それでは「散り椿」批評いってみよー!!!!
【初めての方へ】
こちらのブログが初めての方、ご訪問いただきありがとうございます!
「映画のタイトル+解説(感想)」で検索してくださってこちらにいらっしゃった方には大変申し訳ないんですが、できれば第1回目の記事をご覧いただいて、私の自己紹介と本ブログの趣旨をご理解いただければと思います。
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目次
[あらすじ]
・名カメラマンの木村大作が、「劔岳 点の記」「春を背負って」に続く映画監督第3作として手がけた時代劇。「雨あがる」などの監督・小泉堯史を脚本に迎え、直木賞作家・葉室麟の同名小説を実写映画化した。享保15年。藩の不正を訴え出たために藩を追われた瓜生新兵衛。追放後も連れ添い続け、病に倒れた妻・篠は、死の床で最期の願いを新兵衛に託す。それは、新兵衛のかつての友にしてライバルであり、藩追放に関しても大きな因縁を持つ人物・榊原采女を助けてほしいというものだった。妻の願いをかなえるため故郷へ戻った新兵衛は、やがてある確証を得て采女と対峙する。過去の不正事件の真相や妻の本当の思いを知る新兵衛だったが、その裏では大きな力が彼を襲おうとしていた。主人公・新兵衛を岡田准一、かつての友・采女を西島秀俊が演じるほか、黒木華、池松壮亮、麻生久美子ら日本映画界を代表する豪華俳優陣が集結。
[名「キャメラ」マン]
監督・撮影は木村大作さんです。
もはや生ける伝説。なんたって黒澤明監督のもとで修業してたんですから。。
明確にクレジットとして黒澤明監督の撮影を担当したことはないみたいですが、おそらく撮影監督としてではなく、一般の撮影スタッフとしてやってたんでしょうね。間違いがあったら指摘してください。
基本は撮影に回ってたんですけど、最近は監督も担うようになってきて、「剱岳 点の記」や「春を背負って」を監督しています。
この監督、非常に個性が目立つ監督として有名で。
とにかく弁が立つんですよ!!!
インタビューでも基本的にタバコ吸いながらタメ口っていうねwww
今じゃ映画監督といえば職業監督として、周りの会社と協力して、芸能事務所と協力して八方美人的に仕事をするものだと思うんですけど、木村大作さんは絶対に「自分を持っている」人だと思います。
岡田君にも、多分平気で怒鳴りつけられていると思いますw 自分でもう「俺はダメ人だよ、すぐ怒鳴っちゃうんだよ」って自嘲気味に言ってるしw
第136回 木村大作(Daisaku Kimura)氏 /撮影・映画監督 01自分にとっての“撮影”とは
あと、木村大作監督は「雪を撮る映画」が多いと思います。
・春を背負って
・北のカナリアたち
・剱岳
・ポッポや
・八甲田山
などなど
あと、どうでもいいんですけど木村監督はカメラのことを「キャメラ」って言うんですよねwww
キャメラっていうの、日本じゃもう和田アキ子さんと木村大作さんくらいじゃないですか!?wwww
僕がなぜここまで「キャメラ」にゲラってるかというと、完全に爆笑問題カーボーイの影響ですwww
「ジャニーズのキャメ梨はええなぁー」wwww
今流行ってる映画でいえば「キャメラを止めるな!」でしょうねwwww
多分、ラジオ聞かないと笑えないんですけど、よかったらぜひ聞いてくださいw
「キャメ梨!?」爆笑問題・田中がハマった和田アキ子のネタ~爆笑問題カーボーイ2013/7/23
はい、そんな名キャメラマンとして名を馳せる木村大作監督。
正直、映画よりも映画のメイキング映像がすごく気になる木村大作監督作品でございます。
監督の作品はとにかく根性による撮影、気合のロケーションが凄いらしく、ほぼ都内だけで簡単に撮影している最近の日本映画とは一線を画すものになってるのでしょうか。。
とても気になる映画でございます。
それでは映画の感想でっす!!!!
[映画の感想]
さすが木村大作監督!
明確なルールに則り、人と自然を対照的に写した映像美に感激! 映像で映画を見る私にとって、目が幸せになりました!!
ただ、少し分かりづらいところもあったので、散り椿に隠されたメッセージを徹底解説します!!
[目が幸せでした]
映画の感想の前に、少し私の話させてください。
自分で変わり者だと自覚してるんですけど、私テレビの映像が汚ないって思って、あまり見れないんですよ。特にバラエティとかドラマが。
なぜかって、全部の色が原色で明るくて派手で、明暗の差がないというか色の強弱がないじゃないですか。どこに目を集中させればいいのか、困っちゃうんです。
色味にこだわりが強すぎるあまり、テレビの色使いって苦手なんです。
それに、日本のドラマって移すところ全部明るくしちゃって、奥行き感がないんですよ。女優さんを綺麗に見せるためにやってるんでしょうけど、映像的には実に深みがない。って思っちゃう変態ちゃんなんですよ。
映画を見すぎたせいなのか、それともデザインの仕事もちょいちょいするようになってるからか、何に感化されたか分かりませんが、ルールや強弱のないとにかく派手な映像って大嫌いになっちゃったんですよ。
はい、以上が私の趣味趣向。このブログを見てる若者よ、こんな変わったおじさんにならないでくださいねw
そんな偏屈な私にとって、この映画は明確なルールに則って、明暗の差がくっきりとしっとりと。限りなく自然光を使って撮ったと思われる日本の原風景を中心にあくまで「自然に描く」ことを徹底してくれたことに、実に嬉しく感じました。目が幸せでした。
また後で解説しますが、木村大作さんは本当に自然を撮るのが好きなんだなぁとしみじみ感じます。
特に雪が本当に好きですねぇ、この人。
白い散り椿が中心に描かれる今作は、テーマカラーは「白」なのかなぁと思ったりもします。
時折、雪山がチラッと映ったり、大粒の雪が降ってきたり、白い散り椿が映ったり、自然の「白」の美しさを強調されたような印象です。
物語はいわゆる「仇討ちモノ」であり、時代劇によくある話であると思います。まぁ、岡田君と西島秀俊さんのバディというのは、非常に現代的ではありますが笑
そんな仇討ちモノなんですが、木村監督の自然にフィーチャーする撮影方針と、「散り椿」という花をタイトルにするほどの「自然で物語を語る」作風が、見事にマッチした作品でした。
この映画では、自然風景をキャラクターの心象風景として投影している部分もあったり、仇討ちに暗中模索する人間たちとは対照的に描かれる明るい自然風景もあったり、自然とキャラクターが精神的に繋がっていることが特徴的でもありました。
この間も、愛しのアイリーンという映画で監督と原作者の作家性が合致したと書きましたが、今作もまさに監督と原作者がベストマッチな映画でした。
www.machinaka-movie-review.com
エンドロール後に原作者の哀悼の意を示すぐらい、木村監督は原作者を尊敬し、映像化したかったのでしょう。この映画化プロジェクトがどこから始まったか分かりませんが、木村監督が積極的に関与した生まれた作品であるなぁと感じました。
すいません、あまりにも映像が良すぎて物語の話とかキャストの話が薄めなんですけど(そして、これからも映像の話ばっかりなんですが)、ここで少しキャストの話をしたいと思います。
今作は何と言っても岡田准一くん、、いや岡田准一さんの力強さをただただ感じる映画でございました。
これ、別にジャニーズに媚びてるわけじゃありません。これまで多くの岡田准一さんの作品を見てきましたが、間違いなくベストの岡田准一さんでした。
私がいつもジャニーズ俳優の映画を見るときに大事にしてるのは、「いかにテレビと違うキャラを演じられるか」「いかに普段のアイドルとかけ離れているか」という点。
いつも輝かしく、誰からも好かれるアイドルである岡田准一さんですが、今回は周りに共感されない、すさんだ剛腕侍のキャラクターを演じられていて、ダークヒーローとしての岡田准一さんを見れたのが嬉しかったです。
つまるところ私は、ダークなキャラを演じるジャニーズ俳優が大好きなんです。テレビで絶対に見せない顔を映画館で観れることに、特別感を味わいたいんです。
ダークなキャラと言えば、同じくV6の森田剛くんが、強盗・殺人・そして合歓を厭わない超極悪キャラの森田役を演じていた「ヒメアノール」は、未だに私の邦画ベスト級の作品です。
www.machinaka-movie-review.com
西島秀俊さんの正しく生きようとするも心の中では仇討ちに燃えるキャラクターも良かったですが、今回は岡田准一さんが際立った映画でありましたー。
【細かい照明の解説】
この映画を見た方はとにかく「映像が凄い」「美しい」って言うと思います。ただ、どこをどう美しいかと細かぁく解説してる人は少ないはず。
メジャーよりはマイナーを選ぶ私の細かい映像の解説に、少しでも共感してくれる人がいれば幸いでございます。
あぁ、、本当に物語の解説してないなぁ、俺。。。
はい、気を取り直して、細かい映像の解説へGOだっ!!!
・明確なルールに乗っ取った明暗のコントラスト
・奥は明るく、手前は暗い
・対象的な人と自然の明暗
・ブロック化された個々の明暗領域
・モノクロでなく、セピアのような
【人を見る映画でなく自然を見る映画】
・とにかく自然が主役
・雪で心の寒々しさを描く
・散り椿=志乃
tsubaki-fan.com完璧な愛らしさ、最高の愛らしさ、申し分のない愛らしさ、理想の愛(愛情)、理想の恋、ひかえめな愛、純な愛情、冷ややかな美しさ
【なぜいきなり突風が吹いたのか?】
【エンドロールを見逃すな!】
【ツッコミどころもある】
はい、これまでべた褒めでしたが、文句がないわけでもありません。
木村大作さんですね、美しい映像を見せてくれて実に嬉しいんですけども、あまりにもセリフが説明的すぎる!!!!!!
ここだけは見ていていたたまれない気持ちになりますw
特にですね、西島秀俊さん(本人は悪くないけど)!!! あなた説明しすぎですwwww
最後の最後で志乃の歌を読むシーンですね。あそこで歌をそのまま言わないで、既に現代語訳済みの説明セリフを言ってしまうんですよwww
オイオイオイ!! 今までせっかく積み上げてきた映像の美しさが台無しだよ!!!!!!
あと、またしても最後なんですが、、、
すぐに子供生まれすぎですww
池松壮亮さん、励みすぎですwwww
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