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映画「フェアウェル」ネタバレあり感想解説と評価 タイタニックより泣けました

 
こんにちは! 
 
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この記事では、「フェアウェル」のネタバレあり感想解説記事を書いています。
 
 目次
 

まえがき

 

 

今回批評する映画はこちら

 

「フェアウェル」

 
 

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A24の最新作!

 

一番最近に見たのは、ミッドなインディーズかな?

 

今まで観たことないような表現、ストーリーが詰まった、個性ありすぎる作品を連発しているA24。映画ファンなら、観るしかないでしょ!

 

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「泣ける映画」だと巷では言われておりますが、別に私はそんな謳い文句に乗ったのではありません。

 

予告編だけで、マジで泣いちゃったんだよ!!!

 

家族の死に関する話はですね、もう30を超えた私にとっては他人事じゃないわけです。

 

同年代の知り合いが家族の介護をするらしくて、いつ自分がそうなっちゃうのかなぁって心配になっちゃうんですよ。

 

観てる間に親の顔が思い浮かばないようにしないといけないですね。

 

はぁい、、今にも泣きそうです。 

 

それでは「フェアウェル」ネタバレあり感想解説と評価、始めます。

 

 

 

 
 

あらすじ

  
・中国で生まれアメリカで育ったルル・ワン監督が自身の体験に基づき描いた物語で、祖国を離れて海外で暮らしていた親戚一同が、余命わずかな祖母のために帰郷し、それぞれが祖母のためを思い、時にぶつかり、励まし合うながら過ごす日々を描いたハートウォーミングドラマ。ニューヨークに暮らすビリーは、中国にいる祖母が末期がんで余命数週間と知らされる。この事態に、アメリカや日本など世界各国で暮らしていた家族が帰郷し、親戚一同が久しぶりに顔をそろえる。アメリカ育ちのビリーは、大好きなおばあちゃんが残り少ない人生を後悔なく過ごせるよう、病状を本人に打ち明けるべきだと主張するが、中国に住む大叔母がビリーの意見に反対する。中国では助からない病は本人に告げないという伝統があり、ほかの親戚も大叔母に賛同。ビリーと意見が分かれてしまうが……。「オーシャンズ8」「クレイジー・リッチ!」のオークワフィナが祖母思いの孫娘ビリーを演じる。

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「フェアウェル」のネタバレありの感想と解説(短評)

 

 

 

 

 

感動げな話に見せかけてシニカルコメディ

 

予告編だけ観ていた私は、今作が感動たっぷりなヒューマンドラマ作品だと思っていました。

 

おばあちゃんのためを思ってガンを言わずに、あえて結婚式と称しておばあちゃんに会いに行く今作。

 

おばあちゃんが死ぬことがわかってるかるこそ、おばあちゃんの笑顔を観るのがつらい、つらいんです。

おばあちゃんの顔をみてるだけで、すごく泣けてくるんです。、

 

ただ、今作はそんな悲しいシーンが写っても、悲哀がありそうで滑稽なBGM、これどっかで聞いたことあるなぁと思って、とある映画を思い出しました。

 

ヨルゴスランティモス監督の「ロブスター」ですね。

 

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つまり、シニカルコメディなんですよ、これ!!

 

シニカルコメディとは、人の死や大惨事を扱いながらも皮肉たっぷりにコメディとして描くジャンルのことを指し、現代だとヨルゴス・ランティモスが得意とする映画です。

 

あと、シニカルコメディだと一発で分かる作品は「神様メール」かな?

 

神様メール(字幕版)

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 感動げなヒューマンドラマ作品かと思いきや、まさかのコメディ。。しかもシニカルコメディ。。。

 

見事に騙されました、私ww

 

 

 

最初は感動ポルノかよって思ったんです。死期が近づく人によりそう家族。ねぇ、どっかでみてことありますよねぇ。

ただ、こんなにナチュラルな演技が出来る人に、感動ポルノなんてつくれないと思わせてくれるんですよね。

 

固定視点が多く、またカメラと被写体の距離がミドルレンジなので、完全にコメディの間合いなんですよね。ただ、色合いは非常に暗くて違和感がある。このミスマッチ感こそが今作の独特の映像を見せる。撮影は、シニカルな作風も含めて「パラサイト」が似てたかなぁ。

 

 

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中国の慣習にただただ驚く

 

 

 

中国の文化にまず驚きますよね。だってこれ、日本じゃありえないですよ?

おばあちゃんのガンを本人に伝えないなんて、、、

家族だけでなく、病院も含めてグルですからね? 日本はもちろんだけど、アメリカだったら訴訟モンでしょうなぁ、これ。

 

「グッドライ」という映画を思い出しました。

 

 

 

泣かないと悲しまないと思われるというのも、粛々と葬式を行う日本にとっては意外すぎる習慣ですよね。

 

それに、一番驚いたのは墓参り。

 

正直言っていいですか?

 

ガヤガヤしすぎだよww ってか何食べてんの!? 

 

なんという異様な光景でしょうかねw 生きてる人が食べないとダメだという謎のルールによって、バナナやセンベエだとかをバリバリ食べだすw どさくさに紛れて、禁煙してた父ちゃんがタバコを吸うという展開に爆笑させてもらいましたwww

 

 

また、英語で医師に容態を聞くシーン、、ドキドキハラハラしめすよね? ファッキンジャップくらいわかるぞこのやろぉぉ! 「ブラザー」を思い出しましたけどねw

 

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ウソにまみれた映画(褒めてます)

 

今作は本当にウソにまみれてますよね。いや、褒めてますけど笑

 

  • ウソ①:鼻ピアス
映画冒頭、おばあちゃんとビリーが電話してるシーンで、鼻ピアスをしながらも「鼻ピアス?してないわよ」とおばあちゃんに説明するシーンがありますよね。実際にはビリーは鼻ピアスを思いっきりしてるんですが、映画が始まって一分も満たない段階で既に「ウソ」をつくんですよね!

  • ウソ②:結婚式
ガンで余命わずかのおばあちゃんに会いに行くときの口実として使われるのが、この結婚式。日本人の私からしたら「ありえない!」と思ってしまいましたが、映画の最後まで観ると、素敵なウソなのかもしれませんよね。
 

 

  • ウソ③:まばたき

地味な気づきなのですが、今作を観ていて「まばたきの頻度」がとても気になりました。 

 

家族に比べて、おばあちゃんだけほとんど瞬きしないんですよ。

他の人はびっくりするほど瞬きしてるんだけど!!

 

基本的に役者は演技中にまばたきしないんですよね。目が見切れる→セリフに真実味を帯びないというのは、映画の記号としてあまりにも有名だし、ハリウッドの作品でまばたきの頻度をコントロールしてないなんて、ありえない。

 

ましてやA24の作品ですよ? なぜおばあちゃん以外の家族がこんなにまばたきしてるんでしょう?

 

これ、明らかにウソのメタファーですよね? 家族同士、口裏合わせてウソを隠し闘争としても、目でくっきりウソをついているかどうか分かるんですよね笑

 


  • ウソ④:予告編
予告編がまずウソなんですよねぇ!!すげぇ秀逸なウソだよ!確かに今作は泣けるシーンもあるんだけど、基本的にはシニカルコメディですからね!!
予告編でウソがあるにも関わらず、「実際にあったウソに基づく話。」という冒頭のテロップはウソを付いていないという、なんとも巧妙な作り。。素晴らしい!
 
 嘘も方便といえども、ここまでウソが露骨に見える映画は珍しいです。
 
  

また、上に挙げた以外にも、今作には最大のウソが隠されていると思います。

 

映画を観て後半あたりかな? ある説が私の中に思い浮かんでしまって、、

 

もしかして、おばあちゃんもウソ付いてんじゃないの?

 

 

ずっと家族:ウソつき、おばあちゃん:正直者というキャラ造形だったのですが、さすがにあそこまで家族によそよそしくされたら、気づくでしょ?と思ってしまったのです。

 

私がおばあちゃん自身が明らかに自身のガンを把握してると分かった瞬間は、精密検査で陰影があったのにも関わらず、「良性陰影にしときましょうね、これ」と言い放つシーンでした。

 

良性陰影ってなんだよw こんなの医者が書けるわけないだろww って最初はツッコミを入れましたが、「あれ、こんな冗談を言うってことはガンだって分かってるのかな?」と不思議に思ってしまったのです。

 

この映画のニクいところは、私が気づいた時点では映画は既に後半の後半で、その後すぐにタクシーのシーンが映るところ。

 

タクシーの見送り、あれはさすがに泣けました。

散々シニカルコメディでやってきた映画ではありますが、締めるところは締めますね、、、。

 

あぁ、おばあちゃんもガンだってこと分かってたんだ、と。だからこその熱い抱擁だったのか、と本当に感動するシーンでした。

 

 

・・・その後の「レザボア・ドッグス」オマージュの横並びシーンですからね、何を考えてるんだ、これはとw

 

 

レザボア・ドッグスでも主要人物が嘘つきばかりだから、そういう意味も込めて横並びにしたのかなぁ。。

 

 

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また、コメディで横並びシーンが写ったという意味で、「エクストリームジョブを何故か思い出してしまいましたww

 

 

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あと、すんごい細かいんですけど、

 

JOSH COENがポストプロデューサーということで、これまさかコーエン兄弟が携わっているのと勝手に訝しがってしまいました。

 

ウソで有名なファーゴやビッグリボウスキから着想得てんの?かなぁ?と思ってしまいました。ま、まさか、んなところから来てるわけないよなぁ、、

 

と思ってコーエン兄弟のことを今一度調べてみたら、、、

 

ジョシュ・コーエンはコーエン兄弟とは無関係でした笑

 

 

私までウソをつくところでしたね笑

 

 

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色めがね映画評論「ビリーの地味すぎる服装には何か理由が?」

 

主人公の服はグレーと黒が圧倒的に多い。これ、非常に気になる配色ですよね。

普通主人公であれば、赤系や青系や派手な色は少し入れてもおかしくないのに。

 

今回は本当に地味な服装ばかりなんですよね。

 

むしろ、父ちゃんの柄シャツが際立つような作りになっていてw そういや父ちゃん、パンツも赤だもんなぁ・・笑

 

なぜここまでビリーが地味な服装で地味な配色なのでしょう?

 

個人的な解釈ですが、グレーのトップスは、おばあちゃんにガンを告げるかどうか悩む、白黒ハッキリしない状況に苛まれる彼女の心理状態を表したものではないでしょうか?

 

グレーゾーンを表現するために、あの服装にしたのではないでしょうか?

 

ちなみに、グレーと黒の服装で思い出した映画が「ララランド」。エマ・ストーンの後半の服装も、グレーだったんだよなぁ。

 

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なぜロブスターじゃなくカニが出たのか?

 

少し気になったシーンですが、結婚式場の料理がロブスターじゃなくカニが出ることに、おばあちゃんが憤慨する場面がありますよね?

 

これ、すごくノイズになりました。なぜロブスターなのか? なぜロブスターかカニで論争してるのか?

 

ちなみに、ロブスターは脱皮を永遠に繰り返し、脱皮のタイミングで臓器も新しくなるからだそうです。

人に食べられない限り、ロブスターは不老不死なんですよね。そして、カニはいずれ死ぬ。

 

macaro-ni.jp

 

このシーンは、非常に深い意味があると思います。

 

今作においてロブスターは不老不死のメタファーだとしたら、おばあちゃんがロブスターを切望するのは、自身がガンに負けず長生きしたいという意思表明に他ならないからです。

 

もしかしたらこの時点で、おばあちゃんは自身のガンをさとっていたのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

まとめ

 

よく邦画で「この映画にはウソがある」などと謳い文句にする映画って、ウソが分かったとしても何にもカタルシスがないんですよね。この映画とか。。

にしてもこのポスター、せっかくの俳優の顔に文字をかぶせて、本当に非常識な映画ですなぁ。

 

イニシエーション・ラブ

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そんな邦画ばかり観てきた私にとっては、今作はまさに青天の霹靂と呼ぶべき、本当に衝撃的なウソを堪能できた作品でした。

 

まぁ〜〜、これは本当にやられました。意外性のある映画が好みなんですけど、なによりヒューマンドラマに見せかけてヨルゴス・ランティモス的なシニカルコメディに仕上がってるなんて、一体誰が予想できたでしょうか?

 

 

 

96点 / 100点 

 
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