Machinakaの日記

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映画「バイス」ネタバレあり感想解説と評価 イラク戦争が起きた理由を1枚の絵で解説!ラストの会話の意味とは?

 
こんにちは! 
 
Machinakaです!! 
 
この記事では、「バイス」のネタバレあり感想解説記事を書いています。
 
 目次
 

はじめに

 
こんにちは! 
 
Machinakaです!! 
 
Twitterもやってます!
 
 

 

今回公開する映画はこちら!

 

「バイス」

 
 

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(C)2018 ANNAPURNA PICTURES, LLC. All rights reserved.
 
 
バイスと言ったらね、個人的にはYouTubeのドキュメンタリーチャンネル「VICE」のバイスしか思い出せない。昔、狂ったように見てました。
 
こういうですね、海外のドキュメンタリー映像などを日本語訳してくれていて、夢中になってみてたんですよ。
私、劇映画の感想ばかり書いていますが、本当はドキュメンタリーも好きなので。
 
 
 
まぁ、何の関係もないんですけどね。
 
ただ見て欲しいだけ!!!お願いだからこっちのバイスも見てくれ!興味あれば!!!
 
そんな俺のお気に入り「VICE」でもおそらく報道されたであろう、イラク戦争に関係したお話が、今作の「バイス」でございます。
 
 
 
アダム・マッケイの久々の新作!
 
 
見るしかない!!!
 
ウィル・フェレルもいないけど、俺は見るぞ!!!
 
またしてもブラピとアダム・マッケイのコラボが始まる!!
 
 

それでは「バイス」、感想・解説、ネタバレありでいってみよー!!!!  

 

 

 

 

 

 
 

あらすじ

  
・「マネー・ショート 華麗なる大逆転」のスタッフ&キャストが再結集し、ジョージ・W・ブッシュ政権でアメリカ史上最も権力を持った副大統領と言われ、9・11後のアメリカをイラク戦争へと導いたとされるディック・チェイニーを描いた社会派エンタテインメントドラマ。1960年代半ば、酒癖の悪い青年だったチェイニーは、後に妻となる恋人リンに叱責されたことをきっかけに政界の道へと進み、型破りな下院議員ドナルド・ラムズフェルドの下で政治の裏表を学んでいく。やがて権力の虜になり、頭角を現すチェイニーは、大統領首席補佐官、国務長官を歴任し、ジョージ・W・ブッシュ政権で副大統領の座に就くが……。これまでも数々の作品で肉体改造を行ってきたクリスチャン・ベールが、今作でも体重を20キロ増力し、髪を剃り、眉毛を脱色するなどしてチェイニーを熱演した。妻リン役に「メッセージ」「アメリカン・ハッスル」のエイミー・アダムス、ラムズフェルド役に「フォックスキャッチャー」「マネー・ショート 華麗なる大逆転」のスティーブ・カレル、ブッシュ役に「スリー・ビルボード」のサム・ロックウェルとアカデミー賞常連の豪華キャストが共演。第91回アカデミー賞で作品賞ほか8部門にノミネートされ、メイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞した。

 

 
 
 
 

 

 

コメディ出身の監督が撮る実録モノ

 
前作はリーマンショックの裏側を描いたマネーショートを撮りましたが、今度はイラク戦争の裏側を撮るという位置づけでしょうかね。
  
アダム・マッケイ監督はサタデー・ナイト・ライブというテレビ番組で活躍していた人なんです。そこでウィル・フェレルと組んで、「俺たちシリーズ」という日本独自のネーミングが施されたコメディ番組にばかり作ってたんですよ。

そこから一転して、大変真面目な社会派作品に。
 
 
日本で言えばひょうきん族の作家が映画撮るようなもんですよ、しかも真面目な映画をww
 
 
コメディ出身の監督が社会派の作品を撮ることは珍しくないですが、ここまで舵を大きく取った人も珍しいです。だって、バリバリのコメディからいきなりリーマンショックの話を描くなんてねぇ、、、
 
 
 
ただ、マネーショートを撮る前に「アザーガイズ」という作品を撮っていて。これはウィル・フェレルと組んだ最後の作品ですけども。
 
 
アザーガイズは最後までウルトラおバカなサイコーのコメディ映画なんですけども、最後の最後のエンドクレジットで、これまでのコメディ描写とは打って変わって、非常に真面目な映像が流れるんですよ。

 

なぜリーマンショックが起きたのかとか、貧富格差とかを分かりやすくグラフで示した映像がひたすら流れるんです。
 
・・・これ、コメディ映画の終わりとしてはかなり異常です。てか、見たことない。
 
コメディ映画のエンドクレジットなんて、ほとんど無地ですよ。白黒ですよ。
 
それなのにアダム・マッケイは最後の最後にやたら真面目な社会派映像を。
 
そしてこれが、マネーショートへの伏線となっていた。。
 
ってうまいやり方しますよねぇ、、、。カッコ良いですよ。
 
以上2作品を紹介しましたが、是非ともこの「バイス」で監督にハマったのならば、絶対に「マネーショート」と「アザーガイズ」は見て欲しいんですよね。
 
「アザーガイズ」はコメディから社会派作品への転換期となる作品。
「マネーショート」は社会派作品へ移り変わった1作目。
と位置付けることができるでしょう。
 
 

ただ、社会派作品だから映画も真面目かと言われるとそうでもなくて。

どこかで必ず笑いを入れてくるのがコメディ出身監督の性何でしょうかね、、前作「マネーショート」ではマーゴット・ロビーがバブル経済とは何か?を泡風呂に入りながら教えてくれる、面白エロい 演出を見せてくれましたし。

 

 

 

そして今回は、何たってサム・ロックウェル扮するジョージ・W・ブッシュですよ!!

 

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https://i2-prod.mirror.co.uk/incoming/article13852294.ece/ALTERNATES/s615b/0_MAIN-MAIN-Vice.jpg

 

似すぎでしょ!!!!!!!!

これだけで腹がよじれるくらい笑うでしょwwww

 

もうねぇ、これをスクリーンで見るだけでも価値ありますよw

 

サム・ロックウェルが出るたびに、笑いが起きて当然ですww

アメリカでは、大爆笑だったらしいですよ。ブッシュが出てきてwww

 

ということで、社会派という面もコメディという面も両方楽しんできたいと思います。。 

 

 
 
それでは映画の感想でっす!!!
 
 
 

映画の感想

今年暫定ベスト1だっ!!!!
 
冒頭からぶっ飛んでるぞ!この映画!! 
いや、映画!? ていうかテレビ!? 何してんの!? 全てが実験的で挑戦的! 
今まで見たことのない社会派コメディ映画の最高傑作!!! 「ウインドリバー」が社会問題とサスペンスの融合としたら、今作は社会問題とコメディの融合だっ!! 
イラク戦争が起こった理由を、ここまで面白く、かつリアルに!!! 
もうアダム・マッケイ監督、一生ついていきます!!!!!! 
映画を見てよく分からなかった人も大丈夫! 一枚の画像で全て分かるように解説するからねっ!

 

 

 

素晴らしい社会問題とコメディの融合!

「マネーショート」を撮った監督だけあって、ニュースにも露出しないような事件の裏側の裏側を丁寧に描き、社会の闇を暴きつつもコメディ出身の精神を忘れずにエンターテイメントとして昇華させた、アダム・マッケイ監督しか撮れない唯一無二の大傑作でございました。

 

「マネーショート」がアメリカの経済の裏側を描くのであれば、今作はアメリカの政治の裏側を描いていると言えるでしょう。そう、アダム・マッケイ監督はアメリカの政治・経済の裏側をこの2作で描いたのです。

 

映画のストーリー的には、イラク戦争時代に副大統領だったディック・チェイニーの人物像を追いかける物語であったわけですが、彼の半生を追いかけていくと自然とアメリカの政治の構造や歴史、イラク戦争が起きた理由、そして現在のアメリカ政治が流れるように理解できるようになってるんですよね。

 

ただ、これを普通に説明してもつまらないので、、

・ラムズフェルド国防長官をスティーブ・カレルが演じるwww

・国家権力の独り占めを高級レストランのメニューに例えるwww

・異常なクオリティでブッシュの真似をするサム・ロックウェルで爆笑www

 

・・・とにかくサタデー・ナイト・ライブ印のコメディ要素も入ってるのが素晴らしい。

 

社会問題と映画的娯楽要素の見事な融合という観点では、あの「ウインドリバー」に通底するものがあると思いました。

 

www.machinaka-movie-review.com

 

そして最終的には「選挙に行かないと恐ろしいことになる」という普遍的なメッセージを伝えるという偉業を達成。

本当に、素晴らしい。僕が大好きな映画でございました。

 

説教垂れた映画って嫌いなんですよ。「あなた、必ず◯◯しなさい!」って表現方法が。

「麻薬、ダメ、絶対」みたいなね。あんなの表現でもなんでもないんですよ。

 

一方で今作は、「選挙に行け!」「政治経済は勉強しとけ!」って頭の固いおじさんが言いそうなメッセージを、ここまでエンタメに仕上げて来るとは、、

 

アダム・マッケイ監督だから少しはコメディ要素入れてくるかなぁと思っていたのですが、前作「マネーショート」を上回るコメディ全開な内容に、ともかく全力の拍手を送りたいです!!!

 

 

全てが実験的!映画のバランス壊れても関係なし!

 

ただですね、映画のバランス的にはかなり悪かったというのが本音ではあります。

マネーショートではしっかり腰を据えた人間ドラマだったのに対して、今作はマイケル・ムーア的な過激なドキュメンタリー演出のようなものもあり、果たして本当に劇映画なのかどうか、分類するのが難しいような内容となってました。

 

こんなこと言いつつも、僕は大好きなんですけどね!!

 

ただ、僕は「実験的」という言葉が好きでですね、映画でも新しいことに挑戦している作品ってのはそれだけで評価しちゃうんですよ。

 

今作における「実験的」な部分は、主に以下のようになってます。

 

冒頭の異例の監督メッセージ

まずですね、最初から第4の壁を破ってあれこれ観客に向かって説明するんですよね。

その内容とは、「人々は目の前に起きてる一大事に目を向けようとしない」という強烈なメッセージを直接ナレーションで流すんですよね。

 

もっと分かりやすくいえば、何事も「対岸の火事」と捉えている人がどれだけ多いかということを、皮肉たっぷりの写真で伝えてくれるんですよね。例えば、目の前が火事なのに庭いじりをしているおじさんの写真を載せたりとかww

 

ただ、このやり方は映画的にはかなり下品かな、と思うのです。特に劇映画として。

こういうメッセージはですね、映画ではさりげなく出すもんです。モロにセリフだなんんて、昨今の日本映画じゃあるまいし。。

 

もう監督としては「ここまでハッキリ言わないとわからないのか、お前ら!!」と言いたいのかなぁと思いました。

もう冒頭で「アレ?なにこれ?」って思うはずです。なんかドキュメンタリーっぽいんですよね、最初から。

 

 

リテイクを重ねる

チェイニーとその夫人が会話するシーンがあって、そこでなぜチェイニーが副大統領を受け入れたのかを問いただす会話劇があるんです。

そのやり取りを一度流しておいてから、「俺的にはこんなやり取りをしたはずだ」と、もう一度同じシーンをリテイクしてくるんですよwww

 

もうおふざけ感満載なんですwww

 

で、リテイク部分(監督の妄想)は、「あぁディック様ぁぁ・・・」って夫人がチェイニーを崇拝しながら、ベッドで寝ているシーンを流すんですよwww

 

おいおい、お前ら夫婦だろw そんなこと言うわけないだろww

 

ただ、このリテイクシーンが本当に面白くて、僕は大好きでしたww もうこの時点で、劇映画としての体裁がなくなってしまっているんですがw

 

「ウルフオブギャングストリート」でも、リテイクはなかったようなww

  

エンドじゃないエンドロール

そして極め付けがこれ!!!

 

チェイニーがイラク戦争に介入する前、時間的には中盤のシーンなのに、、、

 

まるで映画の終わりのような、後日談をテロップで流すんですよ!!

 

「チェイニー夫婦は政界を引退し、仲睦まじく生活している」

「チェイニーは政治よりも娘を取った」

など、明らかに現実とは異なるテロップとそれに見合った映像をすごく壮大に、感動げに流すんですよwww

 

なんというおふざけww

 

と、テロップとおふざけ映像で笑っていると、、、、

 

突然、エンドロールが流れるんですよ!!!!!

 

エンドじゃないエンドロールが流れるなんて、ありえないですよwww

 

 

どう考えてもウソのエンドロールなんですが、これまでの壮大な後日談映像を見た後で偽エンドロールを流すと、いかにも映画が終わったような妙な納得感もあって、余計に笑いを誘うんですよねwww

 

 

マイケル・ムーア的マッシュアップ

あとは、劇映画では非常に珍しい唐突なニュース映像のマッシュアップが頻繁に流れます。

まるでマイケル・ムーアのドキュメンタリー映画のような、政治をネタとしたマッシュアップ映像が、、、

 

www.machinaka-movie-review.com

 

正直、あんなに流されると、劇映画を見てるのかドキュメンタリーを見ているのか分からなくなって、これが映画のバランスを崩す決定的な要因となっていたと思います。

 

ただですねぇ、僕こういうの大好きなんですよ!!!

本当に!! 

 

 

 

 

 

チェイニーの人物像を「ドラえもん」で説明すると

 

今作ではチェイニーの青年時代から老年時代までを描くんですけども、これでチェイニーの人物像をたっぷりと描くんですよ。

 

ただ、一言で言うのはすごく難しいんです。

 

分かりやすくドラえもんで例えるとですね、、

 

ジャイアントスネ夫を足しで2で割ったような性格、のび太とドラえもんを足しで2で割ったような見た目なんですよ。

 

 

結構ドラえもんに似てるんだよなぁ、チェイニーってww

それにのび太くんのような丸メガネww

 

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https://i.ytimg.com/vi/JWnR16WnmFk/maxresdefault.jpg

 

そして性格はジャイアンとスネ夫。

 

自分の上司には、絶対に服従し、口先で動かして自分では絶対に決定を下さない。

これってスネ夫まんまですよ。

 

そして部下にはジャイアン的な対応で、絶対に自分の言ったことは曲げない、謝罪しない。ガキ大将なんですよね。

ほら、最後にチェイニー自身が「絶対に謝らない」って言ってたでしょう。そういうところが、すごくジャイアンっぽいなぁと思いました。

 

 

 

 

伝えたいメッセージとは?

 

もう冒頭のナレーションでも「人々は一大事には対岸の火事だ」とか「政治に関心を持て」というようなセリフを言ってるんですけど、ここがフリになっていて、最後の最後でオチになっているところが本当に素晴らしかったです。

 

最後の最後でですね、政治討論をする場面が出てきますね。

 

野球の格好をしていたおじさんは共和党。古き良きアメリカ中年で保守。

 

そして紳士服を着ていたおじさんは民主党。リベラルで意識高い系。

 

その二人がバトルし、積極的に政治発言してやりあってますよね。

 

そんな中で、ガムをくちゃくちゃ食べながら退屈そうに見ているギャル二人。そのうち一人のギャルが「今週末のワイルドスピード楽しみ」と言い放ち、映画は終わります。 

 

これ、劇場の観客は全く笑ってなかったんですけど、ここが映画冒頭のナレーションで言っていたフリに対するオチであり、大爆笑をかっさらうと共に、一番大事なメッセージにもなってるんですよ!!!

 

皆さん!!!! 

この「ワイルドスピード楽しみ」に映画のメッセージが込められてるんですよ!!!!

 

映画の鍵はワイルドスピードが握ってるんですよwww

 

つまりですね、選挙に行くようなアメリカ人って、保守かリベラル、共和党か民主党かどっちかに偏った人しか行かないってことを皮肉ってるんですよね。

 

そして、政治に全く興味ない人は当然ながら選挙には行かない。これが最後のシーンでは「ワイスピ楽しみ」とか言ってるギャル二人に象徴されてるんですよ。

一大事が起きてるにも関わらず、ビールを飲んで「フォオおおおお!!!」とかはしゃいでる映像が冒頭に写っていましたね。あの中に、最後のギャル二人がいてもおかしくないですよね?

冒頭の映像がちゃんとフリになってるんですよ!! つまり、政治絡みで喧嘩しているのを目の前にしても、「ワイスピ観たい」って言ってるような奴は、完全に「対岸の火事だ」って思ってるってことですよ、そんな奴は選挙なんか行かないと監督は皮肉ってるのであります。

 

まぁ、ワイスピ楽しみな人もちゃんと選挙に行く人は行きますけどもねw 

ってかワイスピに謝れwww

 

このシーンがですね、裏を返すと「ちゃんと選挙に行け」「政治経済を学べ」って言ってるように私は聞こえましたよ。

 

 

 

なぜイラク戦争が起きたのか!?徹底図解!

 

映画の重要なターニンポイントとなる「イラク戦争」

ほとんどの人は、あの「911」をトリガーとして、その報復としてイラクに戦争を仕掛けたと思っているでしょう。

 

てか日本人は、未だに「本当にイラクに核がある」って思ってる人もいるのでは?

 

そんな誤解を解き、正しい社会問題を理解できるのが今作の特徴なんですよね。

 

ただ、専門用語が多くてすごく分かりづらくもあります。まさか日本語字幕に「四面楚歌」とかね、そんな四文字熟語を使う映画も珍しいw

 

なぜブッシュが大統領にも関わらず、チェイニーは実験を握れたのか、そしてチェイニーはなぜイラク戦争を始めたのか? 映画を観ただけでは分からなかった人のために、、

 

一枚の画像で分かるように、工夫しました!!

 

こちら!!

 

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写真出典:

https://longride.jp/vice/cast.html, http://takeshieconomi.com/?p=176, https://www.silhouette-illust.com/illust/25747, https://indyweek.com/news/n.c.-pols-take-nra-s-cash-bidding/, http://www.1242.com/lf/articles/144143/?cat=politics_economy&pg=cozy, https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%82%AF%E3%81%AE%E5%9B%BD%E6%97%97
 

 

 まずですね、若きチェイニーには偉大な師匠がいたんです。それがスティーブ・カレル演じるラムズフェルド。
その師匠の上にいる存在が、大統領のブッシュ。ブッシュと言っても、この方はジョージ・H・W・ブッシュ。イラク戦争時のブッシュのお父さんに当たる、いわゆる「パパブッシュ」なんですよね。
 
パパブッシュにはチェイニーは頭が下がりません。だって、師匠のさらに上にいるお方なのですから、もう神のような存在です。
チェイニーは上の人には「スネ夫」になるという特性があるため、もう絶対服従なんですよね。
 
・・・しかし、パパブッシュの息子のブッシュに対しては、正直「クソガキ」と思ってるほど下に見てたのは間違いないw
 
政治家が集まるパーティで飲みサーのような飲み方をして悪態を晒し、「もうこいつ、どうしようもねぇなぁ」という目で観てましたよねw
 
そんなブッシュですが、大統領になっても全く政治に興味がない。チェイニーも心の声で言ってましが、「こいつは父に認められたくて大統領になっただけ」な奴なんですよ。
チェイニーと違って、全く政治に興味がない。
 
一方チェイニーはどうにかして政治の実権を握りたい。ということで、チェイニーとブッシュの利害が一致し、平安時代の摂関政治のようなスタイルが確立してしまったのです。
 
これを制度的に支えたのが、映画でも出てきました「一元的執政府」。チェイニーが弁護士とひたすら話していたのが、この一元的執政府が法律的に可能かどうかの議論だったんですよね。内容は簡単に言えば、三権分立を全て大統領が握り、全ての実験が副大統領にある状態になってしまったんですよね。
 
そして実験を握ったチェイニーですが、議員である以上は「選挙」から逃れることができない。
ブッシュはテキサスから出馬したこともあり、NRA=全米ライフル協会という銃推進団体が選挙に大きく活躍したんですよね。そしてNRAは共和党の支持母体。
さすがのアホブッシュも、NRAのおかげで自分や共和党が回っていることを自覚していたのでしょう。そしてチェイニーはもっと知っている。
 
NRAとしては銃を推進したい。さらには銃でビジネスがしたいわけです。
一方のチェイニーは、石油会社バリバートンのCEOとなり、石油を安い価格で手に入れて売りたい。。
 
銃と石油が同時に儲かるキッカケになるものはないか、ブッシュが鼻くそをほじっている間、チェイニーは必死に考えいたのであります。
 
そして「911」が訪れた。中東の「アルカイダ」という組織が飛行機を墜落させたという情報を手に入れたチェイニーは確信しました。
 
「そうだ、イラクへ行こう」
 
と。
 
実際にはイラク政府が関わっているわけではないのですが、あえて「イラクに戦争を仕掛ける」と言うことで、アメリカ国民全員に伝わるような分かりやすさを強調した。
 
イラクと戦争して勝てば、石油が格安で手に入る、というかタダで手に入る。
そして、戦争には銃が必要ということで、イラク戦争こそが石油と銃が儲かる千載一遇のチャンスだったわけです。
 
 
これにより共和党も安泰、チェイニーも儲かる。
そしてブッシュは国民の支持を得て、父親のメンツも保てる。
 
なんという恐ろしい政治家でしょう。チェイニーは。。
 
ただ、これが実話という衝撃。。。
 
本当に恐ろしい国だぜ、アメリカって奴はよう!!!!
そして、そんなアメリカに未だに支配されている日本、、
 
一体どうなるんだ!?
 
とまぁ、いろんな想像ができる映画でございましたー!!!
 
 
 
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