、これまでに8作品が製作された人気スリラーシリーズ「ソウ」シリーズの新たな一作。過去のシリーズと関係する登場人物が一新され、ジグソウの後継者をめぐる物語をリセットし、ジグソウを凌駕する新たな猟奇犯が登場する。地下鉄の線路上で舌を固定され、宙吊りになった男。猛スピードに迫った電車により、男の体は四散する。それが、猟奇犯が警察官をターゲットに仕掛けたゲームのはじまりだった。捜査にあたるジークと相棒のウィリアムを挑発する不気味な渦巻模様と青い箱。やがて、伝説的刑事で、ジークの父であるマーカスまでもが姿を消し、ジークは追い詰められていく。主人公ジーク役をクリス・ロックが演じ、父のマーカス役にはサミュエル・L・ジャクソン。監督は「ソウ2」から「ソウ5」までシリーズ3作品でメガホンをとったダーレン・リン・バウズマン。

スパイラル ソウ オールリセット : 作品情報 - 映画.com


 
 
 
 
 
 

「スパイラル ソウ オールリセット」のネタバレありの感想と解説(全体)

 

 
 

 

公式によるセルフパロディのようだった

 

ある意味、凄い映画としか言いようがない。

 

孤高の天才(あるいは変態)ジグソウによる「チョイス・イズ・ユアーズ」の名セリフから始まるゲーム性の高い死の密室劇、目を覆いたくなるような残虐なシーンのオンパレードは、もはや一種の伝統芸能と言っても良い。

 

そんな伝説的なソウシリーズをリブート、いや全てリセットし新たな映画として制作されたのが今作だ。

 

 

・・・以上、だ。

 

 

 

「今作にどんな言葉を与えればよいだろう。」と考えるのが無駄と思えるほど、今作の魅力は限りなく低い。クソ映画だと揶揄することもしたくない。

 

何というか、これ以上関わりたくない映画だ。

 

「リセット」という言葉から、今作をゲームに例えさせてもらう。

今作は、リセットボタンを押したらついでにセーブデータも消えてしまった時の喪失感を味わったような、そんな感覚を覚える。

今まで獲得してきた経験値やアイテムが全て消えてしまい、絶望に打ちひしがれる。スーパーファミコンなど古いゲームを経験した人にとっては、よく分かる心境だろう。

 

今作もゲームのそれと同じように、今まで「ソウ」シリーズで培ってきたものが全て消え去ってしまい、勇者ジグソウ(Lv.1)の拙い冒険譚を眺めているような気分だった。

 

残虐シーンなど、ソウに必要な要素はあるといえばある。

密室の外側にある人間ドラマも描いてはいる。

ジグソウではないが、それに近しい犯人がかの名言を放つシーンはある。

 

そういう意味では、同じ「ソウ」というゲームをプレイしているように見える。

ただ、リセットしたせいで全てのシーンがレベル1になっているのだ。

これじゃあスライムだって一苦労する。

 

「オールリセット」という副題を尊重すると、たしかに全てのソウシリーズをリセットし、新たなジャンルへとチャレンジした作品ではある。

今作は単にホラーだと片付ける事ができないのも確かだ。

 

が、新たなジャンルにシフトチェンジしたとしても、クオリティがあまりに低い。

新しいものを見せるには、それなりに経験値を積み、支度をしてほしい。

勇者じゃなくても、伝説の金属から作られた剣を準備しなくても良い。鋼で出来た剣と鎧でも十分だ。

だが今作は、そんな最低限の用意さえなしに、魔王に挑んでるようなものなのだ。

 

 

This is 苦痛なドラマパート

では、今作はオールリセットした果てに、何を目指したのだろうか?

 

・父親が伝説の警官だった、警官が主人公

・警官殺しの犯人

・次第に明らかになる警察の癒着、そして衝撃の犯人・・

 

70年代のアメリカでよく見られた、社会派サスペンスものといったところだろうか。

 

直近の作品だと「21ブリッジ」のような設定になっている。

 

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冒頭、まるで食前酒のような小さい尺で虐殺シーンを見せてくれるのだが、基本的には刑事劇をメインに見せられる。

 

警官殺しを追いかけるベテランの主人公、署長の命令でバディを組まされる新人。

警察署でさんざん揉めた後に、面倒くさそうに冒頭に写った殺害現場へと向かう。

ここまで15分ほどの時間だったろうか。

 

 

ここまでがとにかく・・・とにかく苦痛で仕方がない。

 

まず主人公をはじめとした警察連中の演技が驚くほどの低クオリティ。英語は完全に分からない私でも、よく分かるほど演技が上手くない。

 

特に理由もなく、皆感情的で、「早く収録終わってよ!!」と言わんばかりの怒号を飛び交わせる。サミュエル・エル・ジャクソンがその中で伝説の警官なのだが、彼に影響されたのか、ファックばかり言っている。とにかくセリフが攻撃的だ。

 

が、それに見合った声量も表情も出来ていない。感情的なセリフなのに、表情が付いてこない。

 

コメディ映画ばかりに出演するクリス・ロックだが、どうにもこうにも演技にハリがない。

 

おまけに、セリフが物語を進めるための事務的な内容ばかりで、キャラクターを説明する日常会話が極端に少ない。なんなんだ、あれは。

 

せいぜい日常会話といえば、「家族はいるのか?」とか「明日は何するんだ?」みたいな毒にも薬にもならない会話しかない。これではキャラクターの深堀りができない。

 

ただ事件を追いかけることだけに、セリフとキャラクターが動いてく。しかし、これが死ぬほど苦痛で仕方ない。

 

全体的に、今作はドラマパートが多いため、苦痛で仕方がない。みなさんお待ちかねの密室デスゲームは最後までナリを潜める。

そのため、今作は警官殺しの犯人探しと、それを追いかける人間模様に焦点が絞られているのだが、まるで面白くない。

 

ただ犯人を追いかけてればよいだけなのに、何故か知らんが警官殺しの最初の犠牲者の家を訪れ、妻に話を聞く。

「はいはい、悲しいですね辛いですね。」と、人が死んでるのに申し訳ないが、正直な感想が口から出てしまいそうになる。

これもまた時間のムダでしか無い。

こっちは早く次の村へ進んで新しい物語に進みたいのに、草原を歩き回りはぐれメタルと遭遇するために道草を食っているようにしか見えない。

 

とにかく、社会派サスペンス刑事モノでありつつも、主人公側も犯人側の心情もよく伝えられず、ただ「刑事モノってこういうもんだよな?」という、らしさの輪郭線を描いたようなドラマに思えてしまったのだ。

 

輪郭だけで、中身は特に無い。だから退屈に思えてしまう。

 

 

  

残虐シーンはご健在ながらも

ただ、今作は奇跡的にもはぐれメタル的なシーンと何回も遭遇できる。

 

皆さんお待ちかね、「ソウ」シリーズの白眉とも言える残虐シーンだ。

 

冒頭は、地下鉄の線路内が舞台で、舌を拷問器具で挟まれるシチュエーション。

「舌を引っこ抜けば逃げられる、さもないと電車に轢かれる」といつもの二者択一方式を求める犯人。

 

ここは素晴らしい、、と言いたかったのだが、なんだかパッとしない。

一番みたいシーンで、何故か編集のテンポがおかしくなり、大切なシーンが早回しになってしまう。とにかく拷問が圧倒的なテンポで進められる。とにかく動きが速いのだ。

 

・・いくらドラクエを意識してるとはいえ、はぐれメタルに寄せ過ぎではないだろうか(嘘です)。

 

と思ったのもつかの間、あっという間に殺されて、肝心であるチョイスシーンが短く、選択の結果による死に導かれない。

その後も顔を硫酸で剥ぎ取られたり、指を拷問器具で引きちぎられたり、単に体を解体されたりするが、どのシーンも上記のような妙なテンポで見せられる。

 

これでは全く感情が揺さぶられない。これでは単なる殺人だ。「ソウ」シリーズの醍醐味は、選択と結果の物語だ。これにより、普段のホラー映画では味わえないカタルシスが生じる。が、今作には微塵も感じない。

 

そして何より、今作では複数人が密室に閉じ込められるシステムが存在しない。

一人ずつ監禁され、殺せばまた次のターゲットに忍び寄る。

 

オールリセットを強調したいからだろうか、それとも三密を避けるためなのだろうか?

 

別に一度に殺されなくても良いのだが、監禁された者同士の駆け引きや会話が消えたのは痛い。さきほど刑事のドラマパートがつまらないといったが、殺される側のドラマも全く消え去っているのだ。

 

なんだろう、出来が悪く宗教要素の一切ない「セブン」を見せられているような、そんな感覚に陥った。

 

ただ、そんな拷問シーンの中でも一線を画すのは、サミュエル・エル・ジャクソンの拷問。彼がどのように拷問を受けるのか楽しみにしてほしい。これだけはネタバレできない。

 

 

まとめ

 

散々酷評してしまったが、実は爆笑できるシーンが何度もある。

 

後半。主人公が犯人のアジトに入り、拷問されている警官を見て助けようとするシーン。

 

ベルトコンベアーで運ばれた空き瓶がローラーで粉砕され、破片が大きなファンを通して警官の背中に刺さる拷問。

 

主人公が警官を助けようと、手錠を外そうとしたり色々するのだが、破片が来そうな瞬間になると、、

 

 

 

 

 

 

ダッシュで逃げる。

 

そして、安全だと判断すると、再び警官のもとへ駆けつけて何とかしようとする。

しかし、またしても破片が飛んでくる。。。

 

 

ダッシュで逃げる。

 

を、何度か繰り返すのだ。

 

しかも、2回目は何を思ったか知らないが、デカイ黒バケツを背負って駆けつける。

これで瓶が背中に刺さるのを回避しようとしているのか、それともSDGsを意識して瓶は資源ごみとして回収しようとしたのだろうか?

SDGsとは? | JAPAN SDGs Action Platform | 外務省

 

そんな努力もむなしく、結局は全力で逃げる主人公。・・・なんてこった。

 

あまりの逃げ足の速さと、天丼的な展開に爆笑してしまった。

 

そういうのは最高に良かったのだが、それ以外はあまりにもダメだった。

 

オールリセットということで、今作にはこの点数がふさわしいだろう。

 

0点 / 100点 

 

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