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映画「SAND LAND」ネタバレあり感想解説と評価 逆マイエレメント

 
こんにちは! 
 
Machinakaです!! 
 
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この記事では、「SAND LAND」のネタバレあり感想解説記事を書いています。
 
 目次
 

まえがき

 

 

今回批評する映画はこちら

 

「SAND LAND」

 

(C)バード・スタジオ/集英社 (C)SAND LAND製作委員会

鳥山明原作には目がなくてねぇ。。

 

最近漫画見る気力も無くなってきて、なるべく映画で接種できたらなぁと思った矢先に今作が公開!

予告からオワワクワクすっぞ!な作画が・・・

童心に帰りますよねぇ、、、

 

2000年に書かれたのであれば現役で漫画読んでいた年だったのですが、何故かスルーしてしまいあまり記憶になく、、、

 

華金にぴったりな作品かと思い、選びました!!

 

それでは「SAND LAND」ネタバレあり感想解説と評価、始めます。

 

 

 

 
 

あらすじ

  
「ドラゴンボール」の鳥山明が2000年に手がけた名作コミック「SAND LAND」をアニメーション映画化。
魔物も人間も水不足に苦しんでいる砂漠の世界・サンドランド。悪魔の王サタンの息子で「極悪の悪魔」を自称しているが少年のように純粋な心を持つ王子ベルゼブブは、盗みが得意で物知りなお目付け役の魔物シーフや正義感の強い人間の保安官ラオとともに、広い砂漠のどこかにあるという「幻の泉」を探す旅に出る。
声優陣は「小林さんちのメイドラゴン」の田村睦心がベルゼブブ、ジェイソン・ステイサムの吹き替えなどを務める山路和弘がラオ、「ONE PIECE」シリーズのチョーがシーフを担当。アニメーション制作は「機動戦士ガンダム」で知られるサンライズ(バンダイナムコフィルムワークス)を中心に神風動画とANIMAが加わり、「COCOLORS」の横嶋俊久が監督を務める。

SAND LAND : 作品情報 - 映画.com

 
 
 

「SAND LAND」のネタバレありの感想と解説(全体)

 

 

逆マイエレメント

夕方からの上映だったから致し方なかったかもしれないが、劇場内はほとんど成人。というかオジサン。

きっと自分と同じく、あの頃の少年ジャンプと共に青春を送った方々なのだろう。

 

でも、是非とも子供にも見てほしい。

人を信じることの大切さ、助け合うことの尊さをドラゴンボールとはまた違った鳥山明テイストで描き、観た後は優しい気持ちになる良い映画でした。

 

2000年に描かれた漫画が原作ですが、人種差別やマイノリティの弾圧など現代にも通底する社会問題が浮き彫りになる作品でもあります。

 

つい最近、ピクサーの「マイ・エレメント」が公開されましたが、今作と非常に近い点が多いです。

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悪魔、人間、そしてピッチ人というマイノリティが同じ世界で暮らし、悪魔サタンの息子であるベルゼブブと保安官である人間ラオとの絆が描かれる。

まるで「マッドマックス」や「北斗の拳」のような、水が権力者によって支配されている世界。目的はオアシスを見つけて水を堰き止めているダムを破壊すること。

そう、今作は「逆マイエレメント」なんですよねw

 

ドラゴンボールでも人間のサイヤ人に対する風当たりは酷かったような記憶がありますが、今作ではピッチ人というマイノリティが加わることによって人間の狭い心がより強調されるというか。

誰が見ても人種差別を意識せざるを得ない内容なんですよね。

 

しかし、人種間(種族間)の融和を会話でなく闘いを通して描くのが少年ジャンプのアクション漫画として非常に優秀だと感じました。

特筆すべきは乗り物の使い方ですよね。

ドラゴンボールでは僅かだった乗り物のシーンが、今作ではむしろメインに描かれていきます。

 

特に戦車ですね。ここまで戦車が多いとは思わなかったw

主人公のラオは30年前に王国の将軍を務めており、戦車を奪ってベルゼブブ一向と共に砂漠を走ることに。

 

戦車は人間が作った乗り物であり、兵器。悪魔にとっては天敵である物に対して、ベルゼブブは躊躇なく運転を楽しんでいる。

ごくごく自然にやってのけてますけど、皆さん「マイエレメント」を思い出してくださいよww 

エンバーがどんだけウェイドの水に畏怖を感じていたかw

もちろん、ベルゼブブの強さに戦車が敵うわけもなく畏怖する必要も感じないのですが、それにしてもです。

 

ドラゴンボールの孫悟空と同様、超人的な強さを持つ者が差別や偏見を打ち壊していく構造なのですが、これを乗り物で魅せてくれたことに新鮮味がありましたね。

 

 

もう荒削りとは言わせない挑戦的なCGと手描きの融合

そして言及しておかねばならないのが、挑戦的なCGと手描きの融合でしょうか。

直近の「ドラゴンボール 超スーパーヒーロー」や「THE FIRST SLAMDUNK」にも見られた表現ですが、最近の東映配給作品って手書きとCGを巧みに融合させているんですよね。

 

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今回は従来の手書き作画に加えて、モーションキャプチャー、3DCGモデリングが組み合わさり、手書きとCGの良いとこ取りのような表現。

「良いとこ取り」と書くと1+1=2みたいに聞こえますが、全く違うんですよ・・・

 

今作の手書きとCGの融合は、、、

 

1+1=∞

 

なんですよ!!

意味不明な方程式ですけど、本当にそうなってんですよ!!!

 

原作者が描いた一枚の漫画が動いていることの感動、その一言に尽きます。

 

ディズニー・ピクサー、ソニピクやドリームワークスなど、フルCGのアニメは主流ではありますが、手書きとCGが合わさった表現は日本唯一ではないでしょうか!?

 

これ、今では日本の専売特許みたいになってますが、近いうちにでフェクトスタンダートになるかもしれないですよ!

ストップモーションを見た時の感動と近いというか、動くはずのないものが動いた時の感動というか、、

 

また、全編3DCGで描かれた戦車とキャラクターによる驚異的なリアリティを有する戦車描写が圧巻でした。

乗車し、ボタンを押し、ハンドルを回す。ラオが一連の操作を行っている様子を見るだけで感動するんですよねぇ。。

 

ただ、少し苦言もあります。

手描きの絵を3DCGとしてモデリングし、そこから太陽光や物理演算のシミュレーションを行なっているせいなのか、ジャギーが生まれてるように見えるんですよねー。

 

ジャギーは↓のような現象です。ざっくり言うとギザギザして見えることですね。

https://non-d.com/%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%82%AE%E3%83%BC%EF%BC%86%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%82%AE%E3%83%BC%E3%80%82

 

解像度が悪いわけ無いんですけど、キャラクターの黒い輪郭線がCGによって微振動するとジャギーが生まれちゃうんですよね。。

輪郭線なんて太さ5pxがやっとでしょうから、それで何も対策してないとギザギザ感が強調されちゃうんですよね。

これは非常に勿体無い。。。

一通り撮影してから、ジャギーを検出して綺麗になるような処理があると良いのですが。。

まぁ、これは時間の問題かもしれませんね。。

次回作では改善されるかもしれません!!!

 

 

まとめ

これは思わぬ収穫!!

 

初めてドラゴンボールを見た時のような感覚を覚えました...!!

 

95点 / 100点 

 

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 以上です! ご覧いただきありがとうございました!
 
 
 
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