- まえがき
- あらすじ
- 「ぐらんぶる」のネタバレありの感想と解説(短評)
- 着飾らないのが、魅力です。
- 中毒性のあるダンスがたまらん
- 絶妙な清潔感を保てた奇跡
- パロディ、オマージュが満載!
- 鑑賞中に思い出した映画
- まとめ
まえがき
今回批評する映画はこちら
「ぐらんぶる」
日本資本で全裸作品が拝めるなんて、本当に珍しいんです!!!
肌色映画は俺に任せろ!!
それでは「ぐらんぶる」ネタバレあり感想解説と評価、始めます。
あらすじ
・スキューバダイビングクラブを舞台にしながらも、ほとんどダイビングをしないという型破りな展開で人気を集める青春コメディ漫画「ぐらんぶる」を、人気若手俳優の竜星涼と犬飼貴丈のダブル主演で実写映画化。美しい海に囲まれた大学に入った伊織は、気のあう友人やかわいい女子と送る「キラキラな大学生活」を夢見ていた。しかし、オリエンテーションの朝、伊織はなぜか服も記憶もない状態で大学の講堂にいた。あわてふためく伊織は、同じく全裸で記憶がない、無駄にイケメンなオタクの耕平と出会う。やがて2人は、常識が通用しない、何もかもがぶっとんだダイビングサークルにたどり着くのだが……。ほぼ全裸のシーンも体当たりで演じた主演の竜星と犬飼のほか、映画初出演の「乃木坂46」与田祐希がヒロイン役で共演。本作のほか、「映像研には手を出すな!」「東京リベンジャーズ」など監督作が相次ぐ英勉がメガホンをとった。
「ぐらんぶる」のネタバレありの感想と解説(短評)
#ぐらんぶる 鑑賞!
— Blog_Machinaka🐻@映画ブロガー、ライター (@Blog_Machinaka) 2020年8月7日
服を着れない主人公2人によるタイムループファンタジー、、と思いきや、まさかの「ミッドサマー」的展開になる青春監禁映画。
おバカ丸出し!アソコも丸出し!
夏だ!海だ!肌色映画の誕生ダァァァ!!
ここで一句。
「ぐらんぶる
着飾らないのが
魅力です」 pic.twitter.com/wsixseqPmo
着飾らないのが、魅力です。
ポスターから分かる通り、非常に肌色成分が多めな本作。
本編も予想を裏切らない肌色っぷりで、冒頭から主人公の伊織、耕平が真っ裸になって大学を駆け巡るシーンに大爆笑させて頂きました。
本作を一言で説明するならば、「着飾らないのが、魅力」といったところでしょうか。
もちろん、服を着ない=着飾らないという意味もあるんですけども、何よりキャラクターの行動や言動があまりにもストレートで、一切のオブラートがないんですよ!!笑
主人公の二人も、サークルの先輩方も、モブキャラでさえも、自分の感情をありのままに吐き出して熱く演技してるんですよね。
だってこの映画、思い悩んでる人がいないでしょ?笑 思いたったら行動でしょ?
こうもキャラの葛藤や苦悩を見せない映画も珍しくて、観ていて実に爽快だったんです。
普通、映画は3部構成になっていて、主人公の成長や葛藤を見せつつ変化していくんですけども、今作は主人公が心理的に成長していないんですよね!
(ダイビングはうまくなったけどw)
普通の映画文法を超えて、ありのままの人間性をさらけ出して熱く生きていく彼らの生き様に勇気をもらいましたし、こういう熱い剥き出しの映画が撮るのが好きですよね、英勉監督は笑
日本映画はどうしても演劇っぽくて、芝居じみてて、リアリティがなくて萎える・・・というのが正直な私見なんですけど、ここまで熱くバカバカしく作られると、褒めちゃいますよね〜〜。
大好きです!この映画!
また、今作の魅力は単にバカバカしいだけじゃなくて、現代の日本のコメディ映画でここまで裸をメインに作り上げたことが本当に素晴らしい。
日本でもたくさんコメディ映画は沢山作られていますが、裸メインで笑わせる映画ってあんまりないんですよね。
ミニシアター系やインディーズの作品ならいくらでもあるでしょうけど、シネコンで掛かるようなメジャー映画で、ここまでお下品にやってくださって、コメディ映画好きとしては嬉しい限りなのです!
深いメッセージや心に刺さるテーマみたいなものはないですよ?
お下品であろうが、観客を笑わせれば勝ちなんですよ!
裸に次ぐ裸、浴びるように飲む酒、狂ったように踊るダンス。
この3つで映画の9割は構成されているでしょう。 バカバカしいというか、バカですよ? おバカ丸出しですよ? おまけにアソコも丸出しですよ?
でも、バッカバカしいだけの映画も最高じゃないですか、映画は消費してなんぼですよ!
男たちの真っ裸な姿はもちろん面白かったんですけど、一番面白かったのは、冒頭に明らかになるタイムループした理由ですかね。
タイムループというと、時空を操作するなどSF的な仕組みがあると考えるのが普通だと思うんですけど、今作は超〜〜〜原始的な理由なんですよwww
このネタバレだけは避けたいので詳しく言えませんが、是非本編で楽しんでくださいねww
あぁ〜言いてぇ!!!
中毒性のあるダンスがたまらん
面白かったのはピーカブーの先輩方のキャラ造形。
筋骨隆々で恐怖のアルハラを平気でやってのける彼らですけど、、物腰が以上に柔らかいんですよねww
特に、先輩方の中でもリーダー格の、最もマッチョで金髪の人。あの人の物腰が柔らかすぎてツボにハマりましたww
「学生の本分は勉強だ」と優しく言い放つ金髪マッチョ先輩に、腹が捩れるほど笑わせて頂きましたw
そんな愉快な先輩たちが
「ヴェイモス!! べべ! べべ!」
という掛け声で始まるダンスシーンが本当に最高で・・w ちなみにこれはスペイン語で、「行って来い!やれ!やれ!」的な意味なんですけど・・
しかも一回だけでなく、2回や3回も同じダンスシーンを繰り返すんですよねww
繰り返し繰り返し観るうちに、掛け声とかダンスとか覚えちゃったよw
このシーンを端折ったら、90分に収まる映画なんじゃないのかな?笑
パロディが多い今作ですけど、ひょっとインド映画のミュージカルシーンオマージュ・・・とでも言うのだろうか?
'Tharki Chokro' FULL VIDEO Song | PK | Aamir Khan, Sanjay Dutt | T-Series
絶妙な清潔感を保てた奇跡
男、男、男たちのはだか祭り映画で、正直下品にも見える作品なのは間違いありません。しかし、今作は長時間観ていても不思議と気持ち悪くないんですよ。
基本的に肌色なサシャ・バロン・コーエンなどなど。
しかし、主人公の竜星涼、犬飼貴丈のイケメン二人による消臭力と、裸になる男全員が胸毛ナッシングのツルピカたまご肌に整えることによって、絶妙な清潔感を保っている稀有な肌色映画だと言えるでしょう笑
主演の犬飼さんを見に来る女性ファンを思っての配慮なのかどうか分かりませんが、裸になっても嫌な気がしないんですよね。裸になる人みんな、毛がないんですよ。
肌色映画といえば、「全裸監督」がありましたけど、山田孝之もムダ毛が一切ないんですよねぇ。綺麗な体してるわぁ。。
日本で裸たっぷりのコメディ映画をやると、どうしても清潔感に欠けてしまい、女性客が逃げていく傾向にあると思うんです。
でも、今作を観て対処法がよぉく分かりました。
剃れば、いいんだね♡
パロディ、オマージュが満載!
今作の魅力は裸だけじゃありません!
他作品のパロディが満彩で、映画愛に溢れる作品となっているんですよね。
パロディが中心のコメディ映画の元祖といえばザッカー兄弟の「裸の銃を持つ男」ですけど、今作も同じく「裸」つながりで妙なシンパシーを感じましたね笑
それでは、個々のパロディ・オマージュされた作品について語っていきます!
・「君の名は」
大学の構内で、伊織と与田祐希ちゃんがすれ違った時に、「君の名は」という露骨なセリフと共にラッドウィンプス的なBGMが流れておりました・・
露骨ッ!!!
なんか、あのシーンだけはパロディAVを観ているようでしたね、はい笑
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・「ちはやふる」
矢本悠馬くんと森永悠希さんの「ちはやふる」コンビが伊織に嫉妬する大学生役として登場していましたね!! キャスティングする人は、絶対にちはやふる観てるよね笑
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ねぇ、日本の青春映画の新たな金字塔のちはやふるに出ていた彼らですから、さぞかしカッコよい役回りかと思いきや、、、
ゲスでしたな。
正直に胸を晴れるゲスでしたなw
伊織の部屋に凸し、置いてある下着をヒロインの与田祐希ちゃんの下着だと勘違いしてしまい、動揺するあまりブラを頭に被ってしまう矢本悠馬くんに爆笑しましたww
どうしても与田祐希ちゃんの下着だと信じたくなくて、「これ帽子だろ?」とか言って被るくだりが本当に最高www
台本通りに言ったと思うんですけど、非常にナチュラルにボケ・ツッコミを繰り返すので、即興でボケてるのかと勘違いしてしまうほどでしたねw それに釣られて森永悠希さんもノッてしまうのがまた最高でw
とにかく、やっぱり信頼できる矢本悠馬くんと森永悠希でしたね! 次回はちゃんとした役どころを期待しております笑
・「エヴァンゲリオン」
スポーツショップで赤と白のウェットスーツが出てきましたが、、あれどう考えてもエヴァの双竜・アスカ・ラングレーと綾波レイのスーツですよね!?
鑑賞中に思い出した映画
・「50回目のファーストキス」
タイムループもので、海にほど近い丘の家を舞台にしていて、なおかつ美女と交流するために奮闘する主人公の姿を見て、50回目のファーストキスを思い出しました。
・「ミッドサマー」「ウィッカーマン」
逃げようとしても逃げられない、他とは隔絶された場所を舞台に主人公が追い込まれる設定は、「ミッドサマー」や「ウィッカーマン」と同じなんですよね〜。英勉監督がどれくらい考えたのか、分かりませんが笑
孤島が舞台で、なおかつ漁師に船を出してもらえないくだりを見ていると、どちらかというと「ウィッカーマン」に近い設定ですよね、間違いなく。
まぁ、まさか今作と「ウィッカーマン」が繋がるとは思いませんでしたけども笑
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・「侵略!イカ娘」
今村耕平演じる犬飼さんが着ているオタクTシャツやオタク下着を見て、なぜか「イカ娘」を思い出しました。
イカのイラストが描いてあるのと、顔がイカ娘に超似てるんだよなぁ。。
・「ロッキー3」
スローモーションで海辺でじゃれ合うシーンを見ると、どんな作品でも「ロッキー3」を思い出してしまいます。
Rocky III (11/13) Movie CLIP - Getting Stronger (1982) HD
まとめ
どうでもいいんですけど、鑑賞を終えて劇場廊下を歩いていたら、同じ回を観ていた中学生が本作の感想を言い合ってたんですよ。
で、話してる内容が
「やりたいことが見えなかったなぁ〜〜、いや、最初はスッゲェ良かったんだよ! でも、色々やりすぎてて一体何がしたかったのか、分からなかったんだよなぁーー。
ただ、無理に恋愛に持っていかなかったのが良かった!」と、本作に関して真面目に熱い議論を交わしていたんですよねwww
熱く語っているのに申し訳ないんだけど、おじさんから一言いわせてください。
そんなに考えなくてもいい映画だよ♡
(褒めてます)
80点 / 100点